ブルーアガベ Blue Agave

健康エージの甘味料。9000年前からのメキシコの先住民からの贈り物。

Denverのデンデリー

2010-04-29 14:01:31 | ブルーアガベ入門
アメリカのスーパーでブルーアガベは普通見られるようになったが、まだ多くの日本食料品店やスーパーで見かけるところはほぼないといって良い。それは、日本食料品店系販売店は、日本人が通常買うような食材が中心になっているからだ。当然、和食材などのディストリビューターが、この新たな甘味料のトレンドを見過ごしている点も上げられよう。どうせアメリカのスーパーにはあるので、売らなくとも良いと感じているかもしれない。

鉄平オーガニクス ブルーアガベシロップ

Teppei Organicsも現時点では、この方面のディストリビューションへ入るよりは、日本市場向けにエネルギーを注ぎたい感じでいる。折角日通のePelicanとの連動もできるようになったので、産直のような形で最終消費者に良いモノを分けてあげたい気持ちが強いのだ。

しかし、どこか地元で販売をするところを選ぶとすれば、1拠点くらいは欲しいと思っていた。販売の一号店になったのが、デンバーにある、高級寿司のスシデンの姉妹店である、デンデリー店だ。デンデリーで売っているとなれば、鉄平オーガニックスとしてはかなり自慢できる販売拠点だ。

鉄平ブルーアガベのボトル詰め

2010-04-24 11:08:18 | ブルーアガベ入門
ブルーアガベを日本に紹介をして来て5年が経過しました。日本でのニーズが高い商材であるにもかかわらず、販売が伸びて来ていないのはやはり高価格なためであることは違いありません。日本へ輸入をしている企業の努力にも関わらず、コストを下げられないのは、やはり高関税と日本特有のディストリビューションコストによるところが大きいのではないでしょうか。ブルーアガベのコスト自体は、砂糖などの甘味料に比べたら確かに高いですが、現在の日本での価格では、販売促進をしても、市場が広がることはあまり考えられません。

ブルーアガベ鉄平オーガニクス

メキシコでボトリングすることも考えたのですが、まずは、コストは安くできても今度は輸送のメカニズムがうまく構築できずに、コスト高になってしまうので、ボトリングはアメリカで行なうことにしました。もちろん、アメリカでのボトリングと言っても、工場が有機認定(USDAOrganic)を持っていなければ、折角取れている有機認定が駄目になるので頭痛の種でした。我々の規模でやってくれる有機認定工場は少なく、しかも、現在のブルーアガベブームで、余力のあるところがコロラドに少ないことも判明。でも、粘りに粘って、アメリカで大手になりつつある、あるブランドの指定工場を活用させてもらいました。

コロラドの良さは、デンバー国際空港近くに日本通運の米国支社があり、出荷業務はこちらが担当をして、ePelican業務のセンターであるサンフランシスコのオフィスの助けを得て日本向けのサービスを構築しました。ePelicanシステムの管理は、日本通運のロサンゼレスオフィスが主体。もちろんウェブデザイン、システム調整などは、当社のエミさんが一大奮闘をして構築しました。このようにして生まれているのが、日本で高級ブルーアガベの最安値の販売システム構築です。もちろん、パートナーのジェイソンと私は、メキシコのメーカーとの交渉などをして来ており、最良の食材をご提供できるように努力してきました。昨日からの発売開始で、相当数の方からの購入もあり、今後の継続的な販売とサービスをどのようにするのか、検討をしていきます。

鉄平ブルーアガベ先行予約開始

2010-03-11 01:03:03 | ブルーアガベ入門
ブルーアガベについては、もうかなり長い間書いてきましたが、日本市場での要請が高いにも関わらず、拡販がままならなかったこともあり、残念に思ってきました。ここへきて仲間とアメリカから個人輸入の枠を使い、直接ブルーアガベを売ることにしました。発売開始は、もう少し先ですが、一応サイトのご案内をします。そうしてご関心ある方はご予約を下さい。もちろん、岩山鉄平においては、引き続き一般ブルーアガベ情報を継続的に掲出して行きます。皆さんのご愛読ありがとうございます。

ブルーアガベ鉄平オーガニクス



ブルーアガベ鉄平オーガニクス

変わりつつある、日本のアガベ市場

2010-03-06 18:59:22 | ブルーアガベ入門
今回3月2日から5日まで4日間にわたり幕張で開催されたFoodexに出展参加した。ブルーアガベを日本に紹介をはじめて5年以上経過しているが、今回明らかに違っていたのが、ブルーアガベを知っている層が確実に拡大をしていることだ。

これまでは、アガベシロップはまったく新しい商材で、知られていなく、目新しさ、驚きを持って見ていただいていたにもかかわらず、今回は、ブルーアガベを知っている人がかなりいた。アメリカ生活経験者、フードコーディネーター、ダイエット関係者、ケーキ屋さんなどすでに経験済みのユーザー関係が多く来られ、鉄平やベストグランド社の製品は手に入るのか、価格はいくらなのかなどと実質的な購買意欲が高かった。

日本のアガベには、50%の関税がかかり、当然販売数量が少ないことから、商品の回転率はまだ低く、値段も高い。だから、会場に来られた多くの方はアガベのコストに敏感だった。商社筋の方も多く来られ、これまで、当方が積極的な売り込みの姿勢をとっていたものから、先方から価格や条件、あるいは日本に代理店はあるのかなどの問い合わせに変わり、時代の変化を感じた。それだけ、ブルーアガベが知れわたり始めたようだ。

先行予約を打ち出したが、すでに多くの方々から先行予約と問い合わせを受け、早く出荷できる体制をしたいと考えている。コストのかかる航空便で宅配してでも魅力的な価格で、日本の消費者にホンモノの最上質のブルーアガベを提供していきたいわけで、多くの方から早速反応があったことについては嬉しくもあり、気持ちがワクワクだ。(井沢@築地)

Oogave清涼飲料、大躍進

2009-10-23 07:04:17 | ブルーアガベ入門

ずいぶん前のことになるが、ボールダーのVGBurgerというベジェタリアン向けのハンバーグ屋さんを紹介する時に、そのお店でドリンクファウンテンを見つけ、その名前がOogaveだったことで喜んだ覚えがある。アメリカのファーストフード店で良く見かける、カップの料金さえ払えば飲み放題のファウンテンだ。そのOogave社は、エキスポウェストなどでも見かけたが、今日はその工場を見学することはできた。残念ながら、工場内の写真は掲出できないが、Marvel of Marketingの肩書きを持つ、創業者の一人Scott D. Ragoさんと話をすることができた。

Ragoさんは、もともとNY州のバッファロー生まれだが、その後アリゾナやその他の州を廻り、コロラドに落着いた人だ。そこで天命を授けられるかのように、High Fructose Corn Syrup入りの清涼飲料水から、より健食なブルーアガベだけで甘味をつけたOogave Drinkを造った人の一人だ。実際のフォーミュラーの配合などはスティーブという仲間が造ったのだが、スコットがマーケティングの仕事を受け持つことになった。

あまり、詳しすぎることは書けないが、ファウンテンから成長して、現在ではボトリングをするところまで行った。コロラドをベースに何と25州で商品は売られるようになっている。この短期間にもの凄い成長だ。ホールフーズなどにもファウンテンを置くかたわら、積極的にボトリングをして、販路を拡張している。彼らとしては、通常の清涼飲料水がシロップ系のHFCSで造られているのに嫌気をさして、より健食なものを造ることに努力をしているのだ。良い物を世の中に広めることが彼らの使命と任じている。

現在の商品はMandarin Key Lime, Watermelon Cream, Ginger Ale, Esteban's Root Beer, Grapefruit, Esteban Colaと6種類の飲料だが、すでに次の試作品も味見させてもらった。どれもUSDA Organic(農務省の有機認定を貰ったもの)であり、今後の予定も聞いているので彼らの発展ぶりを心から願うところだ。いずれにしても、これまでファウンテンで、大手他社清涼飲料水のファウンテンに間借りをさせてもらっていたものが、あまりにも売れるので、契約上扱えないようになったところも多いらしい。それだけこの商品が伸びることを暗示しており、ブルーアガベ飲料水の本格的参加が比較的近い内にでき上がってくることだろう。楽しみだ。

拡大するアメリカのブルアガベ商品カテゴリー(6)

2009-10-12 03:00:21 | ブルーアガベ入門

これまで新規参入をしているOhgave社の事例を紹介してきた。カテゴリーを広げることによって、ブルーアガベの消費を促すことになり、ブルーアガベの市場は広がってきた。これまでは、ライト、ダークあるいはアンバー、フレーバー付きのブルーアガベ、ところによってはRawなどのカテゴリーから、いまでは本格的に重要な食品カテゴリーであるハニーやメイプルシロップなどへ裾野は広がりつつある。特にクレープやパンケーキ市場が大きいアメリカで、メイプルシロップ市場の参入は注目すべきことだ。

機会があれば、紹介を続けて行くが、Ohgave社がAnia Catalanoシェフを起用するなどペーストリー部門などへも広がりを見せるだろうとの観測は間違いではあるまい。カタラノ女史がペーストリーなどの本でもブルーアガベを積極的に利用してきている人だけに、Ohgave社の方向性が窺える。Raw FoodのMatthew Kenneyシェフと両輪のマーケティングを行なっているOhgave社は、新規参入ながら、かなりの市場を獲得していくことだろう。下の写真は、カタラーノ・シェフとケニー・シェフがOhgave社ブランドの販促をExpo East 2009で行なっているところ。シェフユニフォームにもOhgave社の社紋があるところに注目していただきたい。

拡大するアメリカのブルアガベ商品カテゴリー(5)

2009-10-08 01:22:09 | ブルーアガベ入門
ブルーアガベのカテゴリー群が増えていることは、写真などでも見ていただいていると思うが、アメリカでは、ここ数年で急速に伸びているカテゴリーがある。それは、Raw(つまり生)のカテゴリーだ。Rawのカテゴリーを語るとき、なぜこのセグメントが重要かということになるが、それはまさしく加工度を低くして、自然に近いものを食しようとするものだ。Rawは、端的に言えば、熱処理を少なくして、酵素を生きたままで食すると云うもの。食品を熱処理をすることで折角の栄養素が無くなってしまうことを避けようとしていることになる。だからの、この層の人は電子レンジの利用さえない。

アメリカではRaw Foodを信奉するセグメントはまだ小さいが、健食の一つの考え方として強い支持層がある。また、セグメントとしては小さく、頻度は多くなくともRaw Food嗜好する人は多い。レストランも繁盛しており、健康を売りにするシェフも多い。個人ベースで栄養のコンサルをする人も多く、フードコーチ的な役割を果たしている。このような、従来だったら主流でない層が力を見せ始めており、ブルーアガベのカテゴリー増加にもつながっている。


何をもってブルーアガベがRawなのかの定義だが、一応ブルーアガベの絞り汁を加温して濃縮する際の温度が華氏で118度を超えないということがある。それは摂氏で48度未満の温度だ。それがRawと言わせしめるための基準の一つのようだ。人によっては基準温度が少し低いこともあるようだが、低温で濃縮するとなると、工程時間が長くなり、現場サイドではコストが上昇することになる。

Ohgave社は、このようなトレンドを受けて、若手で人気の高いRaw FoodのChef, Matthew Kenneyをアドバイザーとして取り上げ、同氏の名前を冠したRaw Blue Agaveを売り出している。Kenney氏は多数のRaw Foodの料理本を著している人なので支持者やファンも多く、ただのブルーアガベではなく、このような環境に合うRaw Blue Agaveの出現となる。これもブルーアガベの新しいカテゴリーの一つだと見てよい。


拡大するアメリカのブルアガベ商品カテゴリー(4)

2009-10-08 00:00:00 | ブルーアガベ入門
アメリカは、こと統計を見ている限り、ブルーアガベの利用ではすごい勢いで伸びていることはすでに述べた。ナチュラルスーパーで始まったトレンドは一般スーパーでも普及率を引き上げはじめている。しかも、すでに甘味料として数多くの商品に取り入れられるようになっているのは周知の通りだ。

しかし、アメリカには、甘味料だけと言っても多くのチョイスがあるのも事実。だから、それらのカテゴリーとの垣根はどうしても存在してきたと言えよう。一方では、ブルーアガベが有している低GI値については、他のナチュラルな甘味料ではどうしても勝ち目がないので、ブルーアガベを使った差別化商品が開発され、打ち出されるようになってきている。趨勢から言えば、当然の成り行きかも知れない。ブルーアガベの、良さは単に健食だからではなく、味覚の方も優れものだから、他の商品への応用がどんどん増えてきてもおかしくないからだ。

これまで、フレーバーを使いアマレットやヘーズルナッツ、アイリッシュクリームやカプチーノ味のフレーバーものを進めてきたのが業界を先行していたMadhava社だ。これに対抗して、今年のExpo Westで立ち上げ、ボストンで先月開催されたExpo Eastで一挙にメーンストリームのフレーバーに参入をしているのはOhgave(オーガベ社)だ。

Ohgaveも当地コロラド州のSuperiorの住所を持つが、実際のオフィスはボールダー(Boulder)に本拠を構えている。このブランドは、ブルーアガベをベースとしたビジネスを展開しているが、フレーバーものを出し始めているものの、味付けのためのものではなく、まさにハニーやメイプルシロップと対抗するかなりパワフルな商品群であるブルーアガベ商品を打ち出している。販売を開始したのがまだ、9月からなので、販売動向はまだ確認できていないが、今元気なブランドだ。

メイプルシロップやハニーという商品カテゴリーは、もともとブルーアガベ甘味料などよりも大きい。それを低GI値ブルーアガベを導入することによって、市場の拡大をしていくことは間違いない。ブルーアガベのメイプルシロップは、有機エッセンスを使って生産されているが、味はメイプルシロップと遜色なく、価格は競争的だ。しかも健食食材となるので、その存在は今後強まるばかりだろう。

ブルーアガベを利用した商材は、今後多く開発されてくるはずだ。しかもカテゴリー越えが始まっているので、その動きには目が離せないだろう。

拡大するアメリカのブルアガベ商品カテゴリー(3)

2009-10-01 06:25:22 | ブルーアガベ入門

この写真を見ると、アメリカのブルアガベの競争状況が判明する。666グラムのボトルが二本で7ドル79セントだ。コストコ(Costco)が本格的にブルーアガベを取り上げている証拠だ。発売ブランドは、テキサス州シュガーランド市に本社があるホールサム・スイートナーブランドだ。同社はナチュラル系甘味料の総合商社なのだが、ここまで価格を競争的にやってくると市場に弾みがかかってくる。砂糖に比べたらまだ価格は高いが、健康意識が高い人なら、ブルーアガベを利用した甘味料や食材に手が出るようになってきている。

私もホールサム・スイートナーのCEOのナイジェル・ウィレルトンさんに会ったことがある。しかもメキシコのハリスコ州のブルーアガベ畑で会った。とても気さくな人柄であり、ナチュラル甘味料に長いこと市場開拓に情熱を燃やしてきた人だ。このウェブリンクでブルーアガベの生産方式のビデオがあるが、地元のブルーアガベメーカーはすでにホールサム・スイトナーのサプライヤーではなくなっている。もっと近代的な工場・企業に取って代わられ、メキシコのブルーアガベ市場の急激な変化が窺える。このサイトを下にめくっていくと私とウィレントンさんの写真が出ていたことには驚いた。もちろん同氏には他の展示会でもお目にかかっており、よい連携を持ち続けていきたい人脈の一人だ。

ホールサム・スイトナー社ウェブリンク

メキシコの輸出統計を見ていくと、ブルーアガベの輸出は急増をしている。詳細は機会があれば触れるが、2007年の対米輸出月間ベースが392トン(7-12月平均値)から、やはり月間ベースで2008年には525トン、そうして、今年の1-7月の平均値を見ていくと635トンとなっている。6月が882トン、7月が951トンだから、いかにブルーアガベの市場が急激に成長をしているか分かるだろう。私の供給工場は現在月間600トンを生産しているが、近々に第二工場を立ち上げることになっており、来年は第三工場を打ち立てるところだ。もう、ブルーアガベは、日本の商社が取り扱いをはじめてもおかしくない状況かも知れない。だが、日本では、輸入関税が高いということが一つのネックになっていることも事実だ。

この市場の急激な伸びの対象は、アメリカ市場が大方を占めるようになってしまっている。ヨーロッパも初期にはかなり普及に弾みがかかっていたが、アメリカの伸びは著しい。こうなってくると、力を持ってくるのは、アメリカで仕事をしている、ブルーアガベのディストリビューターということになる。

つづく、、、


拡大するアメリカのブルアガベ商品カテゴリー(2)

2009-09-30 14:25:32 | ブルーアガベ入門
今日は、メキシコのブルーアガベ規格について少し触れてみよう。

メキシコは、ブルーアガベの保護保全には並ならぬ神経を尖らせている。と云うのも、ブルーアガベは、農作物としては、メキシコ以外でもできるだろうが、収穫サイクルが7-8年と長く、よほどの後押しがないと生産者はそのように気長な作物なんて扱いたくないからだ。メキシコには、すでに長い間ブルーアガベを原料としたテキーラが生産されてきたため、市場が存在し、作物も、作付け地も転売されたりできる体制になっている。しかも、収穫にはヒマドールという代々のブルーアガベを収穫してきている専門的な刈り取り師がいるのだ。

テキーラについても、規格をしっかりと決め、ブルーアガベでないものを原料としてまがい物のテキーラが作れないように法律でもがんじがらめに、体制が作られているのだ。Consejo Regulador del Tequilaと呼ばれるこの規格管理団体は、シャンパーニュ地方のシャンパンやフランスのコニャック(Cognac)近辺で生産されるブランデーのようにブランドの管理をしっかりしており、ブルーアガベだけの使用、あるいはテキーラと呼称をつける限りビン詰めもメキシコ以外ではさせないと言うくらい厳しいのだ。テキーラ規格管理評議会は、ブルーアガベの生産区域を航空写真でも把握しており、ブルーアガベを使ったとされるテキーラが、間違いなくそうであるように見守っているのだ。


甘味料のブルーアガベについてはこれまで、そのように厳しい規格は存在しなかった。しかし、ブルーアガベの使用が海外で増えてくると、ブルーアガベビジネスにあやかりたい人が突然増えはじめ、実際アメリカなどでは、まがい物のブルーアガベが出回るようになったのだ。ハイ・フルクトーズ・コーン・シロップ(ブドウ糖果糖液糖)と混ぜているという記事が出回り、いくつかのブログではブルーアガベは怪しいとまで書かれるようになった。当然、そのような噂を流すのは消費者というよりは、競争相手の商材関係者との風評を聞くが定かでない。でも、重要な輸出産品の名誉が傷つけられることを恐れ、有力企業が集まり、政府関係者と協議の上で、ブルーアガベシロップの業界規格を作り上げるに至ったのだ。それは、経済省の官報として発行されている(NMX-FF-110-SCFI-2008)。この規格については、ウェブで探しても出てこないが、たまたま業界最大手の企業担当者からコピーを譲り受けたので、ここで、その規格についてだけのところを紹介しよう。数値を見ていただければ想像できるでしょうが、ブリックス、果糖、イヌリンなどの上限がしっかりと規定されている。ブルーアガベは、メキシコでは段々とホンモノの商材になったのだ。


つづく、、、

拡大するアメリカのブルアガベ商品カテゴリー

2009-09-30 10:42:04 | ブルーアガベ入門
ブルーアガベの記事を投稿することを中断して、一年半くらい時間が経過した。その間に、アメリカのブルーアガベ市場には相当大きな変化が生じてきている。これまで、ブルーアガベを取り扱っていなかった大手小売店チェーンのウォールマートでさえブルーアガベを取り扱いはじめただけでなく、メンバー制のコストコ(Costco)なども最近のことだが、パレット単位で主要通路に商品を配置して、説明員を置くような体制となってきている。こうなってくると、ナチュラル系のスーパーを中心に売られていたブルーアガベは、メインストリームの商品と化し始めている。

また、メキシコ側の生産者側にも大きな異変が生じてきており、受注量の急増からこれまでの中小生産者では対応できなくなってきていること、またアメリカ超大手がブルーアガベ商品を取り扱いを始めていることから、品質管理などの面で、これまでにない厳しい水準を求めはじめており、中小のところは販売ができないような状況にまで行き詰まってきている。

あまり知られていないことだが、メキシコ側も、政府と業界が手を組んで、ブルーアガベの評判を傷つけないために、輸出されるブルーアガベに関する自主的な品質基準を構築したりしている。アガベでも、これまでブルーアガベでなく、アガベ・サルミアナ種などをアガベとして売ってきたところは差別化される状況が明確になってきた。

これまで、業界で先行していたアガベの大手のMadhava(コロラド州のライオンズとロングモントに生産拠点を持つ)は、後続の大手資本のところにプレッシャーをかけられており、ブルーアガベのブランド・マップにも大きな変化が出てきそうだ。先週までボストンでExpo Eastが開催されていたので、それらの模様を今後少し紹介していきたい。

300以上ものレシピー

2008-04-13 02:31:58 | レシピー
3月のFoodexではブルーアガベが大盛況だった。ブルーアガベあるいはただのアガベを販売しようとする会社が日本でボツボツ増えはじめており、すそ野の広がりを示している。日本市場における最大手のブルーアガベ輸入販売元のイデアプロモーションは、着実に市場に受け入れられており、今年の販売は急増することになりそうだ。4月の11日まで開かれていたFABEX食品原材料点などにも出店をするなど、業界関係者の目にするところに段々と入り込んできている。

アメリカにおいてどうかと云うと、販売は日本に比較にならないほど増えているが、それをもっとも端的に現しているのは、ブルーアガベを使ったレシピー集が出版されるに至り、もうすでに300種類以上ものレシピーが紹介されている。アメリカのユタ州のDVO社のCook'n Agaveがそのものだ。下記リンクを見ていただくと、レシピー集は多岐分野に渡っており、単にデザートなどのスウィート部門だけではない。それは、ブルーアガベが、完全に新たな甘味料としての位置付けを達成しているからに他ならない。

先月の日本一時帰国では、多くの企業がブルーアガベを食品の原材料として使いはじめているとのことだ。もちろん、ブルーアガベや通常のアガベなどを供給するところは現時点では北米にしかないが、品質管理や生産工程などがしっかりしているところが好まれるのは言うまでもない。食品の安全を求めるのは当然のことであり、しっかりした筋のものを買い付けることが重要だろう。その安心度の積み重ねが、日本におけるブルーアガベの発展に大きく寄与しそうだ。

DVO社のブルーアガベレシピー集

日本でもイデアプロモーション社のようにブルーアガベのレシピーを紹介しはじめてきているところがある。DVO社のものは販権があるので、勝手に紹介できないが、ご関心のある方は、リンクに行き、購入してダウンロードをすることをお奨めする。いずれは、和食、中華、イタリアン、フランス料理などの日本語版が出てくることだろう。そのような情報があれば、また紹介することにしたい。


イデア・プロモーション社のレシピーリンク

ブルーアガベ、飛躍する2008

2008-03-14 23:50:01 | ブルーアガベ入門
そろそろ、2007年のメキシコの対外貿易の数字が発表されるころだろうが、昨年のブルーアガベの世界的躍進はものすごいものがあったらしい。今回日本の2008年Foodexに参画した、メキシコの最大手のブルーアガベメーカーのミシェル氏、フォング氏は、日本に来る直前まで東欧やドイツのビオファックなどに参画してきた。また、同社の別グループは、Foodexと同時期に開かれたバルセローナの見本市などに参画していた。このように世界中の展示会などに参画している努力があるからこそ、世界同時的に、凄い勢いにつながっていっているのだろう。

ブルーアガベが、日本に紹介されたのはここ3年前くらいからだが、今回日本に戻ってきて感じるのは、ブルーアガベの取り扱いをしたいと云うところが増えたことだ。これまでは説明しなければいけなかったところが多かったが、ブルーアガベを試食したいと求めてきている人の多さには驚いた。最近ではお客がレストランなどでブルーアガベのような先進的な甘味料を指定してくるらしい。やはり、それだけマスコミなどにも取り上げられ、健康に関心のある人が、試してみたいと云うことになったのだろう。もちろん、まだ実際に食べたことのある人は少ないので、是非試食してみたいと考える人が多いのはうなずける。

今回のFoodexにおいては、実に多くの潜在的ユーザーにお目にかかることが出来た。ケーキやさんやイタリア料理屋さんをはじめ、デパートやスーパーなどの方も強い関心を抱かれていたようであり、いくつかの大手メーカーなども多くの問い合わせをしてきていた。メキシコ大使館なども、ブルーアガベに課せられている高関税を引き下げるべく、日墨経済協定に基づいて動き始めることを語っていた。輸入蜂蜜や、メイプルシロップなどが、もろもろの事情により、輸入販売価格が高騰していることもあり、あるいは、産地のイメージの問題などもあり、急遽ブルーアガベへの関心が高まってきたと言えるのかもしれない。

日本の市場はまだ小さいが、こじんまりとした中でも、いくつかのアガベ販売企業が生まれており、複数のところが販売攻勢をかけはじめているので、ブルーアガベの存在感がますます増えてくることだろう。しかも、販売先が急激に増えていることも、ブルーアガベのことを知っていたり認識していたりする人が増えていることを意味する。どうも2008年はブルーアガベの飛躍の年となりそうだ。


Foodexで紹介のエネルギードリンク

2008-03-13 22:56:41 | ブルーアガベ入門
アメリカやカナダではエネルギードリンクが盛んだ。通常のコカコーラなどがコーンシロップなどが使われているということで、糖尿や肥満などを心配する人から総スカンだ。そのような中で大手の清涼飲料水企業は新たなる事業を考えており、低コストの清涼飲料より、より高付加価値の商品を生産しはじめている。一部ではコカコーラなどが、Odwallaなどのジュース、スムージー会社を買収したように、ペプシーコーラなどもIzzeを買収するなど次期戦略の模索をしている。

飲料マーケットは、とても競争的な状況下にあり、新規で始めようとする人は多くいるけれども、成功をするのは並大抵のことではない。そんな中で、今回はFoodex 2008でカナダのブリティッシュコロンビア州にあるNatureland Productsが新規のオーガニックエネジードリンクを発表したのは昨年の4月だ。その勢いが強いのか、今回のFoodexにおいて出展参加をしていたのが嬉しい。

前にもいくつかの商品のエネジードリンクについては紹介しているが、コカコーラのFull ThrottleなどはBlue Agave Flavorと言いつつも、中身を吟味してみると、どうもブルーアガベを使用していないのに、名前を使っているのが少し気がかりだ。しかし、このNatureLand社が出したEnergyMaxは甘味料としては正真正銘のブルーアガベを利用していることが書かれている。

エナジードリンクにはブルーアガベが最適だろう。そのような利用が日本でも出てきそうだという話を聞いた。エナージードリンクか分からないが、日本での活用方法も増えてきており、今後はとても楽しみだ。有機ドリンクを打ち出したNatureLand社のEnergyMaxが成功をすることを心より祈っている。


NatureLand Products社のウェブリンク

年末年始で活躍のブルーアガベ

2007-12-28 01:31:57 | ブルーアガベ入門
これまで山形県、宮城県でのブルーアガベの活躍をいくつか紹介してきた。その陰には、多くのブルーアガベファンが地道に商品の紹介をしているくれているからであり、いつの間にか、食の王国を任じる両県でのブルーアガベは、全国的にも先端的なシェフやレストランで活用され始めている。しかも、ブルーアガベを単なる甘味料としてではなく、実際に食材の一つとして食の王国の最終商品にまで組み込まれていることから見ると、両県が果たしているブルーアガベ親善大使の役割は大きい。

山形県鶴岡市が誇る結婚式場、そうして地元の社交の場でもある、グランドエル・サンで開催されたWinter&X’masビアホールでバームクーヘンやアイスブリオッシュ、そしてホットワインにブルーアガベが使われたと聞く。今年を皮切りに、今後のクリスマスや新年会に向けた新たな食の提案として広まって行くことだろう。バームクーヘンは生クリームの上にブルーアガベをかけて食べると、しつこくない生クリームの甘さが広がるのだそうだ。また、アイスブリオッシュはアイスクリームを挟んだブリオッシュをワッフルを作るような器械で温めたもので、冷たさと温かさが入り交ざった何ともいえないな食感だったそうだが、ブルーアガベやチョコレートとの相性がよく、大変人気とのこと。

ホットワインは、熱でアルコールを飛ばしたワインで、そのままでは酸味が強いのだが、ブルーアガベを少量入れると酸味のしつこさが消え、男性でも楽しめる甘さに変わり、年配の方に好評。今の寒い時期には好評のようだ。飲酒運転の問題もあるので、まさに健食とクルマ安全運転にもつながりそうだ。

厳寒の冬を迎える東北の人々の心は熱い。そんな中でブルーアガベは多くの強い友人を得ているようだ。今後が楽しみな状況だ。