社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

12月23日(木)

2010年12月25日 06時24分16秒 | 2010年

  6時半起床。大浴場でゆっくりとお風呂に浸かってから身支度を整え、7時半過ぎに家を出る。北陸金沢駅07:48発の内灘行きに乗り、終点の内灘へ。


内灘駅にて。

  内灘駅から鉄板道路を15分ほど歩くと、内灘海岸が見えてくる。内灘海岸は、とにかく広い。海はもちろん、砂浜も今まで見たこのないぐらい広い。見渡す限りの海と砂浜を前にして、私はただぼーっと突っ立っている。「もしかしたら、世界には自分しかいないのではないか」という開放感と不安を感じながら、振り返って見える人工物に落胆と安心感を覚えるという作業を何度か繰り返す。こんなに素晴らしい海岸があるなんて、金沢って最強の観光地じゃないか。一方で、この海岸は朝鮮戦争の頃、米軍が日本に発注していた砲弾の試射場として使われていたという過去がある。当時はかなりの反対運動があったらしく、今の静かで美しい海岸があるのも、そうした人々の運動のおかげなのかもしれない。そんなところに、朝鮮半島情勢が悪化しているこの時期に訪問するとは、何とも感慨深いものがある。やっぱり、戦争はいかんぜよ。


道路が砂浜に直結している。これも、朝鮮戦争時(米軍試射場)のなごりだろうか。


当時の射撃指令所の建物が残っている。


金沢へ戻る列車が到着した。

  金沢へ戻り、09:48発の特急しらさぎ6号に乗って福井へ。まずは、駅から歩いて10分ほどの所にある「ヨーロッパ軒総本店」にて、福井名物のソースカツ丼を食べる。薄く切ったサクサクのカツに自家製ソースがしっかりと染み込み、最高に美味しかった。普通のカツ丼に比べて、油っこさが少ないのもいい。わずかながら、東京でもソースカツ丼が食べられるお店はあるが、やはり本場は違う。


見た目とは異なり、かなりあっさりしてペロッと平らげられる。


福井の街中では、交差点に雪かき用のスコップが設置されている。

  福井駅前からバスに乗り、永平寺へ。ここは、曹洞宗の大本山(≠総本山)である。ここでは、実際に修行を行っている僧侶たちの姿を見ながら、内部をじっくりと拝観することが出来る。一方で、通常のお寺では誰でも通ることの出来る山門は、ここでは住職以外通ることは禁じられている。他の僧侶ですら、一生において修行に入る時と修行を終えて寺を出る時の2度しか通ることが許されない。また、観光客は基本的に建物の外へは出られない。かなり厳格なお寺なのだ。一方で、内部の写真撮影は自由だし(但し、僧侶を写してはならない)、様々な仏像やお堂、僧侶の修行の様子などを見ることが出来るので、お寺好きにはたまらない。私も、1時間ほど掛けてゆっくりと見て回った。特に、残念ながら写真には撮れなかったが、目の前で修行の様子を見ることが出来たのが印象的だった。


傘松閣の大広間。別名「絵天井の大広間」


祠堂殿。全国の信徒の位牌が安置されている。


当然ながら、バリアフリーなどという概念は一切ない。


法堂(はっとう)。朝のお勤めなど、説法が行われる道場。


承陽殿。永平寺を開山した道元禅師の御真廟(お墓)。
曹洞宗の聖地ともいえる場所。


仏殿。御本尊ご祀られている。


仏殿の外観(廊下から撮影した)。

  福井駅へ戻り、14:04発の特急しらさぎ7号に乗り、再び金沢へ。金沢駅近くのお寿司屋さんで、早めの夕食を取る。しかし、ここのお寿司が全然美味しくなかった。「るるぶ」で大きく取り上げられていたお店だったので安心していたのだが、やはり観光ガイド本を信用し過ぎてはならない。それにしても、最後の食事で失敗するとは。まあ、ここまでが完璧過ぎたので、これぐらいの失敗があったほうが思い出にも残るだろう。


福井駅と金沢駅で、珍しい車両を目にした。
ちなみに、どちらも同じ車両の前後である。

  予定を前倒し、16:20発の特急はくたか21号に乗り、越後湯沢へ。車内では、金沢駅で購入した和菓子を食べながら、2日分の日記の原稿を書く。日記を書くことで、今回の旅をゆっくりと振り返ることが出来た。越後湯沢で19:00発のMAXとき344号に乗り換え、大宮へ。こちらの車内では、東北新幹線の新青森駅開業を記念して新発売された「りんごアイス」を食べる。実際のりんごの果肉が入っていて、とても美味しい。今後ずっと販売されるのか、期間限定なのかはわからないが、一度食べてみる価値はあると思う。


さすが、スジャータ。

  20時半前に帰宅。1泊2日の旅行は、本当にあっという間に終わってしまった。しかし、金沢は本当に素晴らしいところである。大抵の観光地は、良いところでも1度行けば満足という感じになるが、ここは定期的に訪れたいと思える。どうせなら、次回は是非雪の降っている時に行ってみたいものだ。


旅行中、食に関してはかなり贅沢をしたのだが、
深夜になってむしょうにカップ焼きそばが食べたくなる。
やはり、所詮は庶民なのだ。


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