社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

7月22日(日)

2012年07月23日 23時13分34秒 | 2012年

  7時起床。目覚ましで起きた瞬間真っ先に感じたのは、「さむっ!」ということだった。この時期でこの温度なんて、もう青森に引っ越そうか。

  8時前に家を出て、青森駅近くにある「古川市場」へ。ここの名物は、「のっけ丼」である。最初にご飯を購入し、あとは市場内を回って好きなお店で好きな具材を「のっけ」ていくシステムだ。お店の数も多く、お店によって具材の種類も大きく異なるので、選ぶのは結構大変だ。しかも、私は迷ったらのせてもらうというスタンスで臨んだために、結局1300円分の具材をのせることとなった。なんと豪華な朝御飯なのだろう。肝心の味も抜群で、特につい先ほど捕れたところだというホタテ(目の前でさばいてくれた)が最高に美味しかった。

お茶碗を持って、市場内をうろちょろする。


どれも、一切れが大きい。


やっぱり、青森といったらホタテでしょ。


おばちゃんが丁寧に盛り付けてくれる。


完成版(ご飯100円+しじみ汁100円+具材1300円分)

  朝一番の腹ごしらえをすませたところで、青森県立美術館へ。チケットを購入し、真っ先に「あおもり犬」を見に行く。当初、私はそのネーミングがダジャレであることに全く気付いておらず、「なんで犬を作ったんだろう」と真剣に考えていた。まさか、そんなしょーもないダジャレだったとは…。しかし、実際に目にする「あおもり犬」は迫力と愛らしさ、そしてなぜか哀愁のようなものがあり、ただのダジャレを超えた魅力が感じられた。その後、企画展(Art and Air ~空と飛行機をめぐる、芸術と科学の物語)と常設展を1時間半ほど掛けてゆっくりと観て回る。企画展も面白かったが、前述の「あおもり犬」も含め、やはり奈良美智さんの作品が最も印象的だった。適切な表現かどうかわからないが、見ていてなぜかニヤッとしてしまう作品が多いような気がする。


入ってすぐのところに、スイミーの紙飛行機版のような作品が飾られている。


実は、この手前にエサ皿が置かれている。お座りして待っているのだ。

  続いては、私が前々から「行きたい行きたい」としつこく言っていた酸ヶ湯温泉を目指す。その途中、八甲田雪中行軍遭難事件の遭難場所となった地域に立ち寄り、後藤房之助伍長の像を見に行く。明治35年、日本陸軍の雪中行軍の訓練中の遭難により、参加者約200名の大半が死亡したという大事件で、後藤房之助伍長は仮死状態から奇跡的に生還した人物であると言われている。この時期は涼しくて心地よいこの場所も、真冬には想像を絶する雪模様となるらしい。

  酸ヶ湯温泉に到着し、さっそく名物のヒバ千人風呂に入る。160畳という広さのお風呂だが、さすがに1000人は入れないような気がする。しかし、泉質は素晴らしく、ゆっくりと体の芯が温まり、体全体が軽くなっていって、めちゃくちゃ気持ち良い。これで、長年の願いが1つ叶った。また、私は混浴が初体験だったので少し緊張していたのだが、女性はお婆さんばかりだったので全く問題なかった。

  十和田方面を目指して車を走らせる途中で、睡蓮沼に立ち寄る。ここからは、八甲田連峰を綺麗に見渡すことが出来る。その上、周囲360度全てを壮大な自然に囲まれていて、最高に気持ち良い。これぞリフレッシュ、である。

左側にあるのが八甲田大岳。


その周囲では、はるか遠くまで延々と森が続いている。

  十和田へ到着し、まずは腹ごしらえ。十和田のB級グルメである「バラ焼き」を食べるため、焼肉屋「大昌園」に入る。バラ焼きとは、牛バラ肉と玉ねぎを甘辛いタレで焼いたもの。シンプルだが、だからといって甘く見てはいけない。2年連続で全国B-1グランプリで8位に入っているだけあって、この味は癖になる。特に、ご飯との相性は抜群中の抜群である。おそらく、ポイントはタレなのだろう。


何気に卵スープも美味しかった。


非常にシンプルだが、味は間違いない。

  続いての目的地は、「十和田市現代美術館」。「現代アートはぶっ飛んでいて私はついていけない」。これまではそう思っていた。しかし、それは浅はかな考えだった。確かに中にはピンと来ない作品もあったが、あっと驚くようなものだったり、心踊るものがたくさんあった。おそらく、一番有名なのは「スタンディング・ウーマン」だと思うし、確かにそのインパクトや細部へのこだわりには思わず感嘆の声を上げてしまうが、それ以外にも「なんだこの発想は!」と思わせてくれる作品が数多く展示されている。うまい表現が見当たらないのでこんな言い方になってしまうが、「超面白い」のだ。しかも、周囲の公園にも作品が置かれていて、その地域全体がアート作品として形成されているように感じられた。

  美術館の目の前で、「花火アイス」なるものを購入する。昨日の「霊場アイス」と同様に名前に釣られたわけだが、なぜ花火なのかは作っているところを見てすぐにわかった。味は、昔駄菓子屋で食べたようなケミカルなもので、美味しいというよりは懐かしいという感じだろうか。見た目も綺麗だし、一度食べてみても損はないと思う。

  青森へ戻る途中で、友人のおすすめする七戸のジェラート屋「NAMIKI」に寄る。この地域では有名なお店らしく、駐車場には次から次へと車が出入りしている。私は、定番のミルクとトマトのダブルを注文。これが、衝撃的においしい。おそらく、原料のジャージー牛のミルクがすごいのだろう。めちゃくちゃ濃厚で甘いミルクがそのままジェラートになったという感じである。あまりにおいしくて、思わず箱買いするところだった。

  青森市内へ戻り、ねぶたの準備会場を見に行く。海沿いの公園に大型テントが設置され、その中で来月のねぶた祭に向けた制作作業が行われている。大半のテントは扉が閉められているが、いくつかはまだ開いていて、作品を見ることが出来た。いずれもほとんど完成に近い状態で、迫力がある。また、当たり前のことなのかもしれないが、私としてはそもそも毎年新しいものを作っているということに驚いた。

  夕食は、青森で有名な鰻屋「川よし」で。私は普通の鰻重を注文したのだが、出てくるまでに時間が掛かったからということで、2人共鰻の量を1.5倍にしてくれた。上だけでなく、ご飯の間にまで鰻が入っていて、むしろご飯が足りないくらいという嬉しい状況で、味も申し分なく、大満足である。

  20時過ぎに友人の家へ戻り、コンビニで買ったアイスや彼の作った料理を食べながら、お喋りをして過ごす。この2日間は、本当にあっという間に過ぎていってしまった。しかし、振り返ってみると、めちゃくちゃ充実した旅行だったと思う。これも全て、友人のおかげである。私の希望を聞いてプランを立て、運転も案内もしてくれた。普段はスケジュールなんかを気にしながら旅をする私が、今回は全く気の向くがままに行動できたのも、彼のおかげである。本当に、ありがとう。

 


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