社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

12月24日(月・祝) 小田原は、美味しい。

2018年12月25日 15時26分29秒 | 2018年

 2時45分、娘の突進を受けて目が覚める。体感的に「あ、もう朝かな」と思ったのだが、こんな時間だった。ほどなくして妻も起きてきた。娘はご機嫌で、おっぱいが欲しくて起きたというよりも単純に目が覚めたようだ。そうなると簡単には寝てくれない。麦茶を飲ませたら排便があったのでおむつ交換とシャワーを済ませ、しばらくは寝室で自由にうろちょろ、ゴロゴロさせる。おっぱいを欲しがる素振りも見せるが、それほど執着はないようだ。この成長は大きい。しばらくすると段々動きが緩慢になってきたので、一旦抱き上げて2階へ行き、静かなところでしっかり眠らせてから寝室に戻って布団に寝かせる。多少ぐずりはしたものの、比較的スムーズに眠ってくれた。ただ、時刻はいつの間にか4時50分。何だかんだで2時間が経過していた。

 8時起床。朝食は苺大福。

 10時半前に家を出る。今日は小田原へお正月用の蒲鉾を買いに行く。新横浜から小田原までは東海道新幹線で1駅(15分)だが、往復乗るのは贅沢だろうということで、横浜線で横浜へ出て東海道線に乗り換える。しかし、東海道線のホームに出ると、ちょうど踊り子号(横浜駅10時54分発の特急踊り子109号 伊豆急下田・修善寺行き)が入線してきて、自然と車内に吸い込まれる。小田原までの所要時間は40分弱。185系車両が現役でいられるのはそう長くないだろうから、じっくり楽しむ。個人的には、「ウィーーーン」というエンジン音が頑張って走っている感があって好きだ。

 小田原駅には11時半に到着。この時間ならもしかして入れるのではと思い、「天史朗鮨」に行ってみる。大半の席が既にいるお客さんと予約で埋まっていたが、カウンター席の空いているところに滑り込むことが出来た。注文は、地魚握り。ここのお寿司は本当に美味しい。毎回なんでこんなに美味しいのかと新鮮な驚きがある。普通なら脇役になってしまう巻物にも凝っていて(今日は3種類の塩辛で作られていた)、もっと食べたいと思わされる。

 小田原駅からお目当ての蒲鉾屋さんまで歩く。普通に歩けば15分掛からないくらいの場所だが、途中で雨が降ってきて雨宿りをしたり、アーケードのある商店街を選んで歩いたりしていたので、30分近く掛かってしまった。

 お目当ての「山上蒲鉾店」に到着。小田原かまぼこを製造・販売しているお店は全部で13軒あり、どのお店も良質な蒲鉾を製造されていて俗に言う「はずれ」はないのだが、私はその中でも特にこの山上さんのかまぼこが好きだ。その理由は、自分たちで生魚を捌いてすり身を作っているから。蒲鉾屋さんがそうするのは当たり前に思えるかもしれないが、実際には日本中の大半のお店は自分たちですり身を作ることはなく、業者から冷凍のものを仕入れている。もちろん、それでも美味しい蒲鉾を作っているお店はたくさんある。ただ、生魚から蒲鉾を作るという「当たり前」を愚直に貫いている姿勢とそれを支える高い技術、そこから生まれる高品質の商品に、私は大きな魅力を感じるのだ。

 最高級品の「梅鶴」(紅白2本)とさば蒲鉾をセットにして、私と妻の実家へそれぞれ配送してもらう。合わせて、持ち帰り用でもさば蒲鉾をひとつ購入した。先に述べた技術によって、山上さんでは地元の漁港で揚がったイサキやカマス、サバなどでも蒲鉾を作っている。ただ、基本的には季節限定商品なので、食べたい方はそれぞれの魚が獲れる時期に合わせてお早目にご購入ください。ちなみに、今日はサバ以外は売り切れでした。

 お店から出るとまた雨が降っていたので、すぐ近くで見つけた喫茶店「途上園」で雨宿り。店内に入って、その独特の雰囲気に圧倒される。店内中が魅力的な品々で囲まれてうまく写真が撮れなかったので、詳細はホームページに譲る。

 お店の雰囲気的に美意識に特徴があってこだわりの強い中年のおじさまがやっているのかと思ったが、出てきた女将さんは若くてとても柔和な雰囲気の方だった。良い意味で予想外だ。注文は、ベリーのカップケーキとホット生姜レモンのセット。これが、どちらも予想をはるかに超えて美味しい。特にカップケーキは一見お家で出てくるような手作り感満載なのだが、味はもちろん口触りの心地良さも絶妙だった。この年の瀬に来て、私の中で今年のスイーツ部門ナンバーワンかもしれない。生姜レモンのほうも、厚めに輪切りされた生姜が何枚も入っていて程良い刺激があり、身体が温まった。雨のおかげでこんなに素晴らしいお店に出会えるとは。

 雨も上がったので、小田原駅まで歩く。晴れ間も見えてきた。

 駅前にある「ういろう」で、お土産用にういろうで作ったお菓子を購入。知っている人は少ないかもしれないが、ここが元祖ういろうのお店である。外郎(ういろう)さんが作ったから、「ういろう」という名前がついている。発祥は名古屋ではない。小田原なのだ。

 小田原駅14時12分発の東海道新幹線こだま650号に乗り、新横浜へ。所要時間は15分。頭ではわかっているが、実際に乗っていると「え?本当に小田原から新横までこんな早いの?」と驚かされる。帰宅は14時40分。小田原を出て30分後に家にいるという不思議。

 家に帰ると、ホットカーペットが敷かれていた。娘と遊んでいるうちに、温かい床の上で寝てしまう。

 夕食はハンバーグ。

 娘が21時頃に眠ったので、夜泣きに備えて私も早めに就寝。22時前には布団に入った。

 23時過ぎに娘が一旦起きてきたが、すぐに再度眠ってくれた。ただ、私のほうに寄ってきて布団の真ん中で眠ってしまったため、私は畳の上で眠ることになった。