天佑堂鍼灸院日記

楽しい体のプロデュース
刺すハリ治療から刺さないハリ治療へ

日本鍼灸師会全国大会

2012年10月10日 11時01分46秒 | 近況
10月7日、8日は埼玉県の大宮で日本鍼灸師会の全国大会が開催されたので参加してきました。様々な症例報告や講演会がありましたが、今回最も印象に残ったのは、東京大学医学部付属病院リハビリテーション部鍼灸部門の粕谷大智先生の腰部脊柱管狭窄症にたいする鍼灸治療の作用機序についての講演でした。
最近では腰部脊柱管狭窄症による痛みや痺れの原因は神経の血行不良であることがわかってきているそうです。脊柱管に狭窄があっても症状が出ない人もいるわけですが、そういう場合には神経の血行不良がない。脊柱管狭窄症で下肢の痛みや痺れがある場合その症状の出ている抹消の神経を刺激することにより脊髄レベルでも血行の改善が見られるということでした。
20年前に粕谷先生が、鍼灸治療で脊柱管狭窄症の症状が改善したと学会で発表したときは、座長をしていたかたから、「鍼で脊柱管の狭窄が治るとでもいうのか!」とけちょんけちょんにけなされたそうで、それを思うと隔世の感があるとのことでした。