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【あらすじ・感想】文庫版・『ガラスの仮面』第12巻【ネタバレばれ】

2015-02-09 01:57:44 | ガラスの・・・あらすじ
※※『ガラスの仮面』文庫版読み返してます。あらすじと感想まとめてます。※※
※※内容ネタバレ、感想主観です。※※


仮面年表は こちら
紫のバラ心情移り変わりは こちら

49巻以降の話、想像してみた(FICTION)*INDEX*はこちら

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『ガラスの仮面』文庫版第12巻 ※第9章(途中から)(途中まで)

第9章 100万の虹

『通り雨』@一ツ星学園体育倉庫 開演

会場には前回の演劇でファンになった生徒や、噂を聞いて駆け付けた教師達など
これまで以上の観客がマヤの演技観たさに集まっていた。
その中には、危機感を抱いて偵察に訪れた演劇部のメンバーもいる。
期待と羨望、そして妬みの渦巻く中、舞台は始まる

今回は美術部と工作部の協力も得て、以前より照明やカーテンなど、専門的な器具が
揃ってはいたが、反対に舞台上にはセットと言えるものはなにもない。
『通り雨』は、全編にわたってマヤのパントマイムによって描き出される
女子高生佐藤ひろみの日常生活劇なのだ。
なんということのない普通の女の子の普通の毎日
しかしマヤが演じればそれは非日常になる。
朝起きてドアを開けるしぐさ、顔を洗ってタオルでふく動作、
家族そろって朝食を食べる風景、
マヤしかいない舞台に、マヤ以外の景色が見える。
ビアンカと比べてあまりに淡々としたストーリーであるにもかかわらず、
観客は一気にマヤの演じるひろみに感情移入し、飽きることなく舞台上のマヤの動きを追い続けた。
『通り雨』というタイトル通り、演じる場面に応じて降る雨の印象が変わり、
時に切なく、時に激しく、ひろみの体を心をうつ。
そしてその心象風景が、リアルに観客たちにも伝わって行く。
家族を思い、家族の幸せを守る為に必死になる、主人公ひろみ、
舞台の上でなら自分にもこんな家族がいる、虹の中の自分の家族に会える!
ひと時の間の幸せな家族と幸せな少女の余韻に浸りながら、
マヤの一人舞台は大成功を収めた。
そしてそんなマヤに、観劇していた演劇部部長から思いもよらない提案を受ける。
「演劇部の芝居に、客演として出演!?」
一つの舞台が、また次の舞台への道を切り開くーーー

**
劇団つきかげの基礎練習にだけ参加させてもらっているマヤ。
いつものように地下劇場で発声練習をしているところに、全国修業から戻ってきた
劇団一角獣のメンバーが顔を出した。
久しぶりの再会に尽きる事のない話。
また、合同公演をやろうという提案で、さっそく暖められていた台本が出される。
『フランケンシュタインの恋』
フランケンシュタインはやはり一角獣の堀田団長、そしてその恋人役に立候補した
つきかげの美奈、二人の何とも初々しい雰囲気に周囲のメンバーもどぎまぎしていた。
そんな仲間同士和気あいあいと過ごしている所に、大都芸能の水城がマヤを訪ねてきた。
水城は真澄の指示でマヤに千草の容態についてと今後の対応策を説明にきたのだ。
以前千草が倒れたときに電話で真澄に頼んだことを、ちゃんと果たしてくれたことに
マヤは驚きと戸惑いを感じていた。
そもそもあんなに重要なことを、なぜあの速水真澄に頼んだのか、自分でもいまだに
理解できないのだ。しかし真澄は自分との約束を守ってくれた。
母親のかたき、あいつにだけはもう騙されない、そう強く思っているのに、
マヤは千草の事を真澄に頼んで、そしてそれが良かったのだということに複雑な気持ちを抱いていた。
劇団つきかげ+一角獣の稽古の手伝いをするだけの日々。
雪降る中買い出しに出ていたマヤは、地下劇場に戻る途中偶然真澄と遭遇する。
真澄はロイヤルプラザホテルで開催されるパーティーに向かっていたのだが、
車が故障して立ち往生していたのだ。
傘も持たずたたずむ真澄にとっさにマヤは自分の傘を差し出し、二人はマヤの小さなイチゴ柄の傘に
収まって雪降る街を歩くことになる。

タキシード姿で長身、スタイルも決まっている真澄と小さな女の子が相合傘で歩く姿は
かなり目立っていたが、二人にとってはそんな視線は全く気にならないくらいかたやひと時のやすらぎを、
かたやどんな顔をしたらいいかわからないくらいの緊張感でいっぱいだった。
降り続く雪を見上げながら、「雪は好きだ」と物思いに語る真澄の横顔を見ていると、
マヤはやはりこの冷血漢の仕事虫の事がわからなくなるのだった。
途中、酔っ払いに絡まれて真澄の恋人扱いをされたマヤは激高して思わずその場を駆けだそうとするが、
赤信号を渡ろうとして真澄に危うく引き止められる。
抱きしめられた真澄の腕の中は温かく、しかし真澄の腕の中をそう思ってしまう自分に戸惑い、
慌てて雪降る街を真澄から逃げるように去って行った。
「あなたのこと、いい人だなんて思ってやしませんからね!!」
真澄はマヤが去って行った横断歩道をいつまでも見ていた。
”いつも赤信号だな、あの子とおれの間の道路は いつまでたっても渡れない”
手にはマヤが残したイチゴ柄の傘が残されていた。

**
マヤは亜弓が主演する一人芝居『ジュリエット』の劇場の前を通りかかった。
前評判の高いその舞台は、客席に数多くの演劇関係者が勢ぞろいし、さらに英国大使館夫妻や
歌舞伎の大物俳優など、層々たる顔ぶれである。
千草や真澄の姿も見えた。そしてマヤはその中に、桜小路の姿を見つけるのだった。
かつてほろ苦い別れのあの日以来、久しぶりに見るその顔は少し大人びていた。
亜弓の演じるジュリエット、いったいどんな舞台なのか、自分は亜弓に追いつけるのか・・・・。
翌日の新聞・テレビでは亜弓の演技は称賛の嵐、アカデミー芸術祭芸術大賞に推薦されたことを知る。
芸術大賞といえば、演劇界最高の賞、相当なベテランでもめったにとれないというその賞を
亜弓がとればもちろん史上最年少受賞となる。
どんどん広がる亜弓との距離、しかしマヤはまずは一歩ずつ自分に挑戦していくしかないのだと
改めて奮起する。
まず自分が超えるべきなのは、昨日までの自分。
私が今、やるべきなのは、演劇部での客演公演。

『わが作品No.707 愛しのオランピア』
一ツ星学園文化部発表会で演劇部がやる舞台の演目、マヤはこの舞台でお手伝いロボット・ルル役を演じる。
出番は決して多くないが、ロボットとしての機械的な動きやセリフの言い回しで、
芝居の緊張をやわらげ、観客の笑いを誘う重要なポジションだ。
マヤは早速、かつて『石の微笑』で演じた人形役の呼吸を思い出しながら、役作りに取り掛かる。

発表会当日、
マヤの客演を聞きつけて、これまでにない観客数が集まった公民会館。
舞台上でのマヤの演技は冴えわたっていた。
ロボットとしての動きが一つ一つピタリとはまり、観客を舞台を盛り上げる。
演劇部の公演は、これまでにないほど盛大な拍手と歓声で大成功を収めた。
昨日の敵は今日の友、もはや演劇部内にマヤを否定するものなど誰もおらず、
観客もまた、かつてマヤが芸能界を失脚したことなどなかったかのように、マヤの演技を称賛し、
これからの活躍を期待していた。
自らの困難を、マヤは自らの力で切り開いて乗り越えていったのだ。
昔は昔、今は今・・・
マヤは改めて自分には演劇しかないこと、そして演劇だけが自分を生かしてくれるものであることを痛感する。
そこへ、紫のバラが届けられた。
あの忌まわしい『シャングリラ』舞台初日前日に届いて以来の紫のバラ・・・・
先ほど届いたばかりだというその花束を抱えて、マヤはその人の後を追う。
そしてとうとう、マヤは駐車場でその送り主の姿をとらえた。

「あなたですね、あなたなんですね、紫のバラの人」

ゆっくりと振り返った青年に矢継ぎ早にこれまでのお礼を伝えるマヤ。
しかしその青年は静かに、自分は紫のバラの送り主ではないと告げる。
贈り主の代理に花束を持ってきたというその人物に、マヤは紫のバラの人がいったいどんな人なのか尋ねた。
とても素晴らしい方で、たいへんなマヤのファンであること、
これまでそんな風に誰かのファンになることなどなかった方、
あの方の望みはマヤが一日も早く女優として大成すること、
そしてそのためのどんな支援も惜しまないと思っていること
その人物は淡々とそのことをマヤに語った。

決して名前も年も職業も教えることができないという紫のバラの人、
ずっと応援してくれているその人に、これからの舞台の事、そして
いつか大劇場でお芝居できるようになった時はまっさきに招待したい、
だからせめてあなたの名前を連絡先を教えてほしいと泣いてすがるマヤに、
とうとうその人は自らの連絡先を渡した。
ーーー聖 唐人ーーー
聖は影の部下として、速水大社長、そして真澄に仕える腹心の部下である。
亡き聖の父も同様に速水家に仕えてきた。
聖には戸籍がない。20年前、まだ子供だった頃破産に追い込まれた父親が
一家心中を図ろうとしていた所を速水英介に助けられた。
その際母と妹を失い、父と共に新たな名を与えられ、速水家の影として生きることになったのだ。
一度は死んだこの身、真澄のためならいつでも命を捨てる覚悟がある、
真澄にとって聖は誰よりも信頼できる部下であり親友であった。

地下劇場に、マヤに以前借りた傘を返す名目で現れた真澄は
お礼にとマヤを亜弓の一人芝居『ジュリエット』へ誘う。
演劇界の話題を集める亜弓の舞台、もはやプラチナチケットと化したその舞台は、さすがの真澄でも
当日立見席を手に入れるのがやっとという盛況ぶりだった。
そんな亜弓の見事な舞台を直視する勇気の持てないマヤはその誘いを拒む。
しかし真澄は、マヤの心の中の亜弓への恐怖心を見抜くと、わざとマヤに喧嘩を売るようにけしかけ、
マヤの負けず嫌いの性格を利用して観劇へと連れて行った。
その様子を黙って見守り、真澄にマヤを託した麗。
麗には、真澄が自ら憎まれ役を買いながらもマヤに舞台を見せようとしていた真意を見抜いていたのだ。
姫川亜弓の舞台を見ることは、マヤにとってためになると分かって・・・・それで・・・・。
速水真澄、あの人は本気でマヤの事を思ってくれている、冷淡な言葉の裏に優しさを隠して・・・
なぜだかはわからないが・・・。

開演ギリギリに間に合った真澄とマヤは、なんとか立見席を確保する。
舞台上の亜弓はどこまでも優雅で美しく、ジュリエットの少女から大人の女へと変わっていく
心情を余すところなく表現していた。
そのあまりの美しさと表現力に、マヤは一人で立っていることができず、
真澄の腕にしがみつきながらも食い入るように舞台を見続けた。
あまりにも自分と離れた所にいるライバルの、完璧な演技。
観たくない、観ていられない、だけど観ずにはいられない・・・・。
亜弓の一人舞台は圧巻の一言、マヤは自分の一人芝居と比べてもその段違いの
演技力と表現力にただただ圧倒され、涙を流しながらそれでも舞台を観続けていた。

鳴り止まない拍手にジュリエットコール
いつしか誰もいなくなった劇場には真澄と、その左腕にしがみつくマヤの姿だけが残されていた。
フラフラになりながらもマヤは真澄に、千草の元へ連れて行ってほしいと志願する。
マヤは亜弓の演技に打ちのめされ、どうしていいかわからず千草に助けを求めに来たのだ。
アクターズスタジオで、マヤは千草に亜弓のジュリエットによって失った自信と、
自分のこれからの演劇活動への不安を素直に吐露した。
演技がうまくなるためには、自分の人生に自信を持つにはどうすればいいか、
教えてください、月影先生!!
亜弓を超えたいというマヤの言葉を聞いて、千草はマヤに稽古をつけることを承諾する。
そして今ここで、先ほど見た亜弓のジュリエットを再現するよう命じた。
観てきたように、亜弓の演じたジュリエットを・・・
しかしマヤの表現力と身体能力では、およそ優雅で美しい亜弓のジュリエットを表現することはできなかった。
ぐらついてしりもちをつくマヤに、千草は追い打ちをかけるように亜弓の演技を称賛する。
亜弓の洗練された動き、優雅さ、身につけた高度なテクニックと何より舞台上でのあの華、
ジュリエットが自分の手の中から飛んでいってしまったひばりに
自分自身の姿を見る演技は特に素晴らしかった・・・
その言葉を聞いたマヤは、立ちあがると、亜弓とは全く違う表現でそのシーンを演じた。
亜弓が両手を開いてその手のひらを見つめていたシーンを、マヤは反対に後ろ手に組んで表現した。
理由を問われたマヤは、自由に飛んでいけるひばりが、とてもうらやましくなって、
気がついたら後ろに組んでいたと告げる。
その様子を、千草に呼ばれてアクターズスタジオに来ていた亜弓が見ていた。
自分のつたない演技が亜弓にすべて見られていたことを知り、恥ずかしさで涙が止まらないマヤ、
一方亜弓も、ひばりをうらやましいと思うマヤの本能に畏怖の念を感じるのだった。

マヤと亜弓が帰った後のアクターズスタジオでは、千草と真澄が対峙していた。
亜弓が来ると分かっていてマヤに亜弓の演技をさせた真意を問う真澄に、
千草は、マヤに今の自分の実力を思い知らせるためだったと語る。
今の自分の位置を、そして亜弓との距離をはっきり知る事、そしてそれを亜弓に知られてしまったと
気付くこと。
亜弓にあってマヤにないもの、それは自信と闘争心
今のままではマヤはとても亜弓に勝てない。亜弓の紅天女はさぞかし美しいことだろう。
そして、マヤには荒療治が必要だと明言する。
その言葉の意味を図りかねる真澄。
北島マヤの才能をどう思っているのかと問う真澄に千草は高笑いで答える。
「北島マヤ、あの子は天才よ・・・!」

**
北島マヤ
成績ーイマイチ
容姿ー人並み
不器用で運動も音楽も一言で言ってヘターー
何もかも自分の対極にいる、亜弓さん、あんな人が自分のライバルなんて信じられない。

ある日マヤは校長室に呼ばれた。
そこに居たのは聖、紫のバラの人の代理で来たという聖は、マヤに大学進学について打診する。
そのもったいないくらいの申し出に感謝しつつも、マヤは高校に行けただけでも十分であること、
卒業後は女優として、演劇の道を真剣に進んでいきたいことを告げる。
そんなマヤの真摯な態度を、必ず主に伝えることを約束し、部屋を出ようとする聖に、
マヤは卒業式にもう一度会ってほしいと告げる。
紫のバラの人に、渡したいものがある・・・・。

ある日地下劇場に、千草の使いの者という黒服の男がマヤを訪ねてきた。
その日はアカデミー芸術祭発表の日
予想通り亜弓がアカデミー芸術大賞を受賞し、そしてその受賞会場で千草が
『紅天女』に関する重大発表をするため、マヤを呼んでいるという。
慌てて駆けつけたアカデミー芸術祭受賞発表会場では、
報道陣達の注目が、史上最年少で大賞を受賞した姫川亜弓に集中していた。
立っているだけで絵になる、光り輝く生まれながらのヒロインーーー
そこに到着したマヤの姿はあまりにも素朴で、まさに光と影だった。
役者の揃った会場、千草は大勢の人々の前で発表した。

「紅天女の後継者は、姫川亜弓に決めたいと思います」
湧き上がる歓声、しかし千草の言葉は続く。
ーーマヤに最後のチャンスを与える
今から二年以内に芸術大賞か、もしくはそれに匹敵する全日本演劇協会の最優秀演技賞を受賞した場合
亜弓と互角とみなして二人に「紅天女」を競わせたのち、どちらか一方に決める
もし二年の間に千草の身に何かあった場合、そして
マヤがもし棄権した場合は、
紅天女は姫川亜弓のものになるーー

これが以前千草が言っていた荒療治の内容であることを悟る真澄、
そんな真澄に、おろおろとしながら近づいたマヤは、真澄の目をじっと見て、
どうすれば芸術大賞や最優秀演技賞をとれるのかを尋ねた。
よもやマヤにそんなことができるはずもないと笑い転げる周囲の人々を気にもせず、
真澄は真っすぐな目をマヤに返し、受賞条件を伝えた。
そして放心状態の中会場を後にしようとしたマヤに、亜弓は駆けより、
二年の間に絶対資格を獲得すること、棄権など絶対しないことを約束させた。
「二年後にあなたがわたしの前から消えていたらわたし、一生あなたを許さなくてよ・・・!」

今のマヤには賞どころか出る舞台すらない・・・・・

**
一ツ星学園高等部 卒業式
卒業証書を手にしたマヤは、そこに聖の姿を見つけると駆け寄った。
そしてその卒業証書を聖に手渡し、クラスの記念写真など、学園生活で撮った写真の詰まった
アルバムと共に紫のバラの人に渡してほしいと託す。
高校に通えたのも、こうして無事に卒業できたのも、すべて紫のバラの人のお陰だから、
この卒業証書はあの人に受け取っていただきたい・・・。
あまりにも重いマヤの気持ちに戸惑う真澄、こんな大事なものを受け取るわけにはいかないと
返却しようとするが、聖にマヤがどれほどの想いでこれを紫のバラの人に渡すことを
決めたかを説得され、改めてマヤへの想いを痛感する。

卒業式が終わり、懐かしい体育倉庫を覗いていたマヤ。
ここでお芝居の楽しさや、自分が舞台の上でならどんな人生も演じることもできることへの喜びを
取り戻していったことを思い出す。
そんなマヤを囲むように、たくさんの在校生や同じ卒業生が見送りに集まっていた。
みんな過去の事など全く気にしていない。
マヤの演技に魅了され、ファンとなって応援する仲間たちが、卒業後のマヤの活躍を信じて疑っていない。
そんなみんなのあたたかい笑顔に励まされ、マヤは改めて演劇がやりたい、もっともっとうまくなりたいという
思いを強くする。
どうすれば賞を取ることができる・・・二年以内に・・・
どうすれば亜弓に追いつくことができる・・・そして
どうすれば『紅天女』への道が開ける・・・


第13巻へは・・・こちらから
*****感想**************************************
この巻で重要な事と言ったらやっぱり、
イチゴ柄の傘で相合傘 → 「真澄とマヤの間はいつでも赤信号」
聖唐人初登場 → 七変化はまだまだ!
マヤ、紫のバラの人に卒業証書を渡す → これのちに大変重要アイテムになります!!
ですかね。

真澄が本格的にマヤに喧嘩を売って憎まれ役を買って出だすのもこの巻からです。
マヤの反発心を巧みに利用して、有益になる事を与えてあげるという手段。
マヤ本人は気付いていませんが、麗は早くも敏感に真澄の真意を見抜いているご様子。
マヤと会うとけんかばかり、だけどあんな真澄さまの笑い声、聞いたことない云々のくだりが
定番になるのもこの頃から。

第8章「華やかな迷路」マヤ芸能界編、母の死去、芸能界失脚
第9章「100万の虹」マヤ高校生活での演劇活動復帰への足掛かり 一人芝居~野外公演
高校を卒業したマヤが演劇への情熱を取り戻しながら再び紅天女争いの舞台に返り咲くまでの過程が
第9章そして10章で描かれています。
「華やかな迷路」がつらすぎるだけに、「100万の虹」はとにかく演じるマヤが見ていて楽しいな~~と
思います。長いけどね。
真澄とマヤの関係が進む話もいいけれど、やっぱり演じているマヤ、演技に悩むマヤが
読んでいて面白いです。『ガラスの仮面』が一番ガラスの仮面らしい時じゃないかな・・・。
次の巻に行く前に、番外編の亜弓幼少期編が第12巻には収録されているので、
それは別にまとめることにします。

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