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今回は、東野圭吾『幻夜』を紹介します。本書は、白夜行という作品の続編と言われている作品である。白夜行で言う亮司と雪穂のような関係が、幻夜では水原雅也と新海美冬である。白夜行では、お互いが薄くともつながりあった関係だったが、幻夜では、女性の新海美冬が水原雅也を利用するという関係である。
私は、本書を読んで美冬は情というものがないなあと思いました。雅也も利用されているだけだと気づかずに。だから、読後は美冬のことをぞっとする女だなと思いました。何でこんなに冷徹になれるのかなと思いました。自分の名誉とスカーレット・オハラのような人生を獲得するために、徹底的に雅也を利用してやろうと思ったんだろう。雅也は美冬とつながりを求めていたんだろうが、それを許さなかったともいえる。雅也が美冬に利用されていただけということに気づいたときは、雅也はどういう行動をとったんだろうか?
本書を一言で表す言葉は、「自分たちには昼なんてないとおまえは言った。いつだって夜だといった。夜を生きていこうといった。本物の夜なら良かった。俺に与えられたのは、全て幻だった。」という言葉だ。幻夜という題も、こういう意味でつけられたんだろう。
本書は、白夜行と似た作品だなあと思う。美冬が雪穂に比べてサイボーグっぽくなっていることが一番違うかな。
「白夜行」にしても、この作品にしても、読後感が爽快!とはいえませんよね。
代わりに、何かずっしりした塊のようなものが胸の奥に残ってしまうような・・・
>美冬が雪穂に比べてサイボーグっぽくなっている・・
私も、そう感じました!!
美冬には、情の欠片も見受けられなかったからでしょうか・・
確かに、読後感がさわやかとは行きませんね。
似たような作品だとは思いますが、幻夜は特に読後感がいいとは思いませんね。
それでは失礼します。
TBありがとうございました。
「幻夜」は終始暗くて重たくてどんよりした気持ちで
読んでいました。
ここで一筋でも希望の光が差していたら、また
違っていたのでしょうけれども…。
美冬がサイボークっぽいって感想、ものすごく頷けます!
彼女がこれからどう辿っていくのか…見たいような、そうでないような複雑な気持ちです。
また伺いますね♪TBさせていただきました。
幻夜は、希望がないようにおもいます。雅也も結局は不幸になっただけのような気がしますね。
それでは失礼します。
美冬がサイボーグ。
確かにそんな感じになってきてますよね。
ものすごく強いといえば強いんだろうけど
優しさとか思いやりとかいった感情はすべて捨てたような
そんな女性ですもんね。(^_^;)
こちらからもTBさせてもらいます。
『幻夜』は自分の中で強烈な印象として残りました。
男の人からみると、こんな女恐ろしくてならないでしょうね^^;
少し非現実的で極端すぎる気もしましたがが、日本における現代社会の人間の思想を極限まで再現したような物語だったとおもいます。
ちょっと悲しくなりました^^;
美冬は普段女性が持っている優しさやら思いやりが整形手術によってなくしたかのような女性になっていましたね。
それでは失礼します。
>男の人からみると、こんな女恐ろしくてならないでしょうね^^;
そうですね。私はあそこまで非情になれませんね。
本書は、悲しい感じがしますね。エンディングが悲しいだけに、空気が重々しい感じがします。
それでは失礼します。