白い巨塔〈第4巻〉 (新潮文庫)山崎 豊子新潮社このアイテムの詳細を見る |
今回は、山崎豊子『白い巨塔〈第4巻〉』を紹介します。第4巻は、医事裁判控訴審の両陣営の準備と実際の控訴審の様子、そして学術会議選挙の両陣営の選挙戦の様子が描かれている。
財前は、開始された医事裁判控訴審と学術会議選挙をシーソーのように操り、両者ともに勝利することに野望をたぎらす。
この第4巻は一番ページ数が多いし、若干間延びしているなあという印象を受ける。第4巻は最終巻につながるつなぎだと思う。だから、もう少し短くてもいいかなと思う。また、財前と里見の接点というか絡みが全くなかった。財前は、医事裁判控訴審と学術会議選挙で忙しく、里見は、大学をやめ。大河内教授の計らいで近畿ガンセンターで患者と向き合い、研究にも励むことになる。
医事裁判控訴審は、原告側の関口弁護士があちこちに飛び回って、勉強の成果が出てきたのか、段々原告側に有利になりつつある流れになっている。