答えは現場にあり!技術屋日記

還暦過ぎの土木技術者のオジさんが、悪戦苦闘七転八倒で生きる日々の泣き笑いをつづるブログ。

〈私的〉建設DX〈考〉その8 ~ ラテラルで行こう

2024年06月24日 | 〈私的〉建設DX〈考〉

ラテラル思考とは

ラテラル思考、といってもピンとこないひとは、またオマエわけのわからない言葉をひねり出したな、と思われるかもしれませんが、残念ながらそうではありません。

ラテラル(lateral)とは「横に向かった」「水平な」という意味で、論理を縦方向に深く掘り下げるロジカルシンキングに対して、発想を横にひろげる、つまり、常識や既成概念や固定観念に固執せずに自由な発想でアイデアを生み出す思考法のことです。その起源はけっこう古く、今から60年以上前、マルタの医師であり心理学者でもあるエドワード・デボノが提唱した考え方で、一般に、ラテラルシンキングまたは「水平思考」と言います。

ぷっ、じゃあなぜ、わざわざラテラル思考と呼称を変えたんだよ、と口に含んだコーヒーを吹き出しかけたそこのあなた、いやいや、有り体に言えば特段の意味はなんにもない。ひとえにぼくの感覚でしかありません。ですが、そこは大切にしましょう。なので断固としてここでは、ラテラル思考という表現を採用することとします。

では、ラテラル思考によってデジタル・トランスフォーメーションに至った例としてはどのようなものがあるでしょうか。

クラウドファンディング、ストリーミング、フードデリバリー・・・なんて言葉が次々と脳裏に浮かびましたが、行きがかり上とはいえ、メタモルフォーゼでApple(iPhone)、コペルニクス的転回ではAmazonといった雲の上の世界的巨大企業を例に挙げてしまったのですから、ここはひとつ和製で行きましょう。

「和を以て貴しとなす」です(意味がちがうけど)。2013年創業の日本発フリマアプリ「メルカリ」です。


メルカリにおけるラテラル思考

「メルカリ以前」、中古品のリサイクルやリユースは、主に次のふたつの経路でやり取りされていました。リサイクルショップとオークションサイトです。リサイクルショップはアナログです。実店舗で買い取って再販売するので、空間や時間の制約を受け、商品の取り扱いに限界がありました。
「ヤフオク」に代表されるネットオークションはデジタルですが、操作がやや複雑で初心者にはちょっとばかりハードルが高く、入札期間が必要で落札価格が不確定でした。

それを縦に深堀りしていけば、いろんな改善方法はあったはずですし、実際、それらを運営する企業も、その制約に対して手をこまねいていたわけではないでしょう。例えばリサイクルショップのオンライン化や、オークションサイトの機能を強化するなど、さまざまな方法が実行されていたはずです。
メルカリの画期性は、それを縦に掘り下げることをせず、水平に思考を展開したことにあるとぼくは考えます。

まずそのポイントのひとつは、ユーザー中心であったということ。誰でもがかんたんに使えるスマホアプリを開発し、物品の売買を手軽に行えるプラットフォームを提供した。
出品や購入がいくつかのステップで完了するシンプルな操作性と、写真を撮って商品の情報を入力するだけで手続きが完了する出品、購入もワンタップで完了します。即時購入即時売却です。これによって、時間や場所にしばられずに利用できて誰でもかんたんに売買することが可能となり、複雑さや時間や空間の制約を排除することに成功しました。
そして、匿名配送や安全な決済システムを導入して、取引の安全性とユーザーのプライバシーを確保、取引後の評価システムによって安心できる売買コミュニティーがかたちづくられました。

というふうに見ていくと、メルカリの成功のもとにあったのがラテラル思考であり、その成果はまさに、デジタル・トランスフォーメーションと呼ぶにふさわしいものだったということがわかります。


肝はデジタルツールへの向き合い方

さて、DXへと至るプロセスの3パターン、(1)メタモルフォーゼ、(2)コペルニクス的転回、(3)ラテラル思考について、代表例だと思われるものを挙げながら考察してきましたが(いささか強引にすぎる展開になった感もありますが、そこはしょうがない奴だなと笑ってご容赦のほどを)、こうして並べみると、「メタモルフォーゼ」だけが、その難易度において突出していることに気づきます。
世界規模のイノベーションなのですから、それはあたりまえのことですが、あくまでも、ここで生きつ戻りつしながら考察しているのは「建設DX」、しかも地域で生きる中小レベルの建設企業にとってのそれなのですから、メタモルフォーゼ的DXは、その範囲外とした方がよさそうです。

つまり、「スマホ」を例にとれば、スマートフォンというイノベーションを起こすのではなく(もっともそれは、やろうと思ってもできないことではあるのですけど)、そのイノベーションが実現したことによって手に入ったデジタルテクノロジーをどうやって活用していくかを、たとえばコペルニクス的転回的発想であったり、またたとえばラテラル思考的考察であったりを駆使しながら実践していくことが、ぼくやあなたのような地元建設業者にとっての在り方であり、またDXへの向かい方なのだとぼくは思うのです。

たとえばスマートフォンというイノベーションも、「カメラにもなりインターネットもできる便利な携帯電話」だという扱いしかできないのであれば、それはまさしく、「猫に小判」であり「豚に真珠」。どうやってもその先へと進むことはできません。
肝心なのはデジタルツールへの考え方であり向き合い方です。

そこで、〈その2〉で提示した「あらたな仕事のやり方/あたらしい技術」(「あたらしい技術」という分母をいくら大きくしたところで、分子である「あらたな仕事のやり方」がちいさいままでは、その効果は部分最適にとどまり、企業全体の成果とすることはできない )という分数モデルと、その「習いが性となる」まで思考や実践をつづけることが意味をもってきます。


以下おふざけです

ここで思いつき・・・

みなさんお気づきのことでしょうが、この稿における各例の詳細については ChatGPT 4o のサポートを借りて書いています。
さて今日はここらでよしとするか・・・
と今日のテキストを投稿するにあたり、浮かんだタイトルが「ラテラルで行こう」でした。なんのことはありません。あの『イージーライダー』の挿入歌であるステッペンウルフの名曲『ワイルドで行こう!』(原題:Born To Be Wild) の語感だけのもじりです。

とそこで、あるアイデアを思いつきました。
替え歌をChatGPTにつくらせてみよう!

う~ん
われながらじつにくだらない。
くだらなさすぎてニヤニヤが止まらないぐらいくだらない思いつきです。

では本日の締めくくり。
『ラテラルで行こう!』


******

発想のエンジンかけて
新しい道を見つけよう
冒険を求めて
ラテラルに進もう

さあ、友よ、やってみよう 
この世界を愛で包み込み 
すべてのアイデアを一斉に放ち 
新たな空間へ飛び出そう

新しい視点が好きだ 
新しいインスピレーションが 
風と共に走り 
その中にいるこの感じが

さあ、友よ、やってみよう 
この世界を愛で包み込み 
すべてのアイデアを一斉に放ち 
新たな空間へ飛び出そう

本当の創造の子供のように 
俺たちは生まれながらにしてラテラルだった 
どこまでも高く登れる 
決して終わりたくはない

ラテラルで生まれた 
ラテラルで行こう

発想のエンジンかけて 
新しい道を見つけよう 
冒険を求めて 
ラテラルに進もう

さあ、友よ、やってみよう 
この世界を愛で包み込み 
すべてのアイデアを一斉に放ち 
新たな空間へ飛び出そう

本当の創造の子供のように 
俺たちは生まれながらにしてラテラルだった 
どこまでも高く登れる 
決して終わりたくはない

ラテラルで生まれた 
ラテラルで行こう
ラテラルで生まれた 
ラテラルで行こう

******


お粗末 ^^;


コメント
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