日本のイスラーム (Islam in Japan)

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日本でのイスラーム学習、イスラーム教育の充実を目指すブログです。

行徳での「40のハディース解説講座」(1月23日)

2010年01月28日 | イスラーム講義活動(ボランティア)
アッサラーム アライクム。
皆さんに平安あれ。

かなり時間が経ってからの事後報告で恐縮ですが、
備忘録として活動内容を記しておきたいと思います。


アルハムドゥリッラー(アッラーに讃えあれ)、2010年1月23日土曜日の午後1時30分から3時前まで、
イマーム・アンナワウィー(つまり、ナワウィー先生)の「40のハディース」解説講座を開催しました。

授業内容は第21の伝承、信仰を言葉にし、行いを正すことの大切さを教えてくれる預言者ムハンマドさま(アッラーの祝福と平安あれ)のお言葉についてです。

参加者は男性2名、女性6名、オンライン参加者が7名でした。

イスラームのエッセンスを教えてくれる、預言者ムハンマドさま(アッラーの祝福と平安あれ)の名言を集めた本書は、ムスリム諸国において古今東西初心者向けテキストとしてよく親しまれています。

合わせて42のお言葉が収められている本書の解説授業も、アルハムドゥリッラー、ようやくあと半分となりました。

ビイズニッラー(アッラーのお許しにより)、願わくは最後まで全うできますように。

時を超えた預言者ムハンマドさまの愛

2010年01月28日 | イスラーム学習
アッサラーム アライクム。
皆さんに平安あれ。

ドクトール・ブーティー(ブーティー博士)の愛のメッセージに関連した預言者ムハンマドさま(アッラーの祝福と平安あれ)のハディース(伝承)をご紹介いたします。

「リサーラ・クシャイリーヤ(クシャイリーの書簡)」では、イマーム・クシャイリーが伝え聞いた伝承として以下のハディースが伝えられています。

「アリー・ブン・アフマド・アル=アフワーズィー(アッラーのお慈悲あれ)が、アフマド・ブン・ウバイド・アル=バスリー、ヤフヤー・ブン・ムハンマド・アル=ジヤーニー、ウスマーン・ブン・アブドッラー・アル=クラシー、ヌアイム・ブン・サーリム、そして教友アナス・ブン・マーリクを通して私に伝えてくれたところによると、アッラーの御使いさま(アッラーの祝福と平安あれ)は次のように言われたという。

『私の愛する人たちとは、いつ会えるのでしょう?』

そこでサハーバが、「誓ってお聞きしますが、我々はあなたの愛する人ではないのですか?」と尋ねると、彼はこうお答えになった。

『あなたたちは私の友です。私の愛する人たちとは、私を見ることなく、私を信じるようになった人たちのこと。私は彼らをこそより愛しいと思います。』」

متى ألقى أحبابي؟
فقال أصحابه بأبينا أنت وأمنا أولسنا أحبابك؟
فقال أنتم أصحابي أحبابي قوم لم يروني وآمنوا بي وأنا إليهم بالأشواق أكثر

もう一つは、イマーム・アフマド伝承の言い回しです。(イマーム・ムスリムのは、「タハーラ(浄化)の章」ハディース番号249-ハイル社版「イマーム・ナワウィーの『サヒーフ・ムスリム』解説」1/480参照-にありますが、タハーラに関することとして挙げられているだけに+αの言い回しがついているのでここでは割愛します)

イマーム・アフマドの「ムスナド(12601)」に出典されているというハディース(手元にムスナドは持ち合わせていないので、注解にあるものを借用します…ホントはこれは横着ですが…^_^;)では、次のような言い回しになっています。

「『私の兄弟に会えたらいいのですが…。』

 そこでサハーバが尋ねました。
 「我々はあなたの兄弟ではないのですか?」

 『あなたたちは私の友です。
ところが私の兄弟とは、私を見ずして私を信じるようになった人たちのこと。』」
(「リサーラ・クシャイリーヤ」スフバ(同伴)の章、アブドゥルカリーム・アル=アター復刻、アブー・ハニーファ書院版p.448参照)

وددت أني لقيت إخواني
فقال أصحاب النبي صلى الله عليه وسلم أوليس نحن إخوانك؟
قال أنتم أصحابي ولكن إخواني الذين آمنوا بي ولم يروني


私が聞き親しんでいたものは、「イフワーニー(私の兄弟)」という言い回しのものでしたが、いずれにしても、このハディースは何度聞いても励まされ、勇気づけられます。と同時に、預言者ムハンマドさま(祝福と平安あれ)の愛に相応しい信徒に少しでも近づけるよう頑張らねば!と反省させられもします。

言葉ではどんな風に言っても物足りないくらいですが、
私たちがアッラーを愛する前に
アッラーが私たちを愛してくださっていて、
私たちが預言者ムハンマドさま(祝福と平安あれ)を慕う前に
預言者ムハンマドさま(祝福と平安あれ)が私たちを慕ってくださっている…
ありがたすぎるこの真実を思うだけで、心が洗われる気がします…何度でも、何度でも…

アルハムドゥリッラー(アッラーに讃えあれ)、
アルハムドゥリッラー、
アルハムドゥリッラー…

この恵みを私たちの代で終わらせては、ぜーったいなりませんよね。
ビイズニッラー、アッラーのお助けを乞いつつ、
なにがなんでも、次代へつないでゆかなければ…
改めてそう思います。

ドクトール・ブーティーから日本人ムスリム同胞へのメッセージ

2010年01月28日 | ウラマーゥ(学者先生たち)に学ぶ
アッサラーム アライクム。
皆さんに平安あれ。

以下はダマスカスに留学中最後の年、2006年1月の昔話です。
あまりにも思い出深いメッセージなので、こちらにも転記させていただきます。

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アッサラーム アライクム。

アルハムドゥリッラー…イード3日目の昨日1月12日(木)、ズフルの礼拝後に訪れたドクトール・ブーティーから、皆さんへのメッセージをお預かりしたのでお伝えします。

マスジドの隅一画を敷居で区切ってイードの訪問客歓迎用にあてがわれた空間には、50人ほど座れるようにイスが並べてありました。
ブーティー師から離れること10数メートル、ちょうど順番に空いているイスに僕が腰を下ろそうとしたところ、いつも僕ら日本人ムスリムによくしてくださっているブーティー師のご長男(といってももう50代半ばの立派な先生です)ドクトール・タウフィークがいちばん手前のイスに座るように仕向けてくださいました。
スブハーナッラー…ドクトール・ブーティーのすぐとなり、その間隔は1メートルとありません。
ブーティー師にかぎらず、アッラーに近しい方、アッラーに愛されている方のおそばで(いや、たとえ遠くからでも)そのお顔を拝見できるだけで、「アッラーのお慈悲、アッラーの慈愛」が感じられて胸がいっぱいになります。アルハムドゥリッラー、とても光栄なことでした。

しばらくしてタウフィーク先生がまた気を利かせてくださり、「先日ダマスカスを訪れた日本のダーイー(宣教者)、ドクトール・ハサン・ナカタの生徒さんで、ファトフ大学で勉強中のアハマドくんです。」とご紹介くださったのを機に、思い切って口を開いてみました。

「先生、一言よろしいですか?まずは心からお礼申し上げます。ジャザークムッラーフ ハイラー。
 先生のご講義からはいつも非常に多くのものを学ばせていただいています。またその一部は日本語に訳され、私だけでなく、多くの日本の同胞のためにもなっております。中には心からこちらにやって来て直接先生から教えを乞いたいと願いながらも、なかなかそうはいかない境遇に置かれている同胞もいます。
 ですからできればそんな同胞のために、先生からぜひアドバイスをお伺いしたいのです。」
「日本の同胞というと、彼らはムスリムですね?」
「はい。ムスリムとしては第一世代、つまり20代、30代と人生の途中でアッラーのお導きによりイスラームを信じるようになった者ばかりです。」
「彼らには君が伝えてくれるのですね?」
「はい、ビイズニッラー」

「ではまず忠告の前に、私は心からあなたたちを祝福したいとお伝えください。
 あなたたちが至高のアッラーに愛されていることを、大いに祝福したいと。
 イスラームに導かれたということは、すなわちアッラーの愛が先にあったということです。ノイズだらけの中で、あなたたちがイスラームに導かれたという事実…それはまさにあなたたちがアッラーに愛されている確たる証拠です。
 だから愛には愛で、応えようと努めてください。」

 『愛には愛で応えよう』というお言葉を口にされたあたりから、ドクトール・ブーティーは涙ぐみながら続けて下さいました。泣き上戸の僕も涙したのは、言うまでもありません。

「彼らのような人たちこそ、『汝ら信仰する者たちよ、もし汝らのうちから教えに背き去る者があれば、やがてアッラーは相思相愛の(アッラーに愛され、アッラーを愛する)民を連れてこられるであろう。』(第5・マーイダ章54節)という至高のアッラーの御言葉があてはまる人たちです。
 だから愛には愛で。できるだけアッラーを畏れ、自分たちの身を守るように努めてください。
 できるだけ精一杯アッラーに忠実であれるように励んでください。
 そうすることで、「愛の恩返し」をするのです…。」(本当は直訳すると「『愛の税金、つまり税愛?(ダリーバトゥ・マハッバティ=ッラー)』を払えるように努めてください」と言われました。)

 素晴らしい忠告をくださったドクトール・ブーティーに感謝…。
 お膳立てをしてくださったドクトール・タウフィークに感謝…。
 ネーム・バリューのおこぼれにあずかれたきっかけ的存在のハサン先生に感謝…。
 快く外出を許してくれた家内に感謝…。
 ジャザーフム=ッラーフ アンニー ハイラ=ル=ジャザー。
 すべてをその限りない慈悲と優しさで包み込んでくださるアッラーに心から感謝…。
 
 願わくは、僕らがこの「『アッラーの愛』を受けるにふさわしいしもべ」になれますように…少しでもそれに近づけますように…。アーミーン。