散日拾遺

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人生の長さについて

2017-04-16 12:53:32 | 日記

2017年4月16日(日)

 われわれは短い時間をもっているのではなく、実はその多くを浪費しているのである。人生は十分に長く、その全体が有効に費やされるならば、最も偉大なことをも完成できるほど豊富に与えられている。けれども放蕩や怠惰のなかに消えてなくなるとか、どんな善いことのためにも使われないならば、結局最後になって否応なしに気付かされることは、今まで消え去っているとは思わなかった人生が最早すでに過ぎ去っていることである。全くそのとおりである。われわれは短い人生を受けているのではなく、われわれがそれを短くしているのである。われわれは人生に不足しているのではなく濫費しているのである。たとえば莫大な王者のごとき財産でも、悪い持ち主の所有に帰したときには、瞬く間に雲散してしまうが、たとえ並の財産でも善い管理者に委ねられれば、使い方によって増加する。それと同じように、われわれの一生も上手に按配する者には、著しく広がるものである。

セネカ「人生の短さについて」(茂手木元蔵訳・岩波文庫)

 忠実な僕よ、よくやった、お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。

マタイによる福音書 25章23章

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 訳あって家で過ごすところ、S姉から素敵なプレゼントがあった。今日が今年のその日にあたる。どうかこのことばかりは、商業化されないよう祈る。

Ω


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