散日拾遺

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坐朝問道 垂拱平章  ~ 千字文 014/光の海への船出 by Namiyo Kubo

2014-02-10 07:32:52 | 日記
2014年2月10日(月)

◯ 坐朝問道 垂拱平章
 朝廷にいて道を求め、何もしないで(国を)公明に治める。

 坐朝問道は文字通りとして、後半が分からない。
 垂は垂衣、拱は拱手のことらしい。衣を垂らし、手を拱(こまね)く、つまり何もしない。平章は「ひとしく明らかに民を治める」ことだそうだ。

 李注によれば、前半もただの文字通りではなくて、漢の文帝が河上公に『老子』について教えを請うた故事を踏まえているという。
 後半は「上では天子が垂拱し、下では民が平和に徳のある生活をする」といった、尭舜時代の風景とのこと。むかしむかし、大昔のお話だ。

***

 こちら21世紀の日本国、都知事選挙があっけなく終わったところ。
 心を明るく開くために、ここはひとつスケールの大きな人と仕事に目を向けよう。これは実名紹介が許されるだろう。

 久保南海代(くぼ・なみよ)さんは、鯨の壁画などで世界的に活躍中の画家・・・などとベタな紹介は野暮というもので、とにかく素敵な人なのだ。
 どう素敵かって?
 昨日も教会へ来られるなり、空いたスコップを掴んで雪をかき始めた。震災の後は、お絵かき道具をかき集めて被災地へ出かけ、子ども達に絵を描かせることを今まで続けている。そうしたことを少しも手柄にしない。心のまま、思いのままに振る舞うことが、身の回りから地球全体にまで光芒を投げる。そういう素敵さだ。

 2~3月にNYで開催される展覧会の案内をいただいた。URLの上はその関連 website、下は高知県黒潮町にある鯨の壁画の YouTubeである。
 あとは直に見てください。YouTube は特にスゴいんだから。

 
http://viridianartists.com/artists/namiyo-kubo/
http://www.youtube.com/watch?v=0RVd0w0oElk