北白川一乗寺にある狸谷山不動院。
懸崖造りの本堂を降りて左に「ここからはハイキングコースです。お寺はありません。」と注意書きが貼られた階段がある。
これを登ると三十六童子巡りの径があり、いささか薄暗いが第一番こんがら童子から第三十六番うばけい童子までの巡礼道となっている。
不動明王の使者、三十六童子に導かれるように東山三十六峰の瓜生山山頂、奥之院へと通ずる。
この奥之院、瓜生山の鎮守、幸龍大権現が祀られるから厳密にはお寺ではないのか。
コンクリートの土台に屋根付きの祠に祀られているが、
屋根が取れ、落ち葉にまみれ、傾き今にも崖から落ちそうになったりと、些か手が行き届いていないようだ。
上げた左手が落ちた童子、指先が欠けた童子も。
京都市内北部を望める場所もあり、本堂を谷の反対側、樹間から見ながらぐるっと巡るこの道、惜しい気がする。
KAZ