自己満足的電脳空間

完全自己満足主義。テーマはない。自分の趣味・関心事を偏った嗜好と思考でダラダラと書き綴る自分のための忘備録。

一軍と二軍で異なる球団名

2018-03-23 00:05:00 | ユニフォーム・球場考察
一般的にマイナーリーグと呼称されるMiLBはトップリーグのMLBと別組織のためチーム名が異なるのは当然である。しかしNPBやKBOではトップリーグと同組織が下部組織を経営しているので1軍2軍とも同じチーム名を使用するのが一般的である。

それでも日本のNPBでは詳細は後述するが過去に何球団か一軍と二軍で異なる球団名を採用していた。しかし、韓国では過去に一軍と二軍の球団名が異なることは長らくなかった。

しかし、ソウルを縁故地とする「ネクソン・ヒーローズ」は2014年より2軍の球団名から企業名を廃し、縁故地・華城市を冠した「華城ヒーローズ(ファソン・ヒーローズ/화성 히어로즈/Hwaseong Heroes)」と名称を変更、1軍と2軍の名称を異にする最初の韓国野球チームになった。球団名が異なるということは当然ユニフォームも異なる。

華城ヒーローズ(2軍)




ネクソン・ヒーローズ(1軍)


NPBでは…過去には現在の2軍に該当する組織として、セントラル・リーグ6球団の2軍により組織された「新日本リーグ」が存在した。公式戦は1954年、1955年の2年間行われ、6球団はそれぞれ一軍とは異なる愛称を付与していた。
・読売ジュニアジャイアンツ(神奈川県川崎市・横浜市 読売ジャイアンツ二軍)
・国鉄フレッシュスワローズ(埼玉県旧大宮市(現さいたま市) 国鉄スワローズ二軍)
・中日ダイアモンズ→中日ドラゴンズ(静岡県静岡市 中日ドラゴンズ二軍)
・阪神ジャガーズ(兵庫県神戸市 大阪タイガース二軍)
・洋松ジュニアロビンス→大洋ジュニアホエールズ(福岡県小倉市) 洋松ロビンス→大洋ホエールズ二軍)
・広島グリーンズ(広島県呉市 広島カープ二軍)

それから、約45年後…

横浜ベイスターズの下部組織として設置されていたファームチームは2000年から2010年まで「湘南シーレックス」の呼称を使用することになった。ほぼ同時期にはオリックスの2軍が「サーパス神戸」(2000~2005)「サーパス」(2006~2008)、西武の2軍が「インボイス」(2005~2006)「グッドウィル」(2007)と1軍と異なる呼称を使用していたが、これらは全てネーミングライツにより企業名での呼称だったが、「湘南シーレックス」のみは二軍の独立採算化と、一軍との差別化を目的にし、ファームに独自の球団名を採用したて、親会社から赤字補填して運営が成り立っている球団運営に一石を投じる画期的な変更だった!

湘南シーレックス

#15 高宮和也


#38 桑原謙太朗

サーパス神戸・サーパス

#64 中島俊哉


#28 加藤康介


#13 柴田誠也


#48 吉野誠

インボイス

#60 中村剛也


#37 炭谷銀仁朗



グッドウィル

#8 平尾博嗣


#21 石井貴/左は#77 石井丈裕

キャップのロゴも各々インボイス(右上)とグッドウィル(右下)の社章が配置されている。1軍では「LIONS」のロゴが配置されていた左サイドパネルにも各々インボイス(左上)とグッドウィル(左中)のロゴが配置されていた。



北海道日本ハムの2軍は千葉県鎌ケ谷市に本拠地を構え、チーム名は1軍と共用ではあるが札幌の1軍と差別化を図るため鎌ヶ谷用ユニフォームを年間数試合着用している。毎年デザインが変わる企画物ではあるが地域密着の一環としてはいいアイデアであると思うし、可能であれば恒久的に使用して欲しい。

※2008年版 左から#50 市川卓/#65 鵜久森淳志


さて、話は戻るが「華城ヒーローズ」はチーム名に地域名を関していることから「湘南シーレックス」のように地域密着、独立採算を目指しての運営なのだろうか?おそらくどこかのサイトで、そのことに言及しているだろうが自分の調査不足でそこまで確認できていないが、1軍と2軍の差別化が図られることはいいアイデアである。商品化も多展開でき、1軍と異なる地方自治体を本拠地にすれば裾野を広げたファンの開拓も可能であろう。


【追記】シーレックスファン様からご提供いただいた情報を下記加筆いたしました。

KBO史上チーム名に特定の地域名を使用した事例は1,2軍含めて過去になく、1軍と2軍の名前を分離することも初めての試み。韓国では財閥が経済界に大きな影響力を持ち野球界でもそれらが親会社となり、その企業名をチーム名に関することが一般的である。しかし、ヒーローズの母体である株式会社ソウル・ヒーローズはKBO初の「ネーミングスポンサー」を導入したチームである。1軍はネクセン・タイヤが命名権を取得、そして2軍でも新しい形の運営を試みたを開始した。

李章碩(イ・ジャンソク)代表は2軍が「華城」という名前で新しい出発することについて「私たちフューチャーズリーグ(KBO2軍リーグ)が米国マイナーリーグのように地域に密着し、地域住民に誇りと新しい見どころを提供することを望む」と「2軍が単純に1軍のための鍛錬の場を越えて、独立した「リーグ」の役割をするために基礎を置く過程になったら良いだろう」と説明。ネクセン球団関係者も「今後2軍が「華城」という名前を使用しているだけに、ソウル特別市郊外にある華城市と緊密に協力してフューチャーズリーグの活性化に寄与する計画である」と述べている。


そして、「華城ヒーローズ」に続くかのようにNCダイノスの2軍が2015年シーズンより「高陽ダイノス」(コヤン・ダイノス)を名乗り、前年まで高陽ワンダーズが使用していた高陽国家代表グラウンドを本拠地としている。そもそもは、2軍のホームタウンも昌原のある慶尚南道で調整する予定も球場が確保できず、一時的に隣接する慶尚北道浦項市を暫定利用していたが、2014年まで2軍の公式戦「フューチャーズリーグ」にのみ、オープンエントリー(公式戦対象外)として出場したワンダーズが解散したことによる高陽市からの要請を受けて、2軍の本拠地を移転させたものである。今までKBOは財閥の所有物としての球団という色合いが濃かったが、今後は地域密着をベースにした、この韓国型マイナーリーグ形式が主流になってほしいというのが個人的願望である。


※他にもユニフォームのこと、球場のこと、ゴチャゴチャ言ってます(笑)


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4 Comments

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Unknown (シーレックスファン)
2018-03-25 22:54:20
どうもこんばんは、19日の記事にコメントしたものです。

この球団はシーレックスファンの私にとっても気なる球団なので拙い韓国語で調べたところ
『2軍リーグが米国マイナーリーグのように地域に密着し、地域住民に誇りと新しい見どころを創り出すこと』→地域密着
『2軍が1軍のための練習の場を越えて、独立した「リーグ」となること』→独立採算
以上の2つを目指していみたいです。
実際に球団と華城市が共同出資して2軍の新球場を建設しているなど地域に密着した運営を行っているようです。この動きが他の9球団、いや是非とも日本にも広がってほしいですね。

ちなみに1軍のネクセンヒーローズも親会社を持たずにネクセンタイヤとのネーミングライツによるスポンサー料で運営しています。こちらはインボイスやgoodwill、サーパスに近いですね。
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貴重な情報ご教示いただきありがとうございます! (野球好きな2児のパパ。)
2018-03-26 05:48:47
華城ヒーローズの詳細なコンセプト、ご教授いただきまして大変ありがとうございました!もし、ご迷惑でなければご教授いただきました内容を記事に反映させていただいてもよろしいでしょうか?
コンセプトは湘南シーレックスのようで非常に素晴らしい内容ですね!NPB、KBOがMiLBのような運営をするのは少々難しいものがありますが、可能であれば2軍も独自性をもっともっと自己主張できるような環境ができることが望ましいですね!シーレックファンさん同様、株式会社ソウルヒーローズのようなコンセプトが他球団にも波及することを願っています。重ね重ね貴重なご意見ありがとうございました!
※最近、ジョギングや千葉ジェッツ(Bリーグ)関連の記事が増えてしまい野球ネタが減少傾向にありますがご了承くださいませ。
返信する
Unknown (シーレックスファン)
2018-03-27 20:57:07
こんばんは。

華城ヒーローズの情報ですが、迷惑でもなんでもないですしむしろお役に立てて嬉しいです。
とはいえ一個人が拙い韓国語で調べただけなので間違っている可能性があることも考えておいていただければ、と思います。

↓一応ソースの韓国語のニュースサイトです
http://sports.donga.com/3/all/20130926/57859464/3?adtbrdg=e#_adtReady
他のサイトも参考にしましたがチームのコンセプトが一番具体的に書かれていました。



話は変わりますが、青松選手の件、羨ましいです。土地柄(ビジターの宿舎があるので)選手を見かけることは多いですが中々話しをすることはできないですからね。

ついでに私は、これも土地柄(最寄り駅にアリーナがあるので)Bリーグはアルバルクファンなので優勝争いのライバルになってしまいますが、チームだけでなくリーグ全体がもっと盛り上がるようにみんなで応援していきましょう!

それでは失礼します。
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大変参考になりました! (野球好きな2児のパパ。)
2018-03-28 10:52:16
シーレックスファンさん>サイトのURLありがとうございました!大変参考になりました!早速記事に反映させていただきました!
青松選手の件は…いきなりだったのでびっくりしました!まるで酔っぱらいのように自分でもびっくりするぐらい一人で喋ってました。いち野球ファンのどーでもいいような話にも真意に耳を傾けてくれた一気に青松さんファンになりました!
B.LEAGUEはアルバルクですか!いやはや、アルバルクさんとは現在、東地区で熾烈な首位争い中ですがお強い!直接対決では2勝4敗でちょっとかなわないなぁ~と降参気味です(苦笑)とは言え、私は8年前まで多摩地区在住だったので、千葉に引っ越さなければ今頃アルバルクブースターだったんだろうなぁ~。bjリーグのエンタメ要素、NBLのハイレベルなテクニックが融合されたB.LEAGUEはホントに楽しいです!2006年に日本で開催されたバスケットボール世界選手権は仕事で携わっていたのですがほとんど盛り上がらず、商業的には散々な失敗だったこともあっただけにB.LEAGUEはこれから、もっともっと盛り上がって欲しいです!
そして、今週末から遂にNPB開幕!B.LEAGUEは佳境に突入、ホント楽しい記事になってきましてねぇ~!
長々と失礼いたしました。ご訪問ありがとうございました!
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