川崎：「カップ戦強者」の貫禄

過去10年で３度のファイナリストの実績はだてじゃない。短期決戦を知り尽くす「カップ戦強者」らしい貫禄（かんろく）勝ちに、「選手全員が同じ絵を描けていた」と稲本の談話も弾んだ。

５月のリーグ戦で完敗した磐田に対し、守備面で明確なプランを持って雪辱した。ターゲットは主力ＤＦを出場停止で欠き、やや不安定な磐田の最終ライン。前半から黒津、ジュニーニョの２トップや後方の選手が次々とプレスを掛けて連係ミスを誘い、ショートカウンターから主導権を握った。

「相手のセンターバックは足元の技術が落ちる。効果的にプレッシャーを掛けられた」と稲本。労を惜しまぬ姿勢は後半、黒津のゴールを呼び、終盤の劣勢を耐える相乗効果ももたらした。

リーグ戦では敵地で３勝３分け６敗と振るわないが、「まず結果を追求するのがカップ戦」と伊藤は開き直る。

後半途中、体調が万全ではない中村ら主力をベンチへ下げる余裕も。第２戦は引き分け以上で４度目の決勝が決まる大きなアドバンテージを得たが、「欲を言えばもう１点、と言われるかもしれないけど、また締まった試合を見せられる」と相沢。ほどよい緊張感はむしろ歓迎のようだ。

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Ｊリーグ・ヤマザキナビスコ・カップ準決勝第１戦は29日、広島広域公園陸上競技場などで２試合を行い、初の４強入りを果たした広島はホームで清水に２―１で競り勝ち、昨年準優勝の川崎はアウェーで磐田に１―０で先勝した。

広島は李が先制ゴールを奪い、高萩が加点して逃げ切った。川崎は後半開始直後に黒津が決勝点を挙げた。

準決勝第２戦は10月10日午後３時から川崎、清水のホームで、決勝は11月３日に東京・国立競技場で行われる。
[神奈川新聞]

川崎Ｆ６―１湘南

川崎Ｆは湘南に貫禄勝ちし、連敗を３で止めると同時に６位に浮上した。

前半だけで０７年８月１１日の千葉戦以来３年ぶり４度目のハットトリックを達成したＦＷジュニーニョは「幸せだし、ハットトリックするたびに自信になる」と笑顔。公式戦４試合ぶりの先発復帰でリーグ戦１４試合ぶりのゴールを決めたＭＦ中村も「久々に勝ち点３が取れて良かった」と満足げだった。

≪史上３番目のスピードハット≫川崎ＦのＦＷジュニーニョが自身通算４回目のハットトリックを達成（最多はウェズレイの８回）。ナビスコ杯の１回、Ｊ２時代の６回と合わせると通算１１回目になる。また、３点目は前半３４分。３４分間での達成は試合開始からでは９７年バルディビエソ（横浜Ｍ＝２８分）中山（磐田＝３３分）に次ぐ、３番目のスピードハットだ。
[スポニチ]

川崎 稲本も復調気配 湘南戦から

川崎のＭＦ稲本はこの日が31歳の誕生日。「最後は脚がつった」と久々のフル出場こそ逃したが、ミドルレンジからの強烈なシュートで相手ゴールを脅かした。

前半26分にはゴール右、約20メートルから右足を振ったがバーをたたく不運。４分後には約35メートルほど離れた位置から果敢に狙った。今度は湘南ＧＫ野沢に阻まれたが、「涼しくなってきたんで、シュートの切れも出てきた」と手応えを隠さない。

次戦は日本復帰後初となる古巣・Ｇ大阪との上位対決。「首位と勝ち点10差はまだまだ追い付ける」と力強かった。
[神奈川新聞]

稲本、３１歳バースデー弾狙う

川崎のＭＦ稲本が１７日、“バースデー弾”での勝利を誓った。湘南と対戦する１８日は３１歳の誕生日。セットプレーの確認などで調整した後、「そろそろゴールもね。あした（１８日）取れば記念にもなるから」。

得点すれば、ＪリーグではＧ大阪時代の０１年７月１４日にＦＣ東京戦で決めて以来、約９年２カ月ぶり。３連敗中と悪い流れのチームをメモリアル・ゴールで変えてみせる。
[サンスポ]

川崎１－３横浜Ｍ

Ｊ１第２２節第１日（１１日、川崎１－３横浜Ｍ、等々力）川崎が横浜Ｍに逆転負け。前半１分にＦＷジュニーニョが左足で先制しながら、その後に３失点を喫し、日本代表ＭＦ中村憲は「体が重かった」と言葉少なに引き上げた。

プロ１４年目で相手のＭＦ中村俊輔と初の“同窓生対決”となったＤＦ佐原は「失点シーンは、もっと集中していれば問題はなかった」。昨年９月１９日の浦和戦以来、約１年ぶりのホーム黒星にショックを隠しきれなかった。
[サンスポ]