JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

立川こはる勉強会

2013-02-14 | 落語
2013年2月13日
第3回高円寺演芸まつり参加
立川こはる勉強会
高円寺 ギャラリー工

立川こはる 「小町」
立川こはる 「茶の湯」

中入り

立川吉笑  「狸の恩返しすぎ」
立川こはる 「花見の仇討」

女の子の前座でスジの良い子が居るという噂を聴いてその写真を観た時「これは!」と思っちゃったのが、こはる。
一目惚れ的感覚とでも申しましょうか・・・
個人的に噺家さんて男性でもルックスはかなり大事だと思っています。特段イケメンである必要は無いけど高座の見栄えの良い人で、ある程度の技量を備えていれば贔屓にしたくなっちゃう。
厳しすぎて若者が務まらなかった談春師の所の総領弟子がこの女の子というのだけでも注目ですよね。

女流落語家という存在に決して肯定的ではない、頭の固い落語ファンではありますが「これは!」なのであります。
もちろん、そこには娘義太夫的な邪な興味と言う物は否定できないんだけど。
いつか、その高座に出くわさないかと期待するも敵わぬうちに二つ目になっちゃって、
ここは一発、予約を入れて能動的に拝見させていただこうという事で初めて高座鑑賞。

眼鏡っ子さんなのだけどこの日の高座は眼鏡無し。
噂通り、良いですね。
見た目は少年。女流と言う物を意識せず、男に交じって古典と真っ向勝負。女流という事を忘れさすだけの技量。しかしたまに、「あ、女性なんだ」と思えるこの塩梅がよろしい。
化粧っ気もない姿が潔く、口説、発声が特に良く若手二つ目らしく気持ちが良い。仕草などもそこは立川流、しかも談春師の弟子ですからぬかりのあろうはずもなく・・・。

一席終わって枕的世間話。岐阜の喫茶店の話とか・・・
別段すごく面白い話や視点という気はしないけど聴いていて微笑ましい。会場の広さ、アットホームな雰囲気が良いせいもあるか。

二席目、「茶の湯」はネタおろし。
若い二つ目にありがちのパァパァと単調に陥るところをわびさびの茶の湯シーンで静寂の間ができる心地よさ。
途中咳き込んでしまう場面あり、「がんばれ!」
定吉を演じると、やはり女の子らしい可愛さが出るね。
でも、こはるの熊さん、八っつあんが好きだなぁ。

中入り後スペシャルゲスト・高円寺在住の吉笑君。
こちらは第一印象は決して芳しい物では無かったが・・・・
談春師と談笑師の弟子の躾、修行の違いから気働きの話を経て、本人十八番らしい「狸の恩返しすぎ」
これが滅茶苦茶面白い。久しぶりに笑いこけて涙出た。
もう、ストーカー狸。
この手法で「狸の札」「鯉」「賽」とリレーも可能だがそんな安易な事では無かった。
狸を助けてやるぐらいだからこの主人公はとても良い人。その温かさが滲み出て、なんかいい噺やんけ。狸が悪い事をしたら本気で叱るこの男の愛情が光る。
狸シリーズでこんだけ笑った事は無いです。
驚きました。本日の大ヒット。

吉笑君のしゃべった前座修行ドキュメントに呼応して、こはるが「ストイックな練習をする隣人の話を聴いて、自分はストイックに稽古していないな」と反省してみたり、中入り後はなんだか夢や目標に向かって精進する若者像に柄にもなく良い気持ちになったり・・・。

「花見の仇討」はやり馴れた噺だそうで、きっと好きなんでしょうね。私も大好き。
今年もこの噺が聴けて幸福。ちょっと早目に聴けました。
北区在住の身としては舞台は飛鳥山であってほしいけど・・・・

小さな会場で、ちょっと人気が出ると予約が取りにくくなる所を今回から2回公演でしのいでいく。この会場で長く勉強会を続けて欲しいですね。

立川こはる

落語立川流に所属の二つ目。師匠は立川談春。現在の総領弟子(一番弟子)である。
本名は廣瀬麻美。1982年10月7日生まれ、東京都港区出身。
2006年3月立川談春に入門。

2007年1月12日 第4回朝日いつかは名人会の前座での『道灌』が初高座。

2012年6月1日 二ツ目昇進。


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