幸か不幸か独居老人一歩手前でストップしたマンマ。 

加齢化を受け入れられずに格闘中。 週2~3日クラス開講で、刺激をもらい感謝。  

ブリティッシュヒルズからの帰りのバスで・・・

2013-04-15 18:00:56 | 日記
思いがけない出会いがありました・・・と言ったら不謹慎かもしれませんが。 
 「イヨイヨ、カボチャのお馬車ネ!]と言いつつ、バスに乗り、後の窓の向こうで手を振ってくれている紳士たちに手を振りつつ、もうイイのに・・・。バスの運転者さん曰く、「バスが見えなくなるまで手を振ってますよ。」 最後まで、ホスピタリティは抜群です!

乗っているのは私だけ。少しづつ、運転者さんとお喋りが始まりました。 興奮冷めやらぬ私は、ブリティッシュヒルズの素晴しさを言い、多くの人が体験するとイイのに・・と。運転手さんは中に入ったことがない由。そして、「アレでお客さんが減ったようですヨ。」

福島で「アレ」と言えば一昨年の大地震。「風評なんだよネ。」 私自身は「白河」、つまり福島の中通りである白河は放射線濃度も通常であると認識。またブリティッシュヒルズのHPで定期的に線量を記し安全である旨を言ってます。が、イロイロな考え方があるでしょう。話をしているうちに、あるところで聞きなおしました。「双葉町? 原発の・・・?」

彼は双葉町で被災された方でした。当日の話、直後、原発爆発の話・・・息を呑むような話。私にとっては初めて直に聞く話。ご家族皆さん無事だったとのことに安堵しましたが、無事を確認するまでの何日か、心中を察するに余りあります。

今はお嬢さんが住んでいらっしゃる白河に移られ、大型免許を取得し、送迎バスの運転手をなさっているわけです。お若いころは鮪を獲りに遠洋へ、最近は近海の漁をなさっていたそう。「岡に上がった河童だよ。 だけど、海はコワイ! もう、イヤだ!」

私自身も海は大好きでしたが、アレ以来、「好き」より「畏敬の念」の対象に。「太平洋」とはナント皮肉な命名でしょう。マゼランが初の横断をした際、好天に恵まれての命名だそうですが、大嵐にでも出会っていたらドンナ名前が付いたのやら・・・。

時折、双葉町のご自宅を見に帰るそうですが、「アレは鼠の家だよ! 絨毯もかじられている。臭いがスゴイ・・・。もう、住めないなぁ、あの家には・・。」 生まれも育ちも双葉町とのこと。 お気の毒です。 口惜しいでしょう。が、何度も何度もおっしゃってました。「前向きに行かなきゃならないよ。」 

彼は59歳とのこと。健康のためにウォーキングをして居る人は多いけれど、仕事を選んでいて働いてない人が多いんだよネ・・・という彼の言葉が気になりました。 私は丹念に手入れがなされているブリティッシュヒルズの庭や雑木林、自然環境の管理が、そういった方たちがなされば・・・なんてジツに勝手に思いました。サッキまで庭師の方々と話していたので・・・。

「私みたいなモノは何をしたらイイでしょうか? ボランティア・・と言っても何をしていいのかワカラナイ・・・」「ナニもないよ。」「ガンバッテ下さい・・・なんて、トテモ言えない。」 新白河駅に着いて、「お元気で。握手して下さる?」 軍手を取って握手をして下さいました。そして、めがねを取って・・・まで、私は見ました。車を降りてスグに振り返ることは出来ませんでした。

お名前存じません。「桜交通」の運転手さん、大切な奥様とどうぞお元気でガンバッテください。仰るとおり! 前を向いて歩いていけばイイこともあるハズ。 震災後、お孫さんが生まれたそうでしたね! 今まで同居してらしたお母さまは、新しい土地よりも、近所の人を選ばれ、今や、自立なさっている由。さすが! 「前向き」って素晴しい!