古代日本の歴史を謎解き

日本の古代史の謎に挑戦します。

「古事記」の真相

2017-07-01 17:43:39 | 歴史
古事記・日本書紀の成り立ちのシリーズで
詳しく述べてみましたが
その真相を書き忘れました。(すみません)
古事記は
・第40代 天武天皇(673年~686年)が編集をはじめさせた。
・712年に太安万侶が編纂し、第43代 元明天皇に献上された。
編集の始まりの年はよくわかりませんが、天皇家で4代、30年くらいかかって作成されています。

その構成は
上巻(日本神話)
 天地開闢、イザナギ、イザナミなど(天高原の話)
 アマテラス と スサノオの物語(天の岩戸の話で、スサノオは天高原から追放)
 ※アマテラスが生活する天高原が、イザナギの時代とかなり違う。
  機織の娘達がいたり、神々が桶を叩いて歌い、裸踊りする。
 八幡の大蛇は出雲の話
 邇邇芸命(ににぎのみこと)の天孫降臨からは宮崎の話
 天高原(その1)、天高原(その2)、出雲、宮崎など九州と山陰です。

中巻
 神武東征で、物語が九州から近畿へ移ります。
 その後の14代仲哀天皇とその后 神功皇后
 時代設定は紀元前660年から西暦300年位です。
 神功皇后が朝鮮半島を支配(三韓征伐で終了)
 10代崇神天皇、その皇子垂仁天皇、その子供景行天皇(兄弟に倭姫命)、その子供が日本武尊
 その子供に14代 仲哀天皇と神功皇后で一つの話になりますが
 日本武尊 と 神功皇后の話は神話に近いです。
 やはり神武東征、2~9代、10代崇神天皇以後、日本武尊、神功皇后の五話の構成です。

下巻
 15代応神天皇の子、仁徳天皇から25代武烈天皇で朝鮮半島の支配を失い、
 新しく、応神天皇子孫の継体天皇(25代)へ、新しい歴史が始まる。
 大きく二話に分類できますが、中巻の様な神業の話が無くなります。
 継体天皇以降は、かなり事実に近い記述でしょう。
 蘇我馬子と聖徳太子(33代推古天皇女帝の摂政)まで西暦600年
 神武天皇即位から1260年と計算済み。(辛酉の年 1260年間で世の中が新しくなる)

太安万侶1人の作品ではありません。殆どが盗作で、それらの合体です。
最も影響色が強いのは、聖徳太子の「天皇記」ではないでしょうか。
蘇我氏、聖徳太子は新仏派ですので、天照大御神ではなくて、
大日如来として仏教界の神話になっていたかもしれません。

一番に興味があるのが
卑弥呼の邪馬台国は、九州だったのか
後のヤマト王権はどうやって誕生したのか?
・九州の邪馬台国が近畿へ移住したのか
・近畿のヤマト一族が九州を征伐したのか?
これは、神武東征の神話を信じるか、信じないかで決まります。
物語の流れは、九州から始まる天皇家の祖先が近畿へ移住する物語です。
もし、近畿の一族が九州まで勢力を伸ばして勢力拡大したのであれば
この様な物語にはしなかったはずです。
九州の邪馬台国が東征でしだいに勢力をのばしたと信じる方が正しいです。

もし、神武東征が300年代中頃であるなら、25代 継体天皇即位が507年ですので
約150年間ほど、一代15年平均とすれば、10代の天皇で成り立ちます。
15人ほどの架空の天皇が挿入されている事になります。