「ラスト・ピッチング」（いけふくろう通信第14号）

全くの私事で恐縮なのですが、
４月１日より始めました小学校内の全児童クラブでのアルバイト、
明日９月１日より出版社の法律編集部・出版部門に勤務するため、
本日８月31日付けで辞めることになりました。

そして、子どもたちと４月からずっとしていた野球も今日で最後。
ゴムボールとはいえ、子どもとの真剣勝負に、毎日気合いを入れてピッチングをして
いましたが、今日は、夏休みの成果を見たいので、最後にホームランを打ってもらい
たいなぁという気持ちもあり、複雑な気持ちでピッチングをしました。

結果は一年生から四年生まで気持ちがいいくらい、見事に打たれました。
（特に一年生の子、バットにボールを当てる才能は天下一品です）

「好きこそものの上手なれ」とは、良くいったもので、子どもたちは、夏休み期間中、
ほぼ毎日、炎天下の中でも愚痴の一つもいわずに、はしゃいで、野球をした賜物でしょう。

この体験を通じて、私は改めて、ひとつでも何か真剣になれることがあるというものは
素晴らしいなぁ～と、子どもたちから教わりました。

それにしても、５ヶ月間という短期間でありながらも、
おっちゃんとか、狂暴トトロとか、ゴリラとか、猿とか、チンパンジーとか、
ニワトリとか、アヒルとかと呼ばれ（半分は私がしたモノマネのせいですが…）、
子どもたちからからかわれたりしながらも、良く一緒に遊びました。
特に、夏休みは毎日行っていたためか、何だかとても淋しいです。

今日は職員の方の好意で、お楽しみ会のなかでお別れ会を開いてくれて、
一緒にゲームをしたり、色々な質問を受けたりして、その後には、
手紙やシールをもらったり、ひざにのっかられたりしてしました。

中には、「辞めるとか言っているけど、実は明日も来るんでしょ」という子もいました。（泣かせるね～）

また、帰り際には、帰らないでと自転車の鍵を捕る子も…。結局、30分くらい、
一人ひとりと話をして、帰ってきました。

全く、別れというものは淋しいし、嫌なものですね。まるで、長く付き合った親友と
別れるような気分でした。

彼らや彼女たちには、めいいっぱい遊んで、自分の好きなことを見つけ、それに熱中
できる大人になって欲しいものです。

しかし、ここでのアルバイト、私も子どもたちからたくさんのことを教わりました。
お陰で、折り紙やおはじき、将棋や新しいゲームを学びました。
それに子どもへの接し方や話し方も学びました。

正直、まだ色々な感情が入り乱れていますが、ここでの経験を生かしながらも、
明日からまた心機一転、気持ちを新たに頑張ります！

～ムッシュ・いけふくろう～