goo blog サービス終了のお知らせ 

凡人マスター

音楽、映画、場所、食べ物、言葉、生活用品…私的オススメをご紹介。
気になるものは拾ってあげてくださいね。

レトロメモリー

2004年10月08日 | エッセイもどき・空想など
 私は寄り道が好きだ。
 時間の長短に限らず毎日寄り道する。見てるだけーのウィンドウショッピングが多いな。たまにひとりでコーヒーを飲んで帰ることもある。これからやらないといけないことを整理してメモしたり、文庫や雑誌を読んだり。落ち着かずテンパっている時は、何もせずぼーっと窓の外の行き交う人を眺める。あの人のバックかわいい!とかわっ、あの人芸人の○○に似ている…なんて時間を過ごしていると気が紛れ不思議と落ち着いてくる。

 そろそろ帰ろうかな~と駅に足を向ける頃、よく頭の中で流れる歌がある。
 capsuleの「レトロ・メモリー」
 タイトルだけでピン!とくる人は少ないかもしれない。でもみんな一度は耳にしたことがあると思うよ。
サビのところの歌詞は
「♪さよなら~さよなら~、さあうちにかえろ~、ありがとう、言葉よりあたたかい気持ち」
今年の1月からハウス食品のCM 「おうちで食べようシリーズ」で流れていたフワフワのあの曲。CMの映像はアニメーションで、宮崎駿監督とスタジオジブリが企画制作。昭和30年代の、まだ家族の絆が強い時代を、懐かしくも温かく描いていました。みんなで食卓囲もうよ!みたいな感じをテーマに、いくつかのバージョンがあったと思う。

 ここ数年、なにかにつけて「癒し」という言葉を見聞きするのであまり使いたくないが、「レトロ・メモリー」を聴くとホント癒される。最寄り駅から家までの道を自転車で帰る時、さよなら~さよなら~、さあうちにかえろ~と口ずさむ。うん、気持ちが伸び伸びしてくる。この前美容室でシャンプーをしてもらっている時にこの曲が流れてきた。最高。今にも眠ってしまいそうだった。

 ほかほかするよね さあうちにかえろ
 ありがとう 大切なこのレトロメモリー
 小道を抜けたら 知らない世界に
 行けると本気で信じていたの
 ボクだけの秘密
 レトロメモリー
              ~レトロメモリーより抜粋~

 今でも知らない世界に行けると信じている私。
 いや、違う。ちょっと悲しいけど「信じたい私」だな。

「夜の高速バス」

2004年10月04日 | エッセイもどき・空想など
 昨日「夜の高速バス」に乗った。
 月に数回「夜の高速バス」に乗る機会があるのだが、これがけっこう楽しい。
暗くて景色など楽しめないのでは?と思われるかもしれないが「夜の高速バス」の車窓からは、昼間とは違った温かくも切ない景色を眺めることができる。ほっこり、しんみり。そんな気持ちになれるよ。
 ビニールハウスの黄色い明かりの列、溜め池に映る月、海沿いを走ると漁船の小さな光や対岸の直線に並んだ夜景を目にすることができる。家やマンションが立ち並ぶところでは「この明かりの数だけ、いやそれ以上の数の笑いや思いやり、あるいは涙や苦しみがあるんだなー」なんてしみじみと考えてしまう。このバスに乗り合わせている人もそれぞれの居場所があっていろんな思いを抱えながら生きているんだろうな。。。なんて見ていると「よし、私ももうちょっと頑張ってみよう!」となんだか元気が出てきたりする。
 他にもいろんな楽しみ方がある。普段聞かないような音楽や観ないような映画を観ることもできる。それしかやっていないから半ば強制的!なんですが…。はぐれ刑事純情派や少林サッカー、最近すっかり悪役顔のジョントラボルタ主演のコメディー、岸和田少年愚連隊にシュレック、ナチスもの…誰が選んでいるのかはわからないけど、いつ乗ってもてんでバラバラな趣味趣向。音楽もそう。TUBEに藤井フミヤ、SPEEDの時もあればスキマスイッチ、AIの時もある。それはそれでまたおもしろい。
 静かな「夜の高速バス」は気持ちを整理したり切り替えたりするのにぴったりな場所。
 車での移動が多い方、たまにはぼんやりできるバスもいいですよ。