『諸宗破折ガイド』
仏 教 各 宗 令和四年九月十二日 初版発行 から転載
はじめに
このたび『諸宗破折ガイド』の分冊版第一巻「仏教各宗」を発刊いたしました。
『諸宗破折ガイド』は宗旨建立七百五十年慶祝記念局の記念出版委員会の編纂により、
平成十五年三月二十八日に刊行され、平成十九年一月一日に改訂第二版を刊行いたしました。
今回の改訂にあたっては、
各宗派の本山所在地や寺院数などの基本情報を最新のものに改めるとともに本文全体を見直し、より正確な把握ができるように努めました。
本宗僧俗におかれましては、本書を熟読玩味し、折伏弘通に邁進されることを念願いします。
最後に、改訂作業に当たって宗内の関係各位に多大な協力をいただきましたことに厚く御礼申し上げます。
令和四年九月十二日
日蓮正宗宗務院
第 1 章 仏 教 各 宗
宗教団体法が施行された昭和十五年以前、宗教学上で伝統教義と定義される日本の仏教宗派は、十三宗五十六派に分かれていた。十三宗とは、法相宗・華厳宗・律宗・天台宗・真言宗・融通念仏宗・ 浄土宗・臨済宗・浄土真宗・曹洞宗・日蓮宗・時宗・黄檗(おうばく)宗(成立順)である。
戦後、新しい宗教法人法のもとで、それぞれの宗派内で分立が起こり、令和元年には百五十六派(宗教年鑑・令和二年版)を数えるに至っている。
ここでは、これら十三宗のうち、日蓮系を除く各宗派を南都六宗・天台系・真言系・浄土系・禅系に分類し、そこに属する現存の宗派について、沿革・教義・修行等の概略を述べ、破折を加える。