トミーさんの井戸掘り勉強塾

[マチャアキJAPAN、2011ネパール、2012ザンジバル、2015カンボジア][2013/Dash島]テレビ出演

井戸水が出る理由と井戸工事

2012年07月16日 | 日記
井戸に詳しい人は別として、

自分勝手に井戸というものを変に想像している人が多いようです。

「周囲には田んぼが多い」
「家の近くに川が流れている」

こんな状況だけで井戸水が出るという判断はできません。

田んぼの水や、川の水を井戸から汲み上げると思っているのかな?


基本的に、何処を掘っても地下水は存在すると言っても過言ではありません。

ただ、どんな深さに存在するか?どれだけの水量が確保できるかです。

お金の計算が関係ない人は、深く掘って水を出せば良いでしょう。


でも、一般の人は安く井戸を掘ってもらいたいのが現状です。


一般家庭の井戸は通常、地上式のポンプを使用します。

ジェットポンプなどを省き、地上式ポンプは大気圧の関係で
8mまでの深さまでしか吸い上げれません。

正確に言うと、約10m迄です。


それ以上の深さになると、水中ポンプやジェットポンプなどを使用するので
井戸も太いパイプを入れるために、工事金額が急に高くなります。

ここで話は変わりますが、

土層に含まれる水分、つまり含水量はどれくらいあるか御存じですか?

通常の砂や砂利層には、約30%の水分が含まれています。

粘土には、なんと70%の水が含まれています。


じゃ、粘土の方が井戸水を出しやすいのか?

答えは、NO!です。


井戸水が豊富に汲み出せるのは透水率なんですよ。

粘土の水分は70%であっても、保水しているので水は染み出てきません。


濡れたタオルを強く絞っても100%水が出てきませんよね。

土も同じなのです。

井戸は、その条件に満たさなければなりません。


先ず、

地下水位はどこの位置か?

水を通しやすい、砂や砂利層があるのか?

それが、比較的浅い位置にあるのか?

この事が分からないと、家庭用の浅井戸が出来るかどうか分かりません。


地元の井戸屋さんは、たいてい近隣の地形を知っているので、
出る、出ない、と判断してくれると思います。

しかし、山手の方になると水の出にくいところも多く、
井戸屋さんは地形を見て判断する事になります。

場合によっては、掘ってみなければ分からない事もあります。

水が出れば、腕の良い井戸屋さん

出なければ、腕の悪い井戸屋さんと判断されるのも、

井戸屋にとって悲しいことです。


水を通す透水率の悪いところには、丸井戸のように80cmも1mの
太い井戸を掘れば徐々にたくさん水が貯まります。

でも、細いパイプを入れた井戸では少ししか水は溜まっていません。
そのためには、水を通しやすい地層が必要となります。

井戸は、どこでも同じ条件では掘れません。

そのために、工事金額も大きく変わってくるのです。






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