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株式会社桐美建設    桐部 達雄 専務

2009-08-14 07:00:00 | インタビュー記事

●日時 2009年7月16日 10:00~11:30
●場所 株式会社桐美建設 応接室
●株式会社桐美建設のホームページは こちら
●インタビュアー 起業家育成塾 三潴 克彦 (みつま かつひこ)
   
●桐部達雄(きりべ たつお)氏 プロフィール

道都大学卒業後、地元設計事務所に
就職する。4年間の勤務を経て、
株式会社桐美建設に入社。現在は
専務取締役を務める。
ポリシー:唱導の人多く、行動の人少なく
趣味:仕事
   
記事は2009年当時のものです。
桐部様は退社いたしました。

 
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今回のインタビューでは株式会社桐美建設の桐部達雄専務に
お話を伺いました。事業内容や仕事観、そして、現在新築工事が
計画されているベンチャー支援レンタルオフィス「dela‐do:ra」に
ついて詳しくお聞きしました。

 
 
◆事業内容についてお聞かせください
  
現在のメインになっている事業は建設業と不動産業の二つですね。
桐美建設は、私の父が平成3年に設立しました。それ以前から、
有限会社として建設業を行ってきましたが、現在の形となったのは
この時です。元々、父は一般住宅を手がけていましたが、建築業界の
中でも珍しいお寺の修繕なども行っていました。当時は、今の会社の
体制と違い、職人集団で、営業などは父が行っていました。
 
創業以来、基本的には一般住宅を手がけてきましたが、公共施設の
建設も行うようになっていきます。その後、NTTのアンテナ工事を行う
のですが、これが会社の発展のきっかけとなりました。最初は、私達
の会社の仕事ではなかったのですが、運良く私達がその工事を引き
受けることになりました。それからですね、いろいろな方々との人脈が
拡がっていき、会社も発展していきました。最近では、物件を購入
して運用したり、PFIの仕事も行っています。
 
※PFI(Private Finance Initiative)
民間企業が公共事業・サービスを代わりに行うこと
 
 
◆会社に入社されるまでの経緯を教えてください
 
大学卒業後は、桐美建設にすぐには入社せず、愛知県の設計事務
所で4年間働きました。この4年間が私にとって本当に大きかった
ですね。とにかく仕事にしても会社内の人間関係にしても厳しかった。
正直理不尽なことの連続で辛い時期もありましたね。しかし、この経験
は今思うと本当に良かったんです。
 
 
◆現在の仕事にどのように生かされていますか?
 

我慢して粘り強く仕事に望めるようになりましたね。仕事をしていると
理不尽なことって、たくさんあると思うんです。最近の方々を見ている
と、理に適ったことじゃないとしない、といった風潮があるように感じ
ます。理不尽なことに耐えることができないんですね。でも、仕事を
していれば、上手くいかないことが多々あります。そういった時にどう
対応できるかが仕事をして行く上で大切なことだと思います。思った
ようにいかない環境で働く経験ができたことは財産ですよ。
 
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◆御社の強みは何ですか?
 
無理難題な仕事でも、それをチャンスとして捉え、粘り強く立ち向かっ
ていく強さがあることだと思います。
 
 
◆仕事へのこだわりはありますか?
 
個人の能力を最大限引き出すことを念頭において仕事をしています。
働く人たちの個性的な部分を見つけ、それを伸ばして、創造性豊かな
仕事ができる環境を作っていければと思います。
 
また、私達の建設業という仕事は、基本的に建物というハードの
部分を作ることがメインです。しかし、ハードの部分だけではなく、
建物の内部であるソフト面でもより付加価値の高いサービスをして
いきたいですね。
 
 
◆現在御社は新築工事を計画されているとお聞きしました。
それについて詳しく教えていただけませんか?

 
現在、名古屋駅の近くに「dela‐do:ra(デラ ドーラ)」というレンタル
オフィスの新築工事を予定しています。ここで私達がさせていただき
たいと思っていることはベンチャー精神の強い方々への本気の支援
事業です。ヒントとなったのは、特に手塚治虫さんのような著名な
漫画家が集い切磋琢磨していた「トキワ荘」です。創業を予定して
いる方、あるいは創業し、より高いレヴェルを目指されている方々が
集う場所にしたいですね。
    
館内は一坪スペースのインキュベーションルームはもちろん、
大会議室やパーティーなどができる大広間、そして、ユニットバス
も用意します。また、各業界の専門家などをお招きし、起業家を
支援するためのセミナー等の開催も予定しています。
 
「dela‐do:ra」を名古屋の人や情報配信の中心地にしたいですね。
ここに行けば何かがあるぞ、と全国から名古屋に来られる皆様に
思っていただけるような場所にしたいと思っています。
 
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「dela‐do:ra」の完成予想図
 
 
◆今後の夢や目標を聞かせてください
 

ゆくゆくは、共に働く社員やスタッフの力を100%から120%引き
出せるような経営者になりたいと思っています。また、社会貢献を
視点に入れた事業展開も私の大きな関心事の一つです。私自身
まだまだ未熟で勉強することばかりですが、仕事を通じて多くの
ことを学び、社会性ある仕事をしていきたいですね。
 
そして、将来、ホールディングを作りたいと思っています。建設業に
関連する仕事を拡大していき、自社で全てが回る仕組み作りを行い
たい。私は小粒でもピリリと辛い山椒を想定し、大企業化するよりも
ニッチの領域を大切にし、お客様をはじめ社会全員がハッピーに
なるような地域社会貢献型の仕事がしたいです。
  
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◆夢や目標に向かって頑張っている人達に一言お願いします
 
先程少しお話させていただきましたが、やはり、理不尽なことや
厳しいことを体験し、乗り越えることが大切です。その経験は、
やがて仕事をする上で大きな力となって生きてきます。
そして、夢や目標は大きく持ち、毎日こうなりたいと強く願っていれ
ば、やがて近づいてくると思います。
 
 
◆大変貴重なお話をしていただき本当にありがとうございました
 
 
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今回のインタビューで、私が最も印象に残っていることは、
名古屋のベンチャー支援版「トキワ荘」のお話でした。
名古屋という地域で志を高く持つ人達が集い日夜切磋琢磨
できる場所が生まれれば本当に素晴らしいことだと思います。
また、このお話をされた時の桐部様のエネルギーに溢れ、
生き生きとされていたご様子も印象的でした。お忙しいところ、
インタビューにお答えいただき本当にありがとうございました。
  
記事作成 水谷 翔 (起業家育成塾)
 
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