■起業家育成塾トップインタビュー

夢を生きる方々に学生がインタビュー

東海ランド株式会社  栗林由幸社長

2006-09-06 23:33:00 | インタビュー記事

●日時 2006年9月6日 18:00~20:00 
●場所 マナハウス4階
●東海ランド株式会社 について詳細は こちら

●参加者 学生13名、社会人2名

●栗林 由幸 氏 プロフィール
愛知県名古屋市生まれ。神奈川大学経済学部出身。
大学卒業後、商業施設の企画会社に就職。
平成8年、東海ランドに入社。
平成16年代表取締役に就任、現在に至る。

------------------------------------------------------------

◆どんな学生時代でしたか?

Dscf1882

ずーっと遊んでいましたね。
ありとあらゆるバイトもしました。
やっていないアルバイトを言えって言われると難しいくらい(笑)
学生時代は伝説の男と呼ばれていましたねー。
単位がギリギリなのに、なぜか進級、卒業したって。。。

 

 

◆なぜ商業施設の企画会社に入社しようと思ったんですか?

まず、飲食店が好きだったんですよ。
くらーい喫茶店が特に好きで(笑)
それであるとき気づいたんです、
同じデザイナーが作った店が好きだと。
そのときですね、「ああ、こういう仕事がしたい」と思ったのは。
それで調べてみると店を企画した会社が同じ会社だったんです。
で、その会社に入社したいと思いましたね。

 

◆入社してすぐに企画をしたんですか?

Dscf1876_2

とんでもない。
カッコイイ~飲食店がやりたかったのに(笑)。
まったく違う仕事を3年間くらいやらされましたね。

いわゆる現場ですよ、現場。
塗装したり電気つけたり、現場の仕事を手伝いながらの現場監督が、入社してすぐの仕事です。

今考えれば、どうやって店が出来上がっていくのかを知らずして、
企画はできないんですね。
現場をやっていたことで、どうすればお客さんが喜ぶかが、だんだん分かってくる。
だからとても貴重な経験だったんです。

しかし当時は「何でこんな仕事!」って思っていましたよ。
いつも「やめてやるーっ」って思っていました。
 
で、ある時、更地を渡されて店を企画しろと言われました。
あんなにやりたかった企画なのに、どうしたらいいかわからない。
こういう時、先輩が何をしていたかを見ていたやつというのは、スタートダッシュが効くんです。
僕はダメでしたね(笑) 

そうこうするうちに横浜に事業所を開設することになり、
29歳でそこの責任者として行くことになりました。
横浜のランドマークタワーの仕事です。
あそこに商業施設を作ろうということになったんです。
この仕事で、非常に多くの人に出会いました。

 
 
◆東海ランドに入社したのは?

Dscf1874

もともと自分の親父のやっていた会社を継ぐ気はなかったんです。
東海ランドは、創業当時、デパートの屋上にある遊園地の遊具の会社だったんですが、そのうち遊園地全体を管理するようになりました。
そして時代とともに、屋上から室内へと場所が変わっていきます。

業績はとても良かったですよ。
ただ、親父も年をとってきてたために、銀行が後継者を決めない限り融資をストップするといってきたんです。それで会社の役員が説得しに来ました。

一年悩みました。
ちょうどその頃、自分のしていた店舗の企画の仕事もノッていたときでしたし、次のステップに行こうとしていた時期でもありましたし、本当に悩みました。

こういうとき、人間は哲学的なことを考えるんですね。

「俺はどうして存在しているのか」

と考え始めるんです。考え抜いた挙句、東海ランドを助けようと。
まずは自分がいなくて金が借りられる会社にしよう、
そしてそのあと好きなことをすればいいじゃないか。
そう思うようになったんです。

 

◆これからの東海ランドは?

Dscf1878_3

インプレ事業ですね。インドアプレイグラウンド。室内公園です。
現在、インプレの占める割合は20~30%です。
これを60~70%にもって行きたいですですね。
少子化が問題になっていますが、いずれ止まると思います。
フランスもオランダもそうだったように、日本も今、いろいろな施策を打っていますからね。

われわれのターゲットとなるのは0歳から8歳のキッズです。
8歳というか、120cm以下のキッズといった方がいいですね。
現在の「キッズスマイルパーク」を中心に、いろいろな事業の可能性があるんです。
そういう事業を考え、会社としてやっていくことができる人材の確保が課題であり、現在力を入れているところです。

つまり、起業家の採用です。
この先、今採用している起業家な人財の中から次の東海ランドの社長も誕生すると思いますよ。

-----------------------------------------------

栗林社長、ありがとうございました。

 

栗林様とご参加いただきました
東海ランド人事責任者 中尾様から塾へのご感想を
いただきました。



人事担当になり1年半、たくさんの学生さんとお会いする機会
がありましたが、たった2時間あまりの時間でも十分に感じた
事がありました。  「変な学生達・・・只者ではないな・・」 
大半がまだ1・2年生の大学生とは素直に思えませんでした。
起業を目指す志が彼等をそうしたのか、しっかり勉強してきた
結果なのか、それとも生活環境なのか。
20歳まででもこれだけの差が付いてしまうのかと思いながら
見学させて頂いていました。
彼等のような人材を東海ランドは採用したいのでとても勉強に
なりました。
起業家育成塾の皆様、ありがとうございました。

    


   

栗林社長、そして中尾様、貴重なお時間を頂き本当にありがとう
ございました。
社長が学生の質問にひとつひとつ丁寧に答えてくださった姿が
とても印象的でした。

私は就職活動で様々の企業を見てきましたが、ここまで子供の「笑顔」
にこだわった企業はめずらしいと思いました。
どうしても子供というと「教育」の発想の方が頭に浮かびやすいですよね。

それでは遊ぶ場所が限られた中であまりにも子供は可哀想で、
これからの「キッズスマイル」事業の可能性に共感しました。

また、そういった志のある社長ですが、意外と学生時代は
(失礼ながら、)今の学生と大差はなかったという点に親近感が
わきました。
お話を通じて私たち学生にエールや希望をいただいたので、私たちも
その期待に応えられるようがんばっていきたいと思います。

ありがとうございました。 

起業家育成塾代表 伊藤 寛子