メンツには惹かれますがちょっと保留にしていた作品。
ECMのMotianの作風はそう変わらないだろうというのと、
John Patittucciの「One More Angel」でMotianとPotterの空気感は印象的だったのでますますあんな感じかな、と。
ただし個人的に注目しているJason Moranはやっぱり購入のきっかけ(中古ですが、、、)。
で、聴いてみると良くも悪くも想像通りです。
ベースレスっていうのは特殊ですが、この場合PotterとMoranのデュオ+パーカッション(ドラムですが)くらいで考えると、この音楽の違和感の無さに納得がいく。リズムを作るというよりは空間を埋めるという扱いなんですかね。リーダーの感覚は。
こういう作品は聴きたいときにガッツリ聴くととても気持ちが良いです。
メンバーの集中力と音の濃さは特別に質が高いですし、フリーな様ですが聴いているうちに「これはバラードアルバムかな」という気がしてくるから不思議です。
ただし聴きたくないときは全く受け付けなくなる。
なんか自分の体調のバロメーターみたいな感じがしますが、これをどんな時聴きたいかというと「頭が疲れている時」だったりします。
余計疲れそうなんですが、クッタクタの時に浴びると楽器のありがたい音の数々が身に沁みます。頭を使わないで質感を浴びる。正しい聴き方かも。ただしPotterとMoranの音があってこそ。
個人的なボーナスはFred Herschの「Whirl」で演っていた「Blue Midnight」で、こちらの本家も好演です。ジャズにおけるバージョン聴き比べはなんだかんだ言って楽しい。
Paul Motian Trio / Lost In A Dream
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1. Mode VI
2. Casino
3. Lost In A Dream
4. Blue Midnight
5. Be Careful It's My Heart
6. Birdsong
7. Ten
8. Drum Music
9. Abacus
10. Cathedral Song
Chris Potter-tenor saxophone
Jason Moran-piano
Paul Motian-drums
2009年録音