制御屋の雑記

気になる出来事や感じたことなどを、すこしばかり言ってみようかとw

台湾元総統 李登輝「武士道解題」序文より

2006-01-15 | 思い
李登輝さんを代表とする元日本人の方々は、昔の日本人の気質をそのまま残されていると思います。
全く今の日本人としては恥ずかしいかぎりです。(´・ω・`)


 いまの私は、既に日本人にとっては「外国人」であり、また、れっきとした「台湾人」でありますから、「日本人」である皆さま方にこの様なことを言う資格はないのかもしれません。

 いや、二十ニ歳になるまでは私も生まれながらの「日本人」でしたし、また旧制の日本教育を受けた者の一人として、あくまでも日本の良いところや、精神的価値観の重要性を人一倍よく知っているつもりですから、この際はっきりと言っておくべきだと信じて疑わないのです。


 アメリカでは「ユニラテラリズム=Unilateralism=一国主義」の風潮が強まり、冷戦終結後の唯一の指導国家としての権威と信頼に翳りが見え始めている一方、いわゆる「グローバリズム=Globalism」に激しく反対する人々の抗議行動なども過激化の一途をたどりつつあり、まさに地球社会は「新世界非秩序=New World Disorder」の嵐に翻弄されようとしています。

 2001年9月1日にニューヨークとワシントンDCを同時多発的に襲った未曾有のテロ事件など、その象徴的なものと言えましょう。

 人類社会全体がこのような危機竿頭の大変な状況に直面している時だけに、世界有数の経済大国であり平和主義国家でもある日本および日本人に対する国際社会の期待と希望はますます大きなものとなりつつある、と断言せざるを得ません。

 数千年にわたって営々として積み上げられてきた日本文化の輝かしい歴史と伝統が、60億人余の人類社会ぜんたいに対する強力なリーディング・ネーションとしての資質と実力を明確に証明しており、世界の人々からの篤い尊敬と信頼を集めているからです。

 私自身が、日本の教育の中で豊富な知育と徳育を授けられ、それを通して知識や知恵に目覚め「人間いかに生くべきか」と言う根本的な哲学や理念を身に付けてきたからこそ、なおのこと、この人類的危局の中において必要とされている「日本人の心」の大切さを、思いおこさずにはいられないのです。

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