Takeda's Report

備忘録的に研究の個人的メモなどをおくようにしています.どんどん忘れやすくなっているので.

新年度を迎えての思い

2010年04月10日 | 研究
2010年度になって1週間が経ちました。僕は普通は年度なんか気にして仕事をしているわけではありませんが、今回はちょっと違います。4年4ヶ月続いた東大の兼任が3月末で終了しました。またほとんど貢献していない阪大の仕事も終わりました。外部の所属はすべてクリアになって、ちょっとすがすがしいです。

東大兼任はいろいろ新しい経験ができておもしろかったです。僕にとっては古巣のようであり新しいところでもあり、先生方は旧知の人もあればまったく新しい人もあるというところでした。実は僕は大学院大学しか属したことがなく、学部生指導は初めて、いろいろ発見がありました。
とはいえ、はやり目的も内容も異なる2つの仕事を兼務するのはちょっと無理があったようです。どちらの仕事も中途半端になった感が強いです。特に心理的によくない。どっちも最後まで力をだせずに適当なところで止めておかないといけない。たとえていえば、ダブルヘッダーで第一試合を5回まで、第二試合も5回まで投げるようなことを繰り返すようなものかな。両方の関係者のみなさま、すいません。ご迷惑をおかけしたと思います。

今年からはもっと自らのリソースを集中させていきたいと思っています。今回の経験で自分の活動量の限界はわかってきたような気がします。自分の仕事の方向をなるべく揃えて、力が分散するのを減らそうと思っています。

研究範囲としてはlinked dataからdigital library/repositoryあたりにします。一方の端はlinked dataの研究であり、他方の端がNIIの学術情報サービスというわけです。この間にWebやらsocial networkやらが挟まっており、やるべきことは沢山あります。まあ事実上これまでのやってきたことの範囲をあまり外していませんが。ただ、この研究からサービスへの軸を意識することは忘れないでいこうと思います。

この具現化として、今年度から一つのプロジェクトを始めます。

Open Social Semantic Web Platform for Academic Resources (学術資源のためのオープン・ソーシャル・セマンティックWebプラットフォーム)

というものです。
分散している様々な学術情報をLinked Data化することで相互につながり合って使い合うということを実現する仕組みを提供するというものです。もちろん、単にLinked Dataをaggregateするだけでだめで、オントロジーサーバも必要となりますし、オントロジーマッチングも必要となります。そういった研究的問題をスコープに入っていますが、もっと重要なのはそれぞれの領域における情報であり、その扱い方です。このプロジェクトは常にプラグマティックにいこうと思っていて、常に具体的な問題(具体的な情報源)を対象として実施しようと思っています。扱う分野はとりあえずCiNiiのような統合的な学術論文データ、博物館・美術館などの文化データあたりを想定しています。まだキックオフもしていませんが、もし興味がある人はご連絡下さい。

また社会的な活動も少しづつしていこうと思っています。国内の活動、それから国際的な活動(これが結構きつい)を自分の出来る範囲でしようかなと。これについてはまた別の機会に報告します。

僕もついに文科省のいうところの若手研究者ではなくなったので、闇雲に研究するのではなく、中長期的なビジョンを考えながら進めようと思います(といってもやっぱりそうかわんないだろうなあ。これは性格だから:-))

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