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星田オステオパシー

標高340メートルの山で遭難しかかった話

 先日久々で帰郷した甥っ子とDSで遊んだ後

「ちょっと体を動かそうぜ!」

 という事でアテの無いサイクリングに出発。交野市内の思い出の地をテキトーに巡って記念撮影でもする?というノリだったのですが、甥っ子が「交野山」と言い出したものだからおかしな事になってきた。

 自転車で麓まで行くか!と決めたのだけど、いざ到着してみると達成感ゼロ。どうやら山頂まで30分くらいなので登ってみるか!と急遽登山開始。この時点で15時過ぎ。まあ4時には降りてこられるだろう、と。

 僕も小学校の遠足で登ったきりで40年ぶりだったので忘れてたのだけど、これが結構な旧勾配なんですよ。普段清掃バイトで鍛えてると思ってたけどすっかり衰えた脚力で下り道は結構ヘロヘロ、甥っ子も
 「うははは!ちょ、ちょっと脚が変!脚が変!!」
 と生まれたての子馬のよう(膝が笑ってるってヤツ)。

 その状態で往路だと右折するべきところを直進してしまう。

 二人で「脚が変!脚が!!」

 とか大笑いしながら進んでたものだから

 「なんかここ通ってないよなぁ・・]

 とは思いながらも「引き返すのが面倒」という理由(遭難あるある)で、そのまま突き進んでしまう。
 夏道に見えないことも無いし、完全に腐りきった矢印看板も落ちてたりと「通って通れない事は無い」というレベルの道なんだけど誰も通ってないせいか落ち葉と砂がいい感じで岩に乗ってて兎に角危ない。どんくらい急かと言うといわゆる「鎖場」と言うヤツで補助のためのロープが設置してあるくらい(だから行けないことは無い、んだな)。ここを片手にセカンドバック持ってる僕と小柄な10歳の男子でハラハラしながら降りていくわけ。
 道自体が大変危険ってのを別にしても問題は2つ。1つは本当にこのまま降りて順路に復帰できるのかってのと・・すでに16時半で日が暮れかかってるって事。この状態で暗闇はマジでヤバい!しかも超ショボい山で遭難とかなったら逆にニュースになってしまうかも知れない!

 ほんの思いつきの行動がとんでもない事態を招いてしまう・・山の事故ってこうやって起こるんだろうなぁ・・と元ワンダーフォーゲル部の僕は内心ヒヤヒヤで木の根を頼りに下るのでした。

 ま、結果大丈夫だったんですけどね!甥っ子もまさか命がけ(いやマジで)の暇つぶしになるとは思ってなかっただろうなぁ・・。帰り道、お互いにデスジョークを飛ばしながらテンション爆上げで歩いたんですけど、折りに触れて何度も
 「ノリで交野山に登ったってところまでは言っても良いけど、途中で迷って下手したら死ぬような所降りたとか絶対に親に言わんといてや!」
 と、念を押したのでした。

 あ、頂上からの景色は普通に良かったです。

 ところで途中でちょっと不思議なことがあったんです。なんとか正規ルートに復帰したところで、上から杖を突きながら降りてくる老婆に出会って挨拶をしました。僕らは急いでいたので早足で下山したんですけど、あの時間と場所、そして老婆の歩行スピードからすると絶対に日没までに降りられなかったと思うんだよなぁ・・まさかあれが噂に聞く山姥!?「三枚の御札」って最後おしょうさんが山姥をモチに挟んでバリバリ食べるとか凄くない?などとワイワイ言いながら帰宅したのでした。

 山ナメんな!
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