数学のヒント

初等数学の復習と脳の活性化

エイモリーロビンス“新しい火の創造”という本

2014-05-31 10:28:35 | 脱原発

  ようやく新しい火の創造が手に入った。小泉純一郎氏(1942-)から教わったエネルギーを上手に利用するのに参考になる本だ。
  今年の1月13日のブログに書いたがエイモリーロビンス博士(1947-)は省エネルギーと再生可能エネルギーの提唱者であり実践者である。
  アメリカという資源大国でありながら将来は省エネルギーと再生可能エネルギーによってのみエネルギー不安から解放できるといっている。
  ジョージオーウェル(1903-1950)の1984年もなかなか味があったが、本書中の2050年から今を振り返る章も味がある。
  2050年に人類はどんな新しい火を手に入れているのか。博士が言いたかったのは新しい火とは人類が手に入れるまったく新しい火のことではなく、人類の英知で努力すれば再生可能エネルギーは人類を救う安全にコントロールできる火になるということであろう。
  振り返って日本の現状をみると、化石燃料は国際紛争があると安定供給できなくなる、だから世界で最も高い水準の技術をもつ日本は原子力エネルギーを優先させるべきだと政治家はいう。それは政治家の責任逃れではないだろうか。
  本質的に原子力はコントロールできない危険なもの、と日本人は悟っているのではなかったか。ちょっと高めの本書(税込み3024円)が要約版でよいから廉価で国内市場に供給されることを願う。


初等数学を学ぶ者への配慮

2014-05-25 19:12:35 | 日記

  数学も高校生になると受験のための数学という色彩が強くなる。そうではなくあくまで数学に興味をもたせようと配慮する教科書もあるのだが無味乾燥的な教科書もないではない。
  一方、高校生の数学参考書は歴史があって教科書を学んでいなくとも独学できるようになっている。
ところが問題集になると別のようだ。市販のものはよいのだが、高等学校専用の問題集というのがある。これは高校教師向けに詳細な解答集が用意されているたぐいである。
  肝心の高校生にはその詳細な解答集は販売されず、教師には権威があるのだぞ、というスタンスで対処できるように数学問題集出版社が協力している、といった構図になっている。
  ぜひ高校生が詳細な解答集を安価で求められるような配慮がほしい。世の中コピー全盛の時代で電子化も進んでいるのだから売らないなんていう野暮なことはやめよう。


反転授業は数学にふさわしいか

2014-05-23 18:22:07 | 日記

 反転授業という学校授業と自宅学習を反転させようというのが最近話題になっている。
 反転授業はまず自宅での予習として通常の授業を行う。それはビデオ授業であり一方通行である。とりあえず自宅で授業が理解できたことを前提にして、学校では講義をせずに従来の宿題やら課題を解いていく。そこでは教師が個別指導したり生徒同士で共同作業しながら課題に取り組む。
 テレビで紹介があった。とある私立高校でデジタル教材が生徒全員に配布され、教師がビデオを前に一人で板書しながら数学を講義する。
 それを配信して生徒は自習する。解りにくいところは何度でも繰り返すことができる。そして学校で宿題を解く。当然自宅学習で理解しきれない生徒もいるから学校で補習を行う。
 数学に限って紹介されていたが教師の頑張りと情熱に驚いた。複数のクラスに同じことを板書する時間の無駄というのか非合理性に教師がチャレンジしたといえる。だが逆に言えばこの教師は血の通わない講義しかできないともいえる。数学の授業に血は必要ないともいえる。いかに数学の授業は無味乾燥であるか、ともいえる。
 これはついていける生徒はOK、ついていけない生徒には従来と何も変らない地獄ではないかと思った。
 予習があって授業があって復習があるという従来の考え方へのチャレンジである。数学でいえば受験という大目標があって、基本は授業で覚え、ステップアップは自宅学習で定期テスト対策に励み、そして受験の傾向と対策は進学塾でというのが世の中の棲み分けだと思うのだがいかがであろうか。全員が反転授業で効果を上げているのなら素晴らしいことだ。


トイレットペーパーと数学

2014-05-08 10:28:34 | 日記

日ごろから、生活に密着した数学とは何かを考えている。何のために数学を学ぶのかという問いにしっかりとした回答ができるようになりたいのだが、答えられる人は何人いるだろうか。
小学生はともかく、自我が芽生える中学生にとってその動機付けは大切だと思う。
教科書もそのへんは気を遣っている。だから中学生の数学の教科書は中学生が気の毒になるくらい分厚くなった。
東京書籍の教科書で確か中学数学2年だったと思うが、トイレットペーパーの直径や長さから断面積を求めてみようという副読本的なページを見つけた。断面を台形に変形させたり芯まで紙が詰まっていたらどんな形になるかを問いかけながら興味を引き出そうとしている。
確かに身近な問題であり、大人にとっても「あの巻き方で本当に長さが65mもあるのか」と疑問に思う向きも多いのではないだろうか。
何気ない話題であるが、こんなことでも数学を楽しむことができそうだなと感じた。


蛇にピアス、という本

2014-05-08 00:31:10 | 日記

 この金原ひとみ氏(1983-)の芥川賞受賞作、ひょんなことから蜷川幸雄監督の同名映画を見てしまい、吉高由里子氏(1988-)が妙に頑張っていて好感が持てたので、原作がどんなものか気になって読んでみた。
 結局10分足らずで読み終えてしまった。エログロ小説そのもので表現が稚拙、文学的香りの微塵もない小説だった。本屋さんで日陰においてある文学とはかけ離れたエロ小説の性描写のほうがよほど美しい。確か作品を描いたのが未成年のときであったから、世のおじ様審査員達が、未成年の女子がエログロバイオレンス小説を書いたというのでもてはやしたということか。
 なんだかゴーストライターがいたのではないのという感じ。3丁目の夕日を思い出してしまった。草葉の陰で龍之介が悲しんでないか。まさに出版界とつるんでできた作品のようだった。
 当時、今回は芥川賞は無しにしようと言った審査員がいたそうだが、少なくとも集英社は利益が出た。市原市の図書館は16冊も買い込んでしまった。出版界が仕組んだ罠は大成功といったところか。
 無駄話はさておき、参考になったのはピアスにはゲージサイズというのがあるということだった。
G(ゲージ)とはピアスのポスト(シャフト)部分の太さ(外径)を表す。以下業者の一覧表から転記すると、20G(0.8mm)、18G(1.0mm)、16G(1.2mm)、14G(1.6mm)、12G(2.0mm)、10G(2.5mm)、8G(3.2mm)、6G(4.0mm)、4G(5.0mm)、2G(6.0mm)、1G(7.0mm)、0G(8.0mm)、00G(10.0mm)、11/32”(9.0mm)、7/16”(11mm)、5/32”(12mm)、1/2”(13mm)、9/16”(14mm)、19/32”(15mm)、5/8”(16mm)、23/32”(18mm)、3/4”(19mm)、25/32”(20mm)、7/8”(22mm)、31/32”(24mm)
 24mmなんてどこかの部族専用かもしれない。それにしてもピアスの専門業者が12mmを15/32”と表示していなかったのには恐れ入った。


数式エディター

2014-05-03 19:37:36 | 日記

 数学で使う数式はイタリック体というのか斜体というのか、xにしてもyにしても独特の字体になっている。
 数式を手書きで書くぶんにはなんの問題もないのだが、昨今のワードプロセッサーではどうも具合が悪い。
 分数を表すのもそれなりのプロセッサーがないと不便だと思っていたところ、数式エディターという機能がワードプロセッサーに備わっていることを知った。
 ためしに書いてみた数式がこれだ。

 奇麗だ。これなら出題されても解いてやろうという気になる。
 しかし自在に短時間で書けるものではなく、ワープロと数式はどうあがいても相容れない関係のようであることがわかった。
 学生さんがレポートを提出するとき、これらの数式はどのように処理していらっしゃるのか知りたいものだ。やっぱりワードプロセッサーの面倒な挿入手順に従って七転八倒しながら入力しているのだろうか。