数学のヒント

初等数学の復習と脳の活性化

反転授業は数学にふさわしいか

2014-05-23 18:22:07 | 日記

 反転授業という学校授業と自宅学習を反転させようというのが最近話題になっている。
 反転授業はまず自宅での予習として通常の授業を行う。それはビデオ授業であり一方通行である。とりあえず自宅で授業が理解できたことを前提にして、学校では講義をせずに従来の宿題やら課題を解いていく。そこでは教師が個別指導したり生徒同士で共同作業しながら課題に取り組む。
 テレビで紹介があった。とある私立高校でデジタル教材が生徒全員に配布され、教師がビデオを前に一人で板書しながら数学を講義する。
 それを配信して生徒は自習する。解りにくいところは何度でも繰り返すことができる。そして学校で宿題を解く。当然自宅学習で理解しきれない生徒もいるから学校で補習を行う。
 数学に限って紹介されていたが教師の頑張りと情熱に驚いた。複数のクラスに同じことを板書する時間の無駄というのか非合理性に教師がチャレンジしたといえる。だが逆に言えばこの教師は血の通わない講義しかできないともいえる。数学の授業に血は必要ないともいえる。いかに数学の授業は無味乾燥であるか、ともいえる。
 これはついていける生徒はOK、ついていけない生徒には従来と何も変らない地獄ではないかと思った。
 予習があって授業があって復習があるという従来の考え方へのチャレンジである。数学でいえば受験という大目標があって、基本は授業で覚え、ステップアップは自宅学習で定期テスト対策に励み、そして受験の傾向と対策は進学塾でというのが世の中の棲み分けだと思うのだがいかがであろうか。全員が反転授業で効果を上げているのなら素晴らしいことだ。