数学のヒント

初等数学の復習と脳の活性化

風立ちぬで零戦、雷電の設計技師に会える

2013-06-30 01:28:17 | 日記
アニメ映画風立ちぬの予告編を映画館で見た。
有名な零戦の設計技師堀越二郎(1903-1982)が描かれているが、私にとっては父(1919-1974)が搭乗した零戦、父が搭乗した雷電の設計技師ということになる。
零戦と雷電は設計思想が異なるが、堀越氏らは難しい要求によく応えたというべきなのだろう。
雷電は局地戦で米国の爆撃機を撃墜することを期待されて開発されたが、振動問題があり完成は遅れたという。
父は高等工業でグライダーをこよなく愛し宮城野原でよく飛んだというが、それもあって学徒として海軍に応召、最後は352空に所属した。
当時の機械工学系の学生は飛行機を作るということが一番人気で皆憧れていたようだ。
それはそうだろう、機械工学の粋を集めた成果物が戦闘機なのだから。
中島飛行機に就職を決めていたが応召となり、結局終戦処理もあり同社に就職することはなかったのである。
映画での設計製作場面がどのように描かれるのか父の息子である元エンジニアとしては楽しみにしている。(封切は7月20日)

単位

2013-06-29 00:26:50 | 日記
大学で単位という言葉を知った。
例えば数学の微積分演習というのを履修すると2単位を得る。
卒業に必要な単位数は380単位である、と。

しかしここでいう単位はメートルとか秒とかいう物理などで使う基準の大きさのことだ。
私たちは大学に入るまではMKS単位系が唯一の単位系として育てられた。
ところが大学を卒業する頃になって国際単位系を覚えておけ、といわれる。
直感的なカロリーで教育を受けたものが掴みどころのないジュールという単位で思想改造を余儀なくされる。
三つ子の魂百までで、熱力学や物質移動の分野ではジュールに相当苦労させられた。

とはいえエンジニアにとって計測の世界は楽しいものだ。
国際単位系にメガとかナノとかいう接頭語を使い、そして換算する能力を身につけて物理量の奥の深さに触れるとなんだかプロのエンジニアに近づいた気分になれる。
キロキロとヘクと出かけたメートルが弟子に追われてセンチミリミリ、といって50年前はキロからミリまで覚えておけばよかったが、いまではテラからピコまで覚えなければならない。
難儀な世の中になった。

数の基礎

2013-06-28 00:02:01 | 日記
素数の定義は、1とその数自身の2つしか約数を持たない数なので、1は素数ではなかった。
別の定義だと、それより小さい自然数の積の形で表すことができない自然数であって但し1は素数に入れない、となんだか難しいことになっている。

ところで復習だけれど自然数とは正の整数のこと。
整数というのは-1や0や1といった小数を持たない数。
数とはカズと呼ぶべきかスウと呼ぶべきか分からないが、要するに数えて得られる値。
数えるとは1,2,3,…のように××すること。
値とは1,2,3,…,9,0を使って表したモノ。
さて××にはどんな言葉を入れたらよいだろう。

それと、ある数に整数を掛けてできた数を、ある数の倍数というのだそうな。
0の倍数は0なのだそうな。
全ての正の整数は1の倍数、ということは1は1の1倍だから1は1の倍数になるわけだ。

ついでに工業高校の生徒向けに1から100までの約数を表した表を見つけた。
素数がどれかが一目瞭然でわかるし、約数が多いのはどんな数かもわかるし、数に慣れ親しむのにはよいかもしれない。

群論なんかこわくない、という本

2013-06-27 00:45:56 | 日記
小松建三(1948-)著の群論なんかこわくない、という本も読み始めた。
博士課程で数学専攻だった著者が今の学生のふがいなさを嘆いて書いた、と読める。
出来の超悪い、でもヒマだけはたくさんある大学生の副読本として受けを狙った書籍である。
こういう書籍で何とか大学生を救済してレベルアップを図ろうとする人たちが絶えないことは日本の将来をまさに明るくするもので本著は賞賛に値する。
個人的には和尚やもえや何とかという登場人物が繰り広げる会話形式は好きではないが、劇画にもなりそうな造りも著者のアイデアとして温かく見守りたい。
この本の中身だけれど、たいへんよく噛み砕かれて分かりやすく書いてあると感じる。
残念ながら数学という学問の域を出ないが群とは何かは分かりそうな気配である。

なっとくする群・環・体、という本

2013-06-26 15:11:26 | 日記
野崎昭弘(1936-)著のなっとくする群・環・体、という本を読み始めた。
なるべく少ない予備知識で読めることを心がけたそうな。
私が知りたいのは群の理論が工学的にどのように活用できるかの一点にある。
それが分かれば万万歳なのだが。
40年間使わなかった用語がちらほら出てくるが、ユークリッドの互除法なんていう群と関係があるのか分からないところに目がいってしまう。
今のところは見つかりそうになく絶望的である。

投影図の楽しみ

2013-06-25 18:51:20 | 日記
このあいだの楽しむ数学の会で三面図から立体形状を知ることのさわりの部分を学習したが、夕べの“たけしのコマ大数学科”で投影図から立体を認識してその体積を求める問題が出ていたのにはびっくりした。
単調になりがちな30分間をいかに飽きることなく終わらせるか、その工夫たるやさすがフジテレビである。
キャスティングの素晴らしさというか、マス、東大、コマ大の3者の絶妙な距離感。
東大生らしからぬ東大生。
コマ大生を気取るたけし軍団ってお笑い集団だと思っていたのに実は設問の解法にシャープなアプローチをかけるユニークな集団。
明大の機械工学科に在籍していたというマス。
それらのキャラクターに引きずられ解説者がにっこり。
番組はまずコマ大生による問題解決の手ほどき。
そしてマス、東大、コマ大の3者の解答と答え合わせ。
フィールズ賞という遊び心でご褒美。
解説者が番組に権威を与える格調高い解説。
次週に期待を持たせる次週の問題の先行紹介。
とまあ一度観ただけでは100%理解するのが難しいほどに中身が濃いので一度録画したほうがよい。
今回の感想は、問題となった投影図がいわゆる三角法ではない三面図だったので機械系の人は面食らったかもしれないが総じて良問だったと思う。

群論

2013-06-24 07:26:25 | 日記
たけしのコマ大数学科で阿弥陀くじの並べ替えの最小手数を求める問題が出ていた。
数学と何か関係があるのかと思っていたが群論に含まれるらしい。
じゃあ群論て何なのと聞かれてもわからん。
大学で勉強した記憶もないし、なんだかルービックキューブが群論で取り上げられているらしい。
ちょっと群論のことを調べてみたくなった。

木を見て森を見ていなかった高校数学

2013-06-23 17:21:15 | 日記
高校数学の後半から始まって大学の微積分・解析学に至るまでに、数学とは辛いものと思うようになったのは私だけではないだろうと思う。
数学学習のモチベーションが希薄で、授業は一方通行、受験勉強あるのみ、これでは数学が嫌いになるのは当たり前ではないか、と最近思う。
例えば「命題」という数学とは無縁と思える言葉に疑問を持つも、南部重信先生の“必要十分”の掛け声に、必要十分という言葉しか聴いていなかった自分。
受験のためのヒントでもよいが何か好きになる動機付けがなかったものか、今になって悔やむことのほどでもないがあの時こうであればその後の数学がもう少し楽しいものになったのではないかと思えるのだ。
いみじくも高校の大先輩(1955卒)が当時の先生のレベルの低さを嘆いていたが、あまり先生に過大な期待を抱いてはいけないのかもしれない。
しかし日々当面の教科書のページをめくることにしか気が回らず、数学とはいかにこれからの社会に密接につながっていくかを多少でも知りえたならば人生も多少は変わったかもしれない。

日本人よ目を覚まし原発を解体せよ

2013-06-22 00:24:48 | 日記
何か論点がすり替わっていないか。
原発の稼動停止と廃止を求める声は過酷事故があったからではない。
原点に立ち返り「トイレなきマンション」である原子力発電システムを全否定しなければならないのだ。
早晩日本人は放射性廃棄物の山に囲まれて暮らすようになる。
政府はそれを隠し、ひたすら電力料金の高騰とか日本の経済が元気になるなどと論点をすり替えている。
本当の電力料金高騰の恐ろしさを放射性廃棄物処理が始まってから知るようなことがあってはならない。
日本の技術水準は高いと安倍首相は無邪気に言うが、もと原子力技術者が告白しよう。
日本の原子力技術者はアタマはそこそこ良いが、モノを全く知らないし、右向けと言われれば倫理判断なく右を向く。
最近の例ではJ-PARCの大気汚染撒き散らししかり、もんじゅ発電所のさらなる点検漏れしかり。
数学のヒントも大切だが原発解体は人類の最重要課題であることを肝に銘じるべきだ。

法務力の底辺を広げることはできないか

2013-06-21 07:36:43 | 日記
21世紀に入って法科大学院が多数生まれたが残念なことに募集を停止する法科大学院が増えているという。
学生が集まらないこと、それゆえ司法試験の受験者が増えないこと、受験しても皆不合格になってしまうことが原因だ。
新聞では0.01%まで合格率を示していたがたった5,6人の合格者に0.01%までの表示は無意味であろう。
医師と同じで国家資格がたいへんなアドバンテージになるから何年もかかって研鑽を積んで合格に至ることは人生の無駄にはならないと考えられている。
しかし費用対効果の観点で維持困難、募集停止となるわけだ。

一方で法務に長けた若手の育成は法曹界に限らず、企業においても急務の課題といえる。
法務に長けていないエンジニアにとっても設計製作にあたって遵守しなければならない法律やそれに派生する規則は実はたくさんある。
法令とは人間が作る足枷のようなものだから、これを理解して実地に適用するのはたいへんなエネルギーを必要とする。
設計の世界に身を投じて法令が密接な関係にあることを知った。
そうしてみると法令の理解や運用は法曹界だけのものではなく私たちも常にウォッチしておかなければならないものだということが分かる。
しかし残念ながら何か問題が起きたとき、当該法令に辿り着くのには相当な労力が必要になるのが常だ。
世の中には六法全書という一見便利な図書があるというが、これも使いこなすには相当な労力が必要になる。
もっと身近に面白く興味を抱かせて日本の法務力の底辺を広げることはできないだろうか。