天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

「ノルウェイの森」

2010年12月14日 | 映画感想
「ノルウェイの森」

説明するまでもない、村上春樹の代表作の映画化。
原作小説の発刊当時に一種の社会現象になり(1Q84よりも凄かったんじゃないか?)
私の周囲でもこの本を読んでいない人は1人もいなかったんじゃないか?
友達に会えば必ず「もうノルウェイの森読んだ?」と聞かれるのが挨拶の決まり文句みたいな時期があった。

そんな訳で当然私も原作は既読。
ところで私、春樹文学が正直言って肌に合わないんです。ごめんなさい(涙)
ノルウェイの森も読んだ当時「はぁ~?コレそんなに面白いかぁ?世間でここまでウケてる理由が判らんわ」
と吠えていたし、ついでに言うと1Q84シリーズは全く読んでません。
そんなこんなで原作小説は読んでいるものの、それこそ20年以上前なので断片的にしか覚えていない。
でも20数年前に一度読んだきりで、しかも「おもんない」と思っていた小説なのに、映画を見ていると
アレコレと思い出すから不思議・・・実は結構ツボに入ってたのかぁ???

さて、そんなこんなで少なくとも私と同世代の人で本作の原作小説を読んでいない人はほとんどいないだろう、
そう勝手に解釈して、以下の映画レビューは思いっきりネタバレで書きます。
もし原作小説を読んでいない方で本作映画を観る予定の方は、オチが知りたくなければレビューはスルー推奨!

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そんな訳で本作(映画)の感想ですが。
一言で言って、小説で読んだ時と映画を見た時で、全体に流れている「感触」のようなモノが違った。

一応本作は「恋愛小説」なんだろうか?そうなんだろうなぁ。
主人公「僕(ワタナベ)」の視点で描かれる彼を取り巻く様々な人間模様を彼の恋愛中心に見せている、
・・・まあ、そういう作品なんだよねぇ。
うん、それはそうなんだけど、何て言うのか~・・・原作小説は「恋愛小説を読んでいる」という感触が
全くしなかったんですよね。でも本作(映画)はもっとずっと恋愛の色が濃厚な印象だった。

個人的に配役がちょっと気に入らなかった。
松山ケンイチ君は自分が原作を読んでいる時にイメージしていた青年にほぼ近くて違和感なし。
緑も・・・まあいいかな。問題は菊池凛子さんの演じている「直子」だなぁ。
なーんか見た目の印象も、それからあの喋り方も・・・「声の質」自体が合わない気がする。
直子とワタナベが東京で偶然再会し、最初に彼女が声を発した瞬間「違うわコレは」と思っちゃった^^;

後さ、レイコさんの役回りが原作と随分違わないか?
原作ではもっとワタナベの心に食い込んでくるアドバイザー的な存在だったような記憶だけど。
本作ではただ直子のお目付け役、という係でしかなく彼女の事についてもほとんど触れられていない。
だから直子の死後にワタナベの部屋にやって来た時の様子もチグハグな印象を受けるんだなぁ。
ってかさ、直子の自殺についてなーんも語られてないんだけど!?コレはおかしくないか?
「足ぷら~ん」ってシーンがササッと流れてナレーションで「直子が死んだ」で終了。をいをいをい!^^;

色々と端折られていて(これは仕方ない事だろうけど)それが小さな違和感というか齟齬を生じている感じ。

映像はキレイだった。
トラン・アン・ユン監督らしいブルー掛かった暗闇、プラスチックビーズの暖簾越しの不安定な絵、
クリアカラーじゃない、何かフィルターの掛かったかのような絵作りが本作の世界観に良く合ってると思う。

それから・・・ワタナベのバイト先の店長役に晴臣さんが、直子の滞在していた療養所の門番?役に
幸宏さんが登場していたので「って事は、教授もどこかにちょい役で登場してるって事!?(ムハー」
と思って、目を皿のよーにしてスクリーンの隅々までチェックしてたんですが・・・出てなかったね(薄涙)
中途半端なサプライズして私を大いに期待させんのはヤメロヨー

そしてー・・・本作の究極の「オチバレ」ってさ、冒頭の「糸井教授の授業(の内容)」ぢゃね?^^;

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今日は火曜日なので、朝イチでイオンの「火曜特売」にGO!
ところで、イオンに着いて「週末ちょっと金遣う予定が入ってるから念の為に少し金下ろしておくか」
と思ってイオン内にあるATMコーナーに寄って並んで、自分の順番が来たのでカバンを開けたら

財布忘れた(涙)

ちょ・・・何このサザエさんプレイwww
ってかカゴに食材散々放り込んで、無人レジで「ピッ☆ピッ☆」って通して、いざお会計の段階で
財布がない事に気付いてたとしたら・・・どーなるんだ!?^^;

まあ、当然ですがそのまま回れ右して家に財布取りに帰りましたよ。くそぉ~
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4 コメント

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Unknown (三谷眞紀)
2010-12-15 08:09:28
この際、村上春樹がアタマ悪いとかトラン・アン・ユンの映像はおいといて。
……菊地凛子さんは、奇妙だろ!!!!!!!!!!!!
本人のビジュアルがない「スカイクロラ」でさえ、声の質とシャベリが奇妙で奇妙で。
この前ラジオで素でしゃべってるのを聞いたけど、基本的に壊れてる感じがしたわ。
だから配役が決まったとき、猛烈にガックリしました。
返信する
レス~ (管理人)
2010-12-15 10:43:38
>眞紀さん
まあ、本作はアナタ位しか食い付いてくれる人はいないと思ってました^^;

あー。菊池凛子サン、スカイクロラもアテレコやってましたねぇ。
てかココで「スカイクロラ」の名前が出てくるとは思ってなかったわwww
そもそも押井ワールドのイメージにこの方の声質とか喋り方って合わないよね?って勝手に思ってる。

そう。
元々「壊れキャラ系」「人をおちょくってるっぽい」話し方と声質だと思ってました。
菊池凛子サンには失礼極まりないんでしょうけど、でも彼女の話し方って妙に癇に障ると言うのか。
アレだね。「オンナ・海老蔵」って感じ!?
今後は菊池凛子サンの事を「海老子」とでも呼ぼうかしら!?(コラコラ
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読んでないよ (あやか)
2010-12-16 01:54:19
かなーり流行っていたけど、コレ原作読んでないんだ~
ラブには興味ないし、村上春樹は肌に合わないような…

映画を見るべきか…見ざるべきか…悩むわ
返信する
えええええ (管理人)
2010-12-16 16:20:52
>あやちゃん
まさかアナタが本著を未読だとは・・・超意外!!
何でもとりあえず読むタイプだと思ってたわ。
私なんて「春樹はどーも苦手なんだよねー」と言いつつ本著入れて5,6冊は読んでるわよ^^;

映画としてはキレイだし、それはそれで見応えもありましたよ。
原作と雰囲気違うから(特に直子)原作を知ってる人には違和感があるけど・・・って感じ。
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