
(地球上では老化も早かった?「宇宙人」新庄剛志)
今朝はどのスポーツ紙も、新庄剛志突然の引退宣言で一面が埋め尽くされている。
確かにあれだけのスタープレーヤーがシーズン途中、しかも序盤で、ファンの前での引退表明だから、その真意を訝る声が上がるのも無理はない。
しかし、プロ野球選手を評価する最大の物差しである「数字」は、冷徹に彼の現状を物語っている。今季は16試合の出場で、打率わずか.200、3本塁打、9打点。昨シーズンに遡っても、故障がちで108試合にしか出場できず、20本塁打、57打点は残したものの、.239のアベレージしか記録することができなかった。
阪神タイガース時代、そして3年間のメジャーリーグ生活では、ずっと天然芝の球場を本拠地としてきた新庄だが、日本ハムの本拠地札幌ドームは人工芝である(サッカーの試合の場合は天然芝のフィールドに入れ替えられるのに、なぜ野球は人工芝なのだろうか? 野球選手はかけるコストも安くてかまわないという、球場建設者・運営者の「競技差別」の思想さえ見え隠れする)。やはりかなりのダメージを新庄の肉体に及ぼしているのではないだろうか。
いつもの私なら、メジャーには50近い(実際にはなっている?)フリオ・フランコ(メッツ)がまだ現役でプレーしているのに、35にもなっていない「ハナタレ」が引退とは何だ!と言ってしまうところだが、今回の新庄についてはちょっと違った感覚を持っている。
『スター・トレック』や『スター・ウォーズ』などのSF映画に、よくこんな宇宙人が登場しますよね。環境の違いから、地球上で生活すると年齢の取り方が早くなって老化が急激に進んでしまうっていうのが。あ、それとウルトラマンも地球上では3分間しか活動できないし(笑)。おそらく新庄はあれと同じなのだろう。もう、彼の体や精神は野球選手として相当消耗や老化が進んでいるのだ。
そういうふうにでも解釈しなければ、シーズン中の引退表明に対して冷静な気持ちでいられるわけがない。それにしても、野村、中村、バレンタインとパ・リーグの現役監督で関わりのあった人が多い選手でもある。野村監督はもう少し自分の手許に置いて「大成」させたったんじゃないだろうか。しかし、それでも石井一久同様「未完の大器」のままで終わって、あとで本でさんざん悪口かかれるのが関の山だっただろうけれどね(笑)。
#MLBとNPBの選手の、選手寿命がこれほどまで違うのには嫌になります。
そして今の日本人は人工芝で野球(仕事)をやらされているも同然だとおもうのです。人間同士の「ふれあい」という有機的な楽しみをみいだすことができず、生きるために無機的に金を稼いでいるだけの生活は、正直つらいものがあります。
冷静に考えて、他の選手が同じ行動をとったら、
たぶん腹が立ったんだろうなぁ、と。
ということは、やっぱり適切な行動ではないぞ、と。
そんな気がしています。
新庄が今まで残してきた功績があるからこそ
このNPB史上では前例のないシーズン序盤での引退表明をしても世間は納得するのだと思います。
(まぁMLBではシーズン序盤での引退表明なんてものはよくあることなのですが)
新庄の行為を頭ごなしに否定してる人は少し頭が固いような気がします。