(「レトロ球場スコアボードTシャツ」商品イメージ)
第二次世界大戦後の日本を襲った最大級の自然災害である「東日本大震災」と「長野県北部地震」からちょうど1か月が経ちます。
死者・行方不明者は1995年の阪神・淡路大震災をはるかに超え、多くの人々が家族や家、財産、仕事を失い、さらには福島第一原子力発電所からの放射能漏れ事故は、さらなる被害と社会不安を広げており、長く困難な復興への道のりとなるでしょう。
メディアは連日、がれきの山と化した被災地の光景、被災者の避難生活、自衛隊、警察、消防、海上保安庁、海外からの支援組織による救援活動、そして福島第一原発からの放射能漏れで広がるさまざまな不安などを映像や活字で伝えています。その一方で、死者こそ出なかったものの、東日本大震災の翌朝に発生し、長野県栄村を中心に大きな被害を出した長野県北部地震のニュースはほとんど伝えられていません。
当Blogの管理人がもっとも懸念しているのは、時間の経過とともに震災の記憶が風化していくことです。長野県北部地震は風化どころか、メディアにほとんど無視され、地震の発生や被害状況を知らない人たちも決して少なくはないのです。いくら時間が流れ、街や産業が復興しても、家族や思い出を失った人々の悲しみは薄れたり、風化していくことはありません。被災者の皆さんには文字通り社会全体による「物心両面」の支援が必要ですが、とくに「心」の支援はたとえ十年、二十年経とうと中断したり終止符を打ったりしてはならないのです。
今回の震災では両親を失った子供たちもいます。彼らには亡くなった親御さんたちに代わって社会やコミュニティーが学業の機会を提供しなければなりませんし、それ以上に彼らの深い悲しみや心の傷を埋める温かい心のケアが恒久的に必要です。
私は柳井正さん、孫正義さん、三木谷浩史さんのように莫大なお金を寄付することはできません。これまでできたのは多少の支援物資を被災地に送ったことや、買い物のたびにスーパーやコンビニの募金箱に小銭を寄付することぐらいでした。
しかし、私が仕事として携わっている「ベースボール」を通じて、野球ファンの皆さんを中心に支援の輪を広げるきっかけを作ることは可能だと考えました。去年から、知人のイラストレーターとともにメジャーリーグや日本プロ野球の古い球場に設置されていた手動式のスコアボードをイラストに起こし、解説文をつけてWEBで公開したり、本を出版する企画を温めていたのですが、その友人と一緒にスコアボードのイラストをお遊びで缶バッジやTシャツに加工していました。
レトロ球場スコアボードのイラストは十点になりました。そこで今回、これを思い切ってチャリティー用の商品として頒布することを決めました。
売り上げのうち、必要経費を除いた純益のすべてを、日本赤十字をはじめとする支援団体に寄付したいと考えております。純益といっても、1点につき数十円ほどで、おそらく最初は数百円、数千円の売り上げにしかならないでしょう。しかし、大切なのはこの活動をできるだけ長く続けることです。どんなに被災した街が立派に再建されても、被災した人たちに心からの笑顔が戻らなければ、「真の復興」にはならないのです。「真の復興」をもっとも妨げるもの、それは「忘却」と「風化」です。
今回頒布する二つのアイテムは、とくにベースボールを心から愛する人たちが、けっして被災地の記憶を風化させたり、被災者の悲しみを忘れ去ることなく、彼らと恒久的な連帯の気持ちを持ち続けることを最大の目的としています。
それぞれのレトロ球場スコアボードにはスタンダードのイラストがあるほか、被災地と被災者の皆さんへ向けた「PLAY BALL!」「Comeback Win!(逆転勝利)」のメッセージを入れたものをご用意しています。
各商品の価格・送料は下記のとおりです。
◎缶バッジ(タテ54mm×ヨコ79mm)※写真サンプルは「平和台球場」
・裏面安全ピン付 250円(税込)+送料80円
・裏面マグネット付 300円(税込)+送料90円
◎Tシャツ(白地のみ。子供用から特大サイズまでご用意)綿100% ※イラストサンプルは「甲子園球場(3連発ver.)」
・イラスト転写プリント 1800円(税込)
送料 800円(何点でも同一料金)
お申し込みは下記の専用メールアドレスからお願いいたします。
(注文専用アドレス)
scoreboardnostalgia@gmail.com
商品の詳細については、下記の専用Blog「Scoreboard Nostalgia(スコアボードノスタルジア)」をご参照ください。
http://blog.goo.ne.jp/scoreboard_nostalgia
繰り返しますが、この商品をチャリティーで頒布する目的は「忘却」と「風化」を防止すること、そしてご購入いただいた方々ひとりひとりに被災地・被災者との「連帯」の気持ちを長く持ち続けていただくことにあります。多額の寄付を行なうことが第一の目的ではありません。ただ、わずかな売り上げでも被災者の皆さんが「日常」を取り戻す一助にはなり得るのです。このアイテムが大きな善意のささやかな象徴となることができれば、望外の喜びです。
Baseball Contributor
上田 龍