今回の『海鮮BOX』で主役になるのはマダイでしょう。
それぞれの魚が美味しいことは分かっているんだけど、こうして並んでいる様子を見ると、
やっぱり、品格があって美しい
さすがは日本の魚の王者だわい。
そんでもって、今回は尾頭付きなものだから、鮮度の良さもよく分かる。
昨日も書いたけど、まずは目の輝きね。これで、半分くらいは決まります。曇ったり乾いたりし始めたら要注意。
続いてお腹の硬さ。ここが柔らかいものは、既に内臓が痛み始めています(捌いてみれば分かりますけど・・・)。
同じく、全体の弾力。頭を下にして立てて持てばすぐに分かります。
ただ、これを全部お店でやると、ヒンシュク物なので、手早く気づかれないように行うか、1点だけで判断します。
今回はラップされた箱ものだったので、帰宅してから確かめてみたけれど、文句なく高鮮度ですね。
これは、皮霜造りと兜煮と煮凝りで楽しませてもらう予定。
では、始めましょう。
ウロコ取りから始めます
普通は画像の貝殻で剥くんだけど、ヒレが刺さって痛かったので包丁に変更。
胴体のウロコが取れました(顔のウロコは後ほどお湯をかけて)
・ワタを取ったら、梨割りにしてカマも外します
・続いて三枚おろし(いい魚はきれいに切れます)
このサイズだと『柵取り』は不要
・血合い骨を丁寧に抜いたら
・ざるに並べてキッチンペーパーを被せて熱湯を降り注ぎます
・皮が縮んでめくれ上がったら氷水に移動。すっかり冷めたら水気を拭き取って
・平造りにして一丁上がり!
さあ、ここで登場です。
・一昨日連れ帰ったワサビを、必要なだけ下処理して
涙と筋肉つりに耐えながら準備
・ラップで包んで、こちらも出来上がり。
この時点で午後7時。 これ以上の料理は無理、と言うか、これで十分でしょう。
本日の夕食が整いました
で、ウマヅラちゃんに関しては昨日書いた通り。
問題の皮霜造りなんだけど、
そのまま食べると、すごく美味しい。
皮と身の間の脂肪だかコラーゲンだかが、淡泊なマダイの刺身の味を豊かにしてくれています。
醤油をつけると、これまたすごく美味しい。
豊かな刺身の味に、醬油の塩分と旨みが絡んで、おかずとしての美味しさが増す感じ。
更に、ワサビをつけると・・・。申し訳ないんだけど、何を味わっているのか分からなくなってしまう感じ。
それぞれ美味しいんだよ。
でも、マダイの味が引き立つでもないし、ワサビの美味しさがグレードアップするわけでもない。
残念ですけど、途中から別々に楽しませてもらいました。 その方が、多分ずっと美味しい。
理由はいくつか思い浮かぶんですけど、今回の結果を総合すると、多分、『鮮度が良くて、既に十分美味しい魚を楽しみたいのなら、強力な薬味は要らない』という辺りが結論になるような気がします。
つまり、海の王様と山の王様は、あえて一緒にしないで、それぞれの美味しさを楽しめばいいということね。
これは、かなりいい勉強になりました。
これからの料理にも活かしていきたいと思います。
ご馳走様でした!
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