狩猟民族のマタギ家ではあるのだが、ここにきて農耕民族の知人友人達から冬野菜が届き始めている。季節の変動に著しく左右される山の収穫に比べると、皆さん丁寧に面倒を見ているようで、すごく立派な収穫物ばかりだ。感謝を込めて受け取り、いただくばかり。
そんな中、ちょっと気になり始めたのが、真夏にいただいたハナオクラ。
冷凍のパワー。いつまでも美しい
「この間、戻そうとしたら、黒くなっちゃったのよ。」
妻が言う。
なるほど、冷凍保存ならありがちな事態だ。どうしたらいいかな?そんなことを考えているところに山仲間のT氏が遊びに来た。
「採り過ぎたら冷凍でいいんだけどよ。サッと湯がいで塩かけでよ、その後の方が・・・。」
話を聞いていると、役に立ちそうな知恵がいっぱい詰まっている。そんな中で、
「普通に戻したら駄目よ。凍ったままで一気に茹でっと色も形も残るんださげ。」
なるほどなるほど。これは、やってみる価値がありそうだ。早速やってみましょう。
≪ハナオクラの三色サラダ≫
下ごしらえ・調理の部
・沸騰した酢水に冷凍したままのハナオクラを投入します
これがスタート
・徐々に剥がれてくるハナオクラの花びらを別に用意しておいた酢水に移していきます
※一気に解凍という方法がいいのか、酢水がいいのか、両方が必要なのか分かりませんがうまくいきました
・大根200gとニンジン80gを千切りにして和え、食塩3つまみを加えて暫く待機
塩和え前の様子です
・10分ほどでしんなりしてくるので、しっかりと絞って別のボールに移しました
これでスタンバイOK
・ハナオクラの水気も絞って、可能な限り1枚ずつダイコンニンジンに合わせて混ぜていきました
・ロースハムを細めに短冊にして加えます
出来上がりの直前です
和えてみたら
なんだか、いい感じですです。実は、ここに酢とか醤油みたいな調味料を加える予定だったんですが、味見したら、既に十分に美味しかったので中止。多分、ハナオクラの酢水と、根菜類に使った食塩にハムの味が加わったおかげでしょう。この場合、盛り付けてからお好みで調整するだけで十分ですね(何も足さなくてもOK)。
それにしても、綺麗に仕上がりました。改めて、冷凍しておいて良かったと思います。
んでもって、今回一番勉強になったのは、このタイプの食材の場合、一気に熱湯で解凍してしまうこと。
T氏が言うには、
「そのまんまオリーブオイルどがで炒めても戻るのよ。」
とのこと。
つまり、解凍の際は食材の酸化や劣化が急激に進むから、一気に加熱してしまうほどダメージが小さくて済むということだと思う。そう言えば・・・。春先採ってきた凍ったフキノトウが、帰宅するまでに解凍とともに劣化してしまったことが思い出された。ついでに、酢には、酸化による変色を停止させる働きがあるから、こちらも効果を高めているのだと思う。
うん!いい勉強になった。これで、まだ冷凍庫に残っているハナオクラの利用もスムースに進みそうだ。そして、これは他の冷凍食材にも使える方法なのだと思う。
T氏、ありがとうね。
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