2006年、イタリア・トリノで行われたオリンピックで、日本国内がもっとも歓喜に包まれたのは、フィギュア・スケート女子シングルで荒川静香選手が金メダルを獲得した瞬間でしょう。ちょうど5年前の2月23日のことです。
荒川選手が、新採点法のもとで、試行錯誤を繰り返し金メダルへ至ったことをNHKが密着取材しました(「荒川静香 金メダルへの道」=NHK、2006年2月25日放送)。
世界を魅了した荒川選手のイナバウワー
実は、この大会の4年前のソルトレーク大会で、「審判が圧力をうけ、不正な判定が行われ」「完璧な演技をしたカナダのペアの評価が低く抑えられ」(番組ナレーション)たことを機に、フィギュア・スケートの採点法が変ったのです。
それまでは技術点、芸術点ともに明確な基準がなく、審判の印象によって採点されていました。それを客観的に判定できるように、ジャンプ、スピン、ステップ、スパイラルの4つについて難易度に応じて厳密な採点が行われるようになり、多くの選手に大きな影響を与えました。2004年の世界チャンピオンである荒川静香選手も同じでした。
番組では「美しい演技」を追求しながら、新採点法で確実に加点するために、荒川選手が努力を重ねてきたことを紹介しています。もちろん、トリノ五輪でメダルを争ったコーエン選手(米国)、スルツカヤ選手(ロシア)もそれは同じだったでしょう。
そういうなかで、華麗な演技を見せてくれた荒川選手に、あらためて敬意を表したいと思います。
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