HITOMI NEW YORK(ヒトミニューヨーク)・天然石アクセサリー

アクセサリーブランドHITOMI NEW YORKデザイナー・長谷川仁美のブログ!

手についた絵の具

2021-09-12 11:24:43 | Weblog
 

ただ今、ポーリングという絵の具の使い方に挑戦中。

アクリル絵の具をポーリング液と混ぜ、キャンバスに乗せ、どんな柄になるかはできてからのお楽しみ。
みたいな、楽しい技法です。
 
まだ、試行錯誤中ですが、出来上がった作品はこんな感じ
 
絵の具をたくさん使うので、作品を作ったあとは、手が絵の具だらけ。
洗っても洗っても、絵の具がどこかに残ってます。
 
絵の具だらけの手を見ると、思い出すのが、ニューヨークのペンアンドブラッシュクラブのクラフトショーに初めて参加した時。
 
ご縁があり、お誘いを受け、アクセサリー作家としてはじめての展示、そして販売でした。
(この由緒あるイベントに参加させていただき、賞をもらい、作品が売れたことがその後、アクセサリーデザイナーとして、活動していく大きなきっかけになりました。)
 
緊張とうれしさの入り混じった気持ちで、参加したオープニングパーティーの中に、絵の具だらけの手で、楽しそうに談笑している、ひとりのおばあさまのお姿。
個性的なメンバーたちの中でも、ただならぬオーラを放っていました。
 
お話を伺うと、長くこの会のメンバーでクラフトショーのメインのアーティスト。
そして、作品は、会場の中でも一番目立っていた、小柄な彼女の背丈以上はある大きな金属のオブジェにカラフルな絵の具で彩色されている、迫力がある大作。
 
それが、昔の作品ではなく、ついさっきまで、制作していたとのこと!
 
うっすらと口ひげを生やし、色とりどりの絵の具が付いた手でおいしそうに白ワインを飲む姿が本当にチャーミングでした。
20年以上も前のことなのに、手についた絵の具を見ていると、いつも、その時のことを思い出します。
 
数年後、彼女は亡くなり、葬儀にも参列させていただきましたが、アート関係の友人がたくさんいらしていて、生涯、アーティストとして活動されていたとのこと。
 
商業的に成功していたのかどうかはわかりませんが、あの時の満足そうな姿を思い出すと、年を重ねても、作品を作ることを心の底から楽しんでいたことは確信が持てます。
 
あんなふうに年をとっていけたら、と思わせてくれた、懐かしい思い出です
 

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