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イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

どんな魂を信じて生きるか (縄文時代もおもしろおかしく 2/10) 

2020-02-08 | 第九章「愛」

  ちょうど2000年にU先生の「生き甲斐の心理学」に出会い、その影響も大きく長年勤めていた会社を辞め、一時福祉業界で働いたことがある。そこで、福祉や医療の世界を内側から垣間見る機会があったのだが、人間観の大切さを肌身で感じることになった。

 人間観というと学校で有名なところだと性善説とか性悪説を習ったりするが、自分で人間とは何かを自問自答しつつ考え、これだといった考えを訓練しつつ血肉化しているかは別だと思う。

 医療や福祉の現場では、その人間観によって仕事の質が随分違っているように思うがどうだろうか。医療・福祉と言ったが、それだけではなく人間と強く関わる職業といったらよいかもしれない。

 U先生の「生き甲斐の心理学」は欧米の比較宗教学、比較文化論、現代臨床心理学の影響を受けた実践的な心理学だと思うが、次の式で人間観(心理学の世界もキリスト教文化圏の影響が強いと思う)を表している。数式にできるほど人間は単純では無いとは思うが、私にはとても分かりやすかった。

 A=B(X+Y)

  A:生身の人間
  B:魂(宗教や哲学の世界)
  X:生育史から形成されるこころ(臨床心理学などの世界)
  Y:身体(物理的な身体で主に医療の世界)

  数式で表現しなくても、人間は身体だけでなく生育史や魂から成り立つというだけで良いかもしれない。

 この中で、B(魂)をどう考えるかはいろいろあると思う。死んでしまえば魂などというものはないという考えもあるだろう。死んで身体から離れる生命体がBで、Bはあると考える人もいるだろう。その生命体についても愛そのものと考える人もいれば、生育史がいろいろあるように様々とする人もいるだろう。私はカトリックの神学者ジーン・ドージャの本やU先生の影響もあり「愛そのものであり死んで身体から離れる生命体」と思っている。

 医療や福祉の現場に限定しなくても人間関係はきれいごとでは通用しないことも多々ある。そんな時にBをどのように考え信じるかは、とても重要だ。

 さて、縄文時代の人々はどのような人であったのだろう。最近、脳科学者の解説本を読んだが、4万年くらい前のスペインやインドネシアの洞窟の壁画などを見ると、現代人と同じような自伝的記憶段階に来ているとしているようで、縄文時代の人も現代人も同じような認知機能はもっていたと仮定しても良いようである。

 では、縄文人はどのような人間観を持っていたのだろうか?いろいろ調べると魂(死んで身体から離れる生命体)は信じていたと思われる痕跡が随分ある。私の家の近くの例えば5000年前など縄文中期の遺跡でも、自分達の生活の場(中央広場など)にお墓をつくったり、先祖のお墓が見事に綺麗に環状を成していたり、環状の配石積石遺構(ストーンサークル)があったり・・・死者との関わり、魂との関わりをいろいろ考えていたのだなと思えることが多い。

 縄文人は文字を持たなかったため、5000年前の人間観や宗教については、この時代に文字が唯一あったと思われるメソポタミアの最古の宗教に関わる本を読んだり、日本神話なども勉強した。日本は島国だから文化的に隔絶されていると思われる方も多いかもしれないが、縄文時代にも大陸文化移入の証拠があったりもする。もともと6-7万年まえにはすべてのホモサピエンスはアフリカに住んでいて、日本列島に来た私たちも、川や海を越えてやってきたのだから当たり前かもしれない。

 そして、富みの偏在などが少なかったと思われる縄文時代は、現代よりもずっと前向きなB(例えば愛そのものの魂)を信じる人が多かったのではと思うのである。環状住居の中心の身近な中央広場にお墓などを作る感覚はどうだろう。幼い頃、お盆になると祖父母も含めて家の玄関の前で迎え火を焚いたりしたが、祖父母の言葉の中に優しい先祖の魂を感じたりしたものだ(因みにお盆は仏教到来以前とする説をとっている)。

 今から3年前に縄文小説「森と海と月 5000年前の祖先の愛と魂」書いたのだが、縄文時代の祖先が愛そのものの魂を意識していたという物語だ。

 そして、思うのだが人の中に愛そのものの存在を、どこかにあると信じる人間観こそ、本当の意味で「おもしろおかしく」自由に生きる源泉になるのではと。もちろんいろいろな考えはあると思うが、週末にのんびり考えてみたらどうだろう。

写真は近くの公園の高台から昔は川が流れていた場所を縄文人のように眺めて。

縄文時代もおもしろおかしく 2/10 

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縄文土器や土偶もおもしろおかしく (縄文時代もおもしろおかしく 1/10)

2020-02-04 | 第九章「愛」

 小説の題材探しということもあるが、春に某市で縄文時代の講演をすることになったこともあり、考古学の専門書をにわか熟読するようになった(笑)。しかし、これが面白いのである。かつて、学生時代の卒業論文を書いたときに数理統計学の本を夢中で読んだことがあったが、あの感覚。面白いと言えばバカバカしい話も含めて世の中には沢山あるようだが、U先生がどこかで書いていたが、真善美と繋がる「おもしろおかしく」は格別であり、天真爛漫な好奇心は人生の宝と言ってよいかもしれない。

 さて、芸術や学問などは、どんなものもピンポイントで出てくるものではない。長い歴史や伝統の上に花開くものである。現代のまじめなスマホ小説も万葉集や古事記の文字文化を引き継ぎつつなりたっている。学問も同じようで先輩から後輩にいろいろ伝わっていき、門外漢には分かりにくいが密かに花開いていくもののようだ。

 これと同じように縄文土器などは、各地、各時代が連綿と連なり10,000年以上続いている。今となってはよく分からない文様も、当時の人にとっては神話世界や宇宙の神秘、祖先・・そんな真善美とリンクするアイデンティティの源であったのだう。それは一様ではなく、部族や新参者、新しい思想や習慣、さまざまな時代時代の出来事が織りなされ変化していく。

 発掘された地層と土器の特徴からの土器編年の考古学者の気が遠くなるような努力は将来花開く何かがあると思う。門外漢の私のようなものには一見無意味なように見えるが。源氏物語が世界の宝となったように将来花開くのではないかと思うのである。

 かつて私など生物学で蚤(ノミ)の研究が何になると笑ったものだが、ノミの遺伝子から人間が衣服を着る時期が割り出されるなど想像もできない成果を上げている。考古学のまじめな研究も傍目では分かりにくく見過ごされがちだが、とても大事で温かく見守る必要があるのだと思う。

 今は土偶が人気を集めているが、亀ヶ岡の遮光土偶も、あれはゴーグルだとかでピンポイントの解釈をしがちだが、それこそ何百年何千年といった過去の伝統があってこそ生まれて来たのだと思う。それでも、それを作る人は私たちと同じような人間であり、以前是川遺跡で感動したが、漆細工で間違って子供の指紋を残したり、土器などは専門家が見ると、明らかに失敗作のような跡を残している。それでも、真善美に触れながら、おもしろおかしく新しい伝統を作っていく。そんじょそこらの私たちのような人間が。なのである。

 さて、人間の本能に食欲、性欲があることは、大人なら良く知っているだろう。ところが、それだけでないと言う人もいる。生き甲斐の心理学のU先生は「ホモサピエンスには、深層心理の中に神を知りたい欲がある」といわれているが、見神欲(デジデリウム)と言うのだそうだ。真善美と見神欲の繋がりは勉強をしていないのでよく分からないが、縄文時代の人達の土器や土偶の連綿とつづく流れを見ると、時代時代の人々の本能のようなものが見えてくるようだ。

縄文時代もおもしろおかしく 1/10 

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