小説の題材探しということもあるが、春に某市で縄文時代の講演をすることになったこともあり、考古学の専門書をにわか熟読するようになった(笑)。しかし、これが面白いのである。かつて、学生時代の卒業論文を書いたときに数理統計学の本を夢中で読んだことがあったが、あの感覚。面白いと言えばバカバカしい話も含めて世の中には沢山あるようだが、U先生がどこかで書いていたが、真善美と繋がる「おもしろおかしく」は格別であり、天真爛漫な好奇心は人生の宝と言ってよいかもしれない。
さて、芸術や学問などは、どんなものもピンポイントで出てくるものではない。長い歴史や伝統の上に花開くものである。現代のまじめなスマホ小説も万葉集や古事記の文字文化を引き継ぎつつなりたっている。学問も同じようで先輩から後輩にいろいろ伝わっていき、門外漢には分かりにくいが密かに花開いていくもののようだ。
これと同じように縄文土器などは、各地、各時代が連綿と連なり10,000年以上続いている。今となってはよく分からない文様も、当時の人にとっては神話世界や宇宙の神秘、祖先・・そんな真善美とリンクするアイデンティティの源であったのだう。それは一様ではなく、部族や新参者、新しい思想や習慣、さまざまな時代時代の出来事が織りなされ変化していく。
発掘された地層と土器の特徴からの土器編年の考古学者の気が遠くなるような努力は将来花開く何かがあると思う。門外漢の私のようなものには一見無意味なように見えるが。源氏物語が世界の宝となったように将来花開くのではないかと思うのである。
かつて私など生物学で蚤(ノミ)の研究が何になると笑ったものだが、ノミの遺伝子から人間が衣服を着る時期が割り出されるなど想像もできない成果を上げている。考古学のまじめな研究も傍目では分かりにくく見過ごされがちだが、とても大事で温かく見守る必要があるのだと思う。
今は土偶が人気を集めているが、亀ヶ岡の遮光土偶も、あれはゴーグルだとかでピンポイントの解釈をしがちだが、それこそ何百年何千年といった過去の伝統があってこそ生まれて来たのだと思う。それでも、それを作る人は私たちと同じような人間であり、以前是川遺跡で感動したが、漆細工で間違って子供の指紋を残したり、土器などは専門家が見ると、明らかに失敗作のような跡を残している。それでも、真善美に触れながら、おもしろおかしく新しい伝統を作っていく。そんじょそこらの私たちのような人間が。なのである。
さて、人間の本能に食欲、性欲があることは、大人なら良く知っているだろう。ところが、それだけでないと言う人もいる。生き甲斐の心理学のU先生は「ホモサピエンスには、深層心理の中に神を知りたい欲がある」といわれているが、見神欲(デジデリウム)と言うのだそうだ。真善美と見神欲の繋がりは勉強をしていないのでよく分からないが、縄文時代の人達の土器や土偶の連綿とつづく流れを見ると、時代時代の人々の本能のようなものが見えてくるようだ。
縄文時代もおもしろおかしく 1/10
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