生き甲斐の心理学(臨床心理学)を15年くらい学んで、五感・体感の重要性を知った。それまで、もちろん言葉は知り、音楽や絵画鑑賞など、あるいはスポーツなどで、もちろん五感・体感と無縁ではなかった。しかし、おそらく深く意識していなかったと思う。
視覚・聴覚・味覚・臭覚・触覚そして体感。
これらを、機械的なセンサーのように考えるのはひとつの見識であるかもしれないが、人は生命体であり、今のような五感・体感が人に備わったのは宇宙の歴史137億年、地球生命の歴史40億年、人類の歴史700万年、ホモサピエンスの歴史20万年といった長い歴史の結果なのだと思う。そして、障がいを負ったり、老化したりし、その機能の一部が損なわれてきたりするとどうなるか。もちろん、困ることは多くなると思うが、感官全体はある意味生きている限り同じような原型というか基本形を保ち続けているように思えるのである。
耳の聞こえないベートーベンが第9を作ったり、視力を失ったオイラーが月の軌道計算を完成させたり。
五感・体感を全体的に意識してみる。そして、原初感情(怖い、怖くない、好き、嫌い)も一緒に意識してみる(一つの知覚になる?)と、なにかそのつながりを解して、五感・体感の不思議な意味を知ることができるように思う。
写真は北陸旅行でみつけた、黄色い彼岸花。
五感・体感とストレス 2/10