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ウツっぽくなり、何か哀しみに陥っているようなときは、だいたい自己か他者、あるいはそのどちらをも否定的にとらえている時だ。そして、心が何となく不自由になり感謝の気持ちなどが湧きおこらない。こうしたときに自分の中にあるいは相手の中に愛そのものの魂があると考えてみることは大事だ。<心と身体は病むことがあっても、魂は病むことも老いることもなく、永遠不変の存在で臨終のときに身体から離れる生命体>。何かオカルト的だと考える方もいらっしゃるかもしれないが、これはキリスト教文化の欧米などで育まれたきちっとした魂の定義の一つである。
そして、嫌いな自分あるいは嫌いな相手をこうした魂入り?の人間だと俯瞰し、そして必要な思考や行動につなげていく。もちろんうまく行くときもあるがうまく行かないこともあるが、心は平和に向かいウツが解消し感謝のこころまで湧いてくる。自他肯定のこころの状態はウツとは無縁なのである。
さて、縄文小説を第二作を書くにあたり悩んでいたことがあった。縄文時代の少なくとも後晩期になると社会が階層化していくのではという説だ。縄文時代には戦争は無かったというのは定説化されているように思うが、身分制度があったのだろうか。そんな中で勅使河原彰先生の縄文時代史を読んでいたが、理路整然と墓制の研究からなかったという結論を出されていた。身体の不平等、生育史の不平等は今の世の中でも皆が認めるところであるが、魂の平等を縄文時代の人々は信じていたのだと思う。
逆に考えると平均寿命が30歳程度といわれる厳しい環境に生きた縄文時代の人々。タフに生きるため、ウツになりにくいためにも自他肯定の思想や宗教をもっていたのだろう。
写真は私が好きな銀杏の大木。八王子市由木東市民センターのとなり。
3/10 明るく生きるには
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