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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ストレス(不安感)に強い人と弱い人 (不安感を思索する 2/10)

2018-01-04 | 第一章「意識と知覚」

 「自分はストレスに強い」と自らいう人は、私の人生で出会ったことはないが、ストレスに強い方は確実にいらっしゃるなと思う。「そんなことをいうお前はどうか?」と訊かれそうだが、他人のことはわからないが、自分の様々な経験を通して、ストレスに弱い時代と、ストレスに強い時代があったように思う。

 それは、U先生の「生き甲斐の心理学」を学んでいろいろ理解できたことだ。

 現代社会は科学の進歩により、森羅万象を科学的に研究し信頼できるものを大切にするという傾向が他の時代と比べ増大したようだ。それは大きく文明を拡大し現在に至っているようだが、一方、それに反比例してこころの病や自殺、他殺などが増え、悲惨な破滅的戦争等への文明の脆弱性ももたらしてしまった。

 科学的に信頼・証明できない最たるものは宗教や魂の領域であるが、不可知論を議論するのではなく、「信じて何が変わるか」という観点である領域の心理学は研究を深めてきている。それによると、不安感の受け取り方も「何かを信じる」ことによって変わってくるようだ。

 自分の経験を照らしてみても、何かを信じることで確実に不安感の受け取り方は違ってきた。何かを信じること(信じる対象は間違えると問題となるので、吟味しなければならないが)で見えて来るものもあるが、逆に見えなくなるものもある。ある種の不安感は信じることで見えにくくなるようでもある。

 欧米では、何かの宗教(イスラム教、キリスト教、ユダヤ教、仏教・・・)を信じていることが大人の条件みたいなところがある。それが社会的信頼感を増すように考えられている。それが、良いか悪いかは別にして、ストレス(不安感)との関係が背後にあるかもしれない。

 さて、持統天皇のことを考えてみよう。この女帝の生涯を追っていくと、本当に歴史に残るような悲劇や事件の中を逞しく生き抜いてきているのが分かる(先日もブログで述べたが)。ただ、周りの環境は、今と違って宗教を信じることが当たり前の時代であったようだ。仏教、道教、儒教、日本の縄文からの宗教、その他(唐などを通じて、拝火教、キリスト教なども来ていた可能性もある)。女帝は何を信じていたかは興味のあるテーマであるが、それは良く分からない。外国に何年も留学してきた学僧などとの交流もあり、祖母の斉明天皇や夫の天武天皇も宗教的であったので、その影響も大きいだろう。そして、女帝の成育史や生涯に成してきたことを考えると、確実にストレス(不安感)に打ちのめされることもなく、全体的に逞しく生きてきたことが言えると思う。

 今年の元旦は、普段読んでいない新聞を2紙ほどコンビニで買って読んだ。AIの話題、Society5.0の話題など、興味を持って読んだ。AIで思い出したが、AIが導入されても生き残る職業がSNSで紹介されていたが、宗教家、心理学者などは生き残るほうだったようだ。神仏は不可知論の領域で今の科学では証明されないのは当然であるが、逆に存在の否定も証明されていない(不可知論なので当然)。科学の大きな流れもあるので、変にオカルトなどに飛ぶのではなく、比較宗教学や比較文化論などの知識をベースに心理学で人のこころを研究する分野もAIの時代でも大切だと思う。

不安感を思索する 2/10

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