私の青春時代といえば、やはり1970年前後の学園紛争が一番印象的である。高校から大学でのロックアウトで学校に入れなかった期間も、今思い出せば信じられないほど長かったようだ。そのころに私たち青年が受けた自己混乱感は、エリクソンのいう13歳-22歳での自己混乱感、アイデンティティ、忠誠心の時期とも重なり、異常に増幅されたようにも思う。そのころに亡くなったりした人達のことを思うと何とも辛い。
私も、そのころは、母につれられて良く通ったカトリック教会から完全に遠ざかり、様々な本を読んだり友達(同学年)といろいろな議論やおしゃべりをする中で、どんどん自己混乱していったようだ。ただ、その中でも優しい人達から知らずにサポートされ、あるいは受験勉強に逃れるなどして、防衛機制の傘の下、問題を先送りしつつ時代をくぐり抜けたようだ。
自己混乱感からくる怒り。これは何とも嫌なものだが、今思い出してみると不思議に収まって来る時があった。私の場合は文学の世界だったように思う。ちょっと恥ずかしいが、ドストエフスキーやカフカといった大文豪として著名な人の作品ではなく、同時代の庄司薫氏の小説やサリンジャーの「ライ麦畑の捕まえ手」、どくとるマンボウシリーズなどが心の糧となったようだ。青春時代は誰でも潔癖なところを持ち一途である。それ故に怒りと大混乱が渦巻いてくるのだが、その中にあっての、赤ずきんちゃんのような少女、ライ麦畑で子供を守る老人、そんなイメージが自分を大混乱から救い、自分の身の丈を思い起こさせ、世界に対して友好的感情を少しかもしれないが持つことができたようなのだ。
ところで写真は、青森県の小牧野遺跡に行ったときのものだ。もう3年くらい経つ。三内丸山遺跡の近くのストーンサークルの遺跡だが、大型バスがつらなる三内丸山遺跡と対照的に観光客が殆ど居ないが、地元のボランティアさんから、とても親切なご説明を受けたことを覚えている。そして、この遺跡の発掘には地元の高校生が深く関わっているとのことも知った。そして、汗を流しつつ発掘にせいを出し、数千年前の祖先の足跡に感動する青春を思い、少し嫉妬したものだった。
怒りを考える 6/10
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森 裕行 | |
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