旅の効用はよくリフレッシュと言われる。最近の自分を振り返ると、何となく忍び寄ってくる停滞感(マンネリズム)とか、日常の中のヘンな劣等感とか、緊張の日々の中での疑心暗鬼・・・そんなところが今回の旅の一つの動機だったように思う。そして、それは心がけ次第でリフレッシュできる。
エリクソンの人格形成論を想いうかべるのだが、旅の中で『世話』、『技能』、『意思』・・・こんなテーマで自分なりのお題に関して哲学してみるのはリフレッシュを加速するようだ。
今回の旅の場合は、私は『世話』について、いろいろ感じたり考えたりした。雨にたたられて、こんな日にお客さん?参拝客?、雨の中ご苦労さん、といった感じもあったのか、暖かい世話になったりした。また、その中での楽しい会話も弾む。
旅の宿に関して・・・U先生の勉強会会場(カトリック修道会)もそうだが、『世話』を哲学している人がいるところに泊まることは重要だ。奈良の宿は経済性を追求しているチェーン店だが、一人旅には快適で資本主義経済の中で哲学している珍しいホテルだった。
『世話』はマンネリズム・停滞感を根本から解決する何かがやどるようだ。本当の『世話』をされると、本当の『世話』をしたくなる。そんなところがあるようにも思う。
旅の中で神社・仏閣・教会に立ちよるのも、この『世話』を深めるきっかけになる。『世話』を哲学している人の『世話』はこころにしみいる。パンフレット一つご朱印一つが何か違ったりする。
日常の中で世話をされ、そして世話をする。世話というと、すぐに定義は?と反射的に反応する人も(私もその一人だが)いると思うが、自分のもつ世話のイメージ。それを、いろいろ思索してみる。ふつうはそんなことはしないものだが、深く思考することで自分の中の何かが変わりだす。
旅 6/10