酔いどれ堕天使の映画日記

劇場やテレビでみた映画の鑑賞記。原則ネタばれなし!

NHKネット配信スタート

2008年11月30日 12時16分30秒 | 世相
NHK、明日12月1日からネット配信をスタートするとのことです。
名称は“NHKオンデマンド”

新作ドラマやニュースなどを放送直後から約一週間配信する「見逃し番組」と
過去の有名番組約1200本提供する「特選ライブラリー」の二本立て。

今日の日経朝刊では“放送と通信の融合が本格始動する”と報じています。

著作権処理の問題があり欧米にくらべ国内の番組配信は遅れていましたが
出演者などの権利団体に「出演料の約10%上乗せ」などで開始にこぎつけた(同)そうです。

さて、気になる料金ですが、
連続テレビ小説(105円)など短い番組をのぞき1本315円(税込み)。
「1ヶ月見放題パック」は定額1470円。

このサービスを利用すれば放送受信料のほうは払わずにすむのでしょうか?
リアルタイムでみなくてよいのであれば1ヶ月1470円ですよね。
現在の地上波放送契約は2ヶ月で2690円。
1ヶ月125円のプラスで「特選ライブラリー」を利用できるとすればこちらのほうがお値打ちだと思います。

まあ、それをさておいても
衛星契約など高い受信料を支払っている小生としては
受信料の継続納付者に対し一部無料配信や値引きなどの特典サービスが欲しいところです。
低い徴収率を少しでもあげる方策の一つとしても効果的だと思うのですが・・・。

何れにしても、このNHKの動き
放送収入への依存度が高い民法各社の今後の対応はいかに!

パブロ・カザルス “バッハ無伴奏チェロ組曲”

2008年11月29日 11時53分59秒 | 名曲、名演奏
小生、夏はジャズ、寒くなってくるとクラシック音楽という生活

そういえばここのところ、落ち着いて音楽を聞いていませんでした。

原因はショー君
小生が悦にいっているとスタスタとやって来ては聴いているオーディオの電源をいきなりバチッ!

その2歳児も今日は妻と娘の通う小学校の学園祭に行って不在です。

静かなこんな日はカザルスの“無伴奏チェロ”を取り出したくなります。

いいですね・・・。

12年前、緊急手術をうけ2週間入院していた病院で
2月の東京の空を眺めながらこればかり聴いていたことを思い出します。

カザルスのこの演奏は“音楽”という領域をこえつねに胸に迫りくるのです。

☆☆☆☆☆



『ワンダーボーイズ』(2000・米)

2008年11月28日 11時22分24秒 | TV鑑賞作品
昨夜のBS2の放送をみました。

マイケル・シェイボンの同名小説の映画化

マイケル・ダグラス演じるグラディ・トリップはピッツバーグのとある大学の文学部教授。
過去に出版した処女小説が高評価を得て脚光を浴びるも2作目が思うように書けず7年の月日が過ぎています。そして毎度のように家をでていく妻。
文学祭のオープニングパーティーの夜、この大学の学長でもある交際相手のサラ(フランシス・マクドーマンド)から突然の妊娠を告げられたグラディは銃を所持しさまよう彼のクラスの学生ジェームズ(トビー・マグワイア)を暗闇の中にふと見かけます。

過去と現在(いま)のワンダーボーイズ=“神童”がおりなす数夜の奇妙でおかしな冒険譚。
やがてそれぞれが得るものは・・・。

エキセントリックな天才学生ジェームズの明暗を演じわけるトビー・マグワイアが実に巧く見直しました。

☆☆☆

『Dear フランキー』(2004・英)

2008年11月27日 16時52分18秒 | TV鑑賞作品
昨夜BS2の放送を録画してみました。

今回はじめて名前を知ったアンドレア・ギブという人の脚本うまいです。

耳に障害をもつ9歳の少年フランキーは母親と祖母との三人暮らし
スコットランドを転々としながら
幼少時に離れたまま航海中の父親と文通しながら父の軌跡を世界地図で追う毎日。
ある日、転校先の教室で父の船が近くのグラスゴーの港に寄航することを級友から知らされます。

エミリー・モーティマーがひとり息子に心をくだく母親を好演します。
渋い魅力のジェラルド・バトラーは文字通り心優しき理想の父親を演じきります。

やがて明らかになる断じて許すべからざる真実

厳しい境遇にも気丈で賢いフランキーが“父”に甘える姿は実にいとおしいです。
彼をとりまく人々のあたたかさも心に沁みます。

撮影監督でもあるこのショーナ・オーバックという監督
実にいい画をとります。
なんでもない海辺の情景をはじめ、素敵な写真の数々!

それに加え、彼の独特の“間”も好きです。

さすがシネカノン、いい作品みつけてきますね~。

オススメです・・・。

☆☆☆☆



『華麗なる恋の舞台で』(2004・加=米=ハンガリー=英)

2008年11月26日 16時12分09秒 | TV鑑賞作品
昨夜BS-Japanの放送でみました。

サマセット・モームの原作ですし時代背景など全く違うのですが
エキセントリックな舞台女優の生き様と終盤の畳み掛けるような展開に
ジョン・カサヴェテス監督、ジーナ・ローランズ夫妻による傑作『オープニング・ナイト』(1977)がなぜか真っ先に思い浮かびました。

原題は“Being Julia”
1930年代のロンドン、すでに初老にさしかかった人気舞台女優の恋と意気地を描きます。

主演のジュリアを熱演するのはアネット・ベニング
彼女もともと舞台の人です。

彼女を励ます演出家の亡霊を演じるマイケル・ガンボンや夫役のジェレミー・アイアンズなど
脇をかためる俳優陣は名門カンパニーの出身者たち。
うまくないわけがありません。

映画のラスト、ジュリアがひとりグビッとやるビール
とても、とてもおいしそうでした。あぁぁ・・・。

☆☆☆



シティ救済に思う

2008年11月25日 12時54分11秒 | 資産運用
23日夜、米政府は経営難に陥ったシティグループに対する大規模な救済策を発表しました。

3,060億ドルの不良資産に損失が発生した場合大半を政府が埋め合わせ
さらに200億ドルの資本注入を追加実施するというもの。
まさに大盤振る舞いの救済策です。
我々が想像する以上に今回の金融危機は依然として予断を許さない状況なのでしょう。

このモラルハザードにつながりかねない規模の救済策に
昨夜の米市場はひとまず素直に反応したかたちです。

そこで次に気になるのは、今後の事業の先行きについてです。
日本国内に限っても銀行、証券だけで1万人を越える同グループの日本事業
かなりの規模のリストラは避けられないでしょうし
コストカットも一段と進むはずです。
さらに事業の再編、売却といった展開も視野にはいるところです。
わが国の業界としてみればこの機会をどのように捉えアクションをおこすのかおこさないのか?
目が離せないところです。

しかし、当面のところ小生のような利用者の側からすれば
サービス面で影響が出ないようよろしくお願いしたいものです・・・。

『時計じかけのハリウッド映画』~Books~

2008年11月24日 20時32分10秒 | Books
久しぶりに先週末日帰りで出張しました。
電車のなかで読むのに気軽なものをと思い手にしたのが本書です。

副題は“脚本に隠された黄金法則を探る”
随分と仰々しいですが

アメリカで脚本学を学んだ著者が
ハリウッド映画の脚本の典型的なパターンなどについて
最近作を交え一般向けに解説した新書です。

脚本のタイムテーブルの法則とフォーマット崩し
“ハリウッドスタイル”からインディージョーンズの第4作のシナリオを予想
日本映画『リング』がいかに翻訳され『The Ring』となったか
アカデミー賞をとりやすい?脚本
脚本家のサクセスストーリー、などなど
かなり広範囲で雑学的です。

一般向けとしてはタイムテーブルの解説は長くてちょっと退屈ですし
熱心な映画ファンにとってはもう少し掘り下げた記述が欲しかったところです。

現在のハリウッドが注目し次々と映画化がひかえる“アトム”をはじめとする日本のコミック
わが国にとっては大変結構なことですが
脚本まで金儲けの“理屈”で成り立っているハリウッドだとすれば
出来上がる作品に元来の作家性やオリジナリティまで求めるのはやはり無理なんでしょうね・・・。



損切りか!?-日経投資入門-

2008年11月23日 12時20分18秒 | 資産運用
日曜日の日経新聞には“投資入門”というコーナーがあります。

今日のテーマは金融危機で含み損のでた株式をどうするかというもの。
つまり持ち続けるか、売却するか。

「自分がその銘柄を所有していないと仮定して今でもその銘柄を買いたいかどうか。買いたければ持ち続け、そうでなければ売却」
新聞ではこの世間でよく言われている判断基準を紹介し
そのうえで段階的に売却する方法を指南していました。

理屈ではわかっていてもなかなかそう割り切れないのが人情というもの。

ちなみにめったに売らない小生が
やむをえず損切りする場合のルールとやり方は以下の通りです。

① 購入理由があらかじめ明確でその理由がなくなれば即売りを実行する。
  直近の例では優待廃止を発表した日本トイザラス株を即日全株売却しました。
  優待目当ての銘柄でしたし購入価格を大きく下回っていましたから当然です。

② 圧倒的にこのパターンですが(笑)上記①で売りそびれたときは
  利益の出ている銘柄で市場の過熱感があると判断したものとあわせて売却する。
  これなら節税効果としても有効です。
  当時過熱感のあった新興株のIPOで得た利益と相殺するかたちで実行したくらいでしょうか。

まぁ、人間欲がなくならない限りうまく損切りする方法などないでしょうし

小生のやり方はともかく、自分にあったスタイルをはやく確立することだと思います。

自分年金!? -日経マネー掲載誌-

2008年11月22日 08時39分52秒 | 資産運用
昨日、先日取材をうけた“日経マネー”から掲載誌が送られてきました。

表紙におおきく
『株安の今、始める(おカネの不安から自由になる!)自分(セルフ)年金1億円マニュアル』のとて~も長いタイトル。

40歳代でセミリタイアした60歳の株長者の方をはじめ
自分なりのポリシーと方法で“おカネの不安から自由”になった人々を取り上げています。

彼らの投資方法はさまざまですが
やはり、共通しているのは“長期投資”
相場環境の良し悪しにかかわらず続けていること。

そして20歳代などできるだけ若い年齢からスタートしていること
当たり前のようなことですが
これこそが最も重要なポイントなのだと思います。

それにしてもつい近頃までのマネー誌は
“この株で金儲け”みたいな短期売買を奨励するような記事ばかりだったのでは?

周りの儲け話やマスコミの論調に迎合しないことも大切なのです。

さて、肝心の小生ですが
残念ながら“自由”は、まだ当分先のようです・・・。

毎日が「ぁしぇ~ん!」~『千と千尋の神隠し』(2001)~

2008年11月21日 09時30分50秒 | 名作・映画作家探訪
我が家の2歳児ショーくん

このごろはDVDをひとりで再生します。
ケースからディスクを取り出し、再生機をイジェクトしディスクをセット、そして再生ボタンを・・・。
DVDが近くに見えないときは
「ぁしぇ~ん! ぁしぇ~ん!」とリクエストする始末。

“ぁしぇ~ん”とは、宮崎駿の名作アニメ『千と千尋の神隠し』
今彼の大のお気に入り作品なのです。

この数週間、毎日繰り返し再生しては、いっしょにみたり、ただたれ流していたり。
おかげでこのDVDソフトはときどきクリーニングしないと再生不能になるほど傷だらけです。

なぜか“カオナシ”がお気に入りのショーくん
「あア・・、あア・・、ア・・・。」ものまねも上手です。

この“ぁしぇ~ん”熱、いつまでつづくのでしょうか?





もうすぐクリスマス!


『うつくしい人生』(1999仏)

2008年11月20日 16時53分46秒 | TV鑑賞作品
日付かわって今日の深夜BS2でみました。

南仏の田舎町
狂牛病問題で大きく揺れた当時の時代背景のもと
農業を諦めざるをえない苦しい現実に直面した親子三代
押しつぶされそうな出来事にも息子ニコラは決して投げやりにはなりません。
やがてある決心から彼の人生は動きだします。

フランソワ・デュベイロンというこの監督
全編モノクロームのような単色表現で苦くも“うつくしい”人生を描いていきます。

美しい自然に身をゆだねるかのような生活は一見すると素晴らしい。
事実、作品の中でも自然の育みに憧れ、体験しようとする旅行者、セラピー体験者などが登場します。

しかし、真に“うつくしい”のは
家族一人一人に対するニコラのかわらぬ思いやり溢れたまなざし

そして、彼らが真に取り戻すべき“うつくしさ”は
他者に対する己の心情風景に他ならないのではないか。

この映画の独特な色彩表現に
そんな皮肉を感じずにはいられませんでした。

☆☆☆





“プラチナ”か“金”か!? -プラチナを買い求める人々-

2008年11月19日 11時33分09秒 | 資産運用
たしか先週末の日経新聞の夕刊だと記憶しているのですが
個人が列をなして貴金属のプラチナを購入しているという記事を読みました。

田中貴金属工業の発表によると先月10月の個人向けの投資用プラチナ地金販売量が前年同月に比べて約17.6倍に膨らみ過去最高になったそうです。
わずか1カ月間の販売量が、なんと2007年の年間販売量の1.3倍とのこと。

今年6月に1グラム7,000円台まで上昇したプラチナですが、
世界景気の減速で自動車触媒用の需要が落ち込むとの見方などから、7月以降3,000円近辺まで急落し2005年5月以来の低水準となったため
割安とみた国内の個人投資家が購入したとのことです。

ちなみに今日のプラチナの価格は2903円(税込み、田中貴金属)
金は2465円(同)
なるほど、あれだけあった金との価格差がなくなるほど安くなっています。

しかし、小生お得意の長期的な観点からみてみるとどうでしょうか。

過去のデータをみますと、95年には1219円の安値をつけるなど1990年代ではプラチナはずっと1500円前後で推移していました。
金も99年にはわずか917円という記録的な安値をつけています。

新興国の需要増に支えられている現在ではそこまで暴落することはないでしょうが
長期的な観点で見た場合、まだまだ下げの余地はあるでしょう。

小生の個人的な好みはプラチナより断然ゴールドです。

金がもし1500円を割るような価格になれば買い増しを考えます。
やはり、安く買って持ち続けるが小生のモットーですから・・・。

『スリ』(1959仏)

2008年11月18日 21時25分45秒 | 名作・映画作家探訪
BS2の深夜放送を録画してみました。

ロベール・ブレッソン監督
ドフトエフスキーの『罪と罰』がモチーフの作品です。

知性に恵まれながらも貧困から逃れられない主人公ミシェルはためらいながらも競馬場ではじめてスリをはたらきます。
選ばれし人間は“罪”さえも許されるという考えのもとやがて彼は“スリ”という行為そのものにのめりこんでいくのです。

ミシェルの独白により無駄なセリフを一切はぶいた語り口
大胆なカット割りで音楽が流れるようにとらえられた美しいまでの“スリ”の瞬間
はじめてみた学生時代はブレッソン監督の独特の映像哲学に感心したものです。

あえて素人の役者さんをつかい演技など作為的なものを極力排除しようとしたブレッソン監督ですが
今回み直してみて、ジャンヌ役の女優さんがとても美しいことに気がつきました。

☆☆☆




『探偵物語』(1983)

2008年11月17日 10時37分11秒 | TV鑑賞作品
日付かわったばかり昨日日曜日の午前1時過ぎBS2でみました。

次週『蘇る金狼』(1979)が放送予定ですので
松田優作の20回忌特集ということなのでしょう。

さて、赤川次郎原作の本作ですが
昭和58年といえば
“女子大生ブーム”や“ディスコブーム”
“ダンパ”、“合コン”、“サークル活動”などなど

バブルが日増しに膨らむかなり脳天気なあの時代の空気がこの映画でもつたわってきます。

小生もお気楽な大学生活の真っ只中
薬師丸ひろ子演じる女子大生の主人公が住む大田区田園調布のお屋敷町とは天と地の差がありますが
東横線の隣駅、自由が丘に下宿していましたので
時間も空間もあの時代に戻ったかのような不思議な懐かしさを感じたりもします。

監督は『遠雷』(1981)の根岸吉太郎
そして“ディレクターズカンパニー”のテロップ
こちらもあの頃の映画学生には懐かしい名前です。

ちなみに当時中学生だった妻によると
新宿の映画館で『時をかける少女』と同時上映でみたそうです。
角川映画全盛の時代でもあったわけです。

引き立て役に徹する松田優作が何故かとても寂しそうな映画でした・・・。

☆☆☆



簡単!ブリ大根

2008年11月16日 20時12分13秒 | 料理

朝晩めっきり寒くなりましたね。

天然鰤の“アラ”がスーパーの店頭に並んでいましたので
先日、田舎からいただいた大根とあわせ
とっても簡単な鰤大根といきましょう。

大根は薬味につかう尻尾の部分をのぞき
皮付きのまま厚めの半月に切り

鍋は大きめを用意
油少々をひいてアラと大根を無造作にいれます。

ジュージューと音が大きくなってきたら
あとは酒、砂糖、醤油の順にいれるだけ
あくまでも目分量
少し濃い目の味付けです。

蓋をして20分ほどふきこぼれないよう煮たらできあがり。
とっても簡単です。

今日は新鮮なスルメイカの大きいのが安く手に入ったので
これを薄造りにしてもう一品。
おっ、肝がとっても新鮮!
切り口がまったく崩れないほどです。
こちらも刺身にしてそのままいただきましょう・・・。

さすが田舎の大根です。
鰤の旨が程よくしみてトロトロです。

トータルわずか30分ほどの簡単調理で家族一同大満足
ご飯が何杯でもいけちゃいました。