酔いどれ堕天使の映画日記

劇場やテレビでみた映画の鑑賞記。原則ネタばれなし!

『ボヘミアン・ラプソディ』 QUEEN礼賛2

2018年12月22日 07時02分07秒 | 劇場鑑賞作品

NHKのクローズアップ現代+で、この映画が大ヒットし、リピーターも多いと知りました。

そういえば大学院生の息子もまた見に行くと言っていました。

Queenファンの小生、もちろん封切り日の最初の回に妻と観てきてます。

「ボヘミアンラプソディー」がラジオで流れてきて雷に打たれた中学生のあの日から大好きです。

こうして創作の内側と内面を含めたフレディの生き様に面前すると

これまでとは別の新しい感動を覚えます。

監督が途中降板したなどの情報がありましたが、長尺を感じさせたい素晴らしい出来でした。

この映画に感動したならサントラだけでなく

ウェンブリースタジアムと題されたライブ版も是非聴いてみてください。

☆☆☆☆(映画)

QEENはもちろん☆☆☆☆☆

 


かぐや姫の物語

2013年11月28日 09時56分46秒 | 劇場鑑賞作品

日経新聞金曜夕刊の映画欄で中条省平氏が★★★★★(満点)をつけ絶賛していたこともあり、大いに期待し昨日みてきました。

高畑勲、実に14年ぶりの長篇監督作です。

何より斬新で原初的とも言えるが、一方であたたかみのある独創的な映像表現が素晴らしい。

物語のほうも誰もが知る日本最古の原作であれば十分に独創的に仕上がっています。しかし、観客は過ぎた期待をしてしまうかもしれませんが・・・。

冒頭の翁夫婦と“竹の子”親子の描写には、かつて親として経験したあの頃の記憶がよみがえり心揺さぶられました。

☆☆☆☆


42~世界を変えた男~(2013)

2013年11月20日 10時19分30秒 | 劇場鑑賞作品

昨日見てきました。

アフリカ系初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソン。

彼がまとった背番号42は、プロアマ問わずで全米の野球チームで永久欠番となっています。

そんな伝説のプレイヤーと彼を取り巻く人々との葛藤と友情を描いた伝記映画です。

差別のなかでも妻に支えられ不屈の精神力でやがてチームメイトのみならず敵のチームからも祝福される存在となるジャッキーの姿にも清清しい感動を覚えますが

周りの反対を押しのけジャッキーをメジャーに昇格させ、自らその後ろ盾となるブルックリン・ドジャースの社長兼GM、ブランチ・リッキー

ハリソン・フォードがこの頑固な老人を好演し、まさに新境地を開いたという評価がふさわしい作品です。

☆☆☆★


キャリー(2013)

2013年11月13日 16時46分10秒 | 劇場鑑賞作品

今日みてきました。

オリジナルのブライアン・デ・パルマ監督作品は中学生のとき劇場でみていますが、キャリーを演じたシシー・スペイセクや母親役のパイパー・ローリーの強烈な個性とデ・パルマのおなじみの演出で出色なできの作品でした。

さて、今回のリメイクですが、まずキャリー役のクロエ・モレッツ、旧作のシシー・スペイセクとくらべそのままでもかわいい見た目というのが最大の違いでしょうか。

主人公にごく自然に感情移入できるので、終盤の復讐劇も見終わったあと、スカっとします。

歯切れのよい演出も好印象。

怖い母親を体当たりで熱演するジュリアン・ムーアにも拍手です。

☆☆☆★

 


『中学生円山』(2013)

2013年06月10日 15時22分33秒 | 劇場鑑賞作品

先々週の金曜日、家内とみてきました。

 一見普通の生徒に見える中学生の円山克也(平岡拓真)は、時と場所を問わず突然“妄想”の世界にはいることができる特技?の持ち主。

今日もある目的をはたすため、両親と妹と暮らす団地の自室で黙々と秘密の“特訓”に励んでおります。

 やがて同じ団地に引っ越してきた不思議な子連れの男(草なぎ剛)との出会いにも彼の妄想は膨らんでいくのですが・・・。

 冒頭のほのぼのとしたナレーションからあっと言う間に宮藤官九郎ワールドにひきこまれ最後までノンストップで突き進んでいく痛快作。

 平日午前中の広い劇場はお客もまだらなこともあり、涙を流しながら大笑いをこらえてました。

 個性あふれる配役も実に楽しく幸せな2時間でした。

 ☆☆☆☆


『スケアクロウ』(1973・米)

2013年04月21日 07時13分12秒 | TV鑑賞作品

この前書いたのが震災後ですから、なんと2年過ぎての更新です。

 BSジャパンで放送していたのを録画してみました。

 中学時代にやはりテレビで淀川先生の「日曜洋画劇場」でみた懐かしい記憶が蘇ってきました。

 洗車屋をやるんだと意気込む刑務所を出所したばかりの感情の起伏激しい大男のマックス(ジーン・ハックマン)と

幼い子供にデトロイトまで会いに行くと言う一見優しく気のいい小男のライオン(アル・パチーノ)

世間から見捨てられたような二人が広い道のこちらとあちらで出会い

旅を共にするなかで人と出会いぶつかりながらうまれる自由と危うさ、希望と絶望

そして不思議な友情を描いた名作です。

 所謂アメリカの“ニューシネマ”といわれた文脈の作品なのでしょうが

もはや演技といえないような生々しい俳優達の迫力には今見てもやはり圧倒されました。

 


『ツーリスト』(2010・米)

2011年03月30日 17時04分58秒 | 劇場鑑賞作品

のんきに映画もみていられない状況と言い訳しつつ

久々のブログ更新です。

 

ソフィー・マルソー主演のフランス映画をドイツ人監督でリメイクした作品。

このたびの震災の前にみていました。

 

ヴェネツィアへ傷心旅行に訪れたアメリカ人数学教師のフランク(ジョニー・デップ)。

列車で偶然出会った謎めいた魅惑的な女性エリーズ(アンジェリーナ・ジョリー)に惹かれるうちにやがて騒動に巻き込まれていきます。

 

知らぬ間に巻き込まれた男が列車で美女に出会い・・・。

ヒッチコックの名作『北北西に進路をとれ』のようにはじまるその後の展開はいかに。

 

ヴェネツィア、ゴンドラとくれば

思い出すのは007『ロシアより愛をこめて』のラスト。

あたらしいネタを考えるのはたいへんですね。

 

しかし、こうした映画でなければ

ごく普通の男を演じるジョニー・デップというのもめったにみられないかもしれません。

 

☆☆★

 

 


『ヒア アフター』(2010・米)

2011年03月01日 16時07分26秒 | 劇場鑑賞作品

巨匠、クリント・イーストウッドの最新作。

先週の木曜日、妻とみてきました。

 

津波の被害にあい臨死体験するフランス人ジャーナリストのマリー。

優秀な霊能者でありながら逃れるように引退し地味な生活を送る米国人ジェームズ。

イギリスの少年マーカスは双子の兄の突然の死から立ち直れずさまよいます。

 

国籍も性別も年代も違う三人の主人公が

人の死に臨むそれぞれの体験をとおして苦悩し

やがて不思議なめぐり合いをはたす物語。

 

時として衝撃的な場面を盛り込みながらも映画は実に静かな語り口で展開します。

 

毎夜、耽溺するチャールズ・ディケンズの朗読テープを聴きながらひとり眠りにつくジェームズを演じるマッド・デイモンがいい。

 

小生自身身近な死と向き合うことが近頃少なくないだけに自然と涙腺がゆるむ作品でしたが

主人公それぞれに対するイーストウッド監督のあたたかい眼差しが我がことのように感じられ、やがて不思議な幸福感に包まれました。

 

☆☆☆☆


『ザ・タウン』(2010・米)

2011年02月21日 17時14分58秒 | 劇場鑑賞作品

 

ベン・アフレック監督、主演作。

先々週の金曜日、妻とみてきました。

 

舞台はボストン、犯罪のなかで生まれついて銀行強盗を常習とするようなすさんだ人生を送る若者たち。

自ら襲撃した銀行で人質にした女性との交流からそんな生活と決別しようとする主人公ダグ(ベン・アフレック)の姿を描きます。

 

そんな旅立ちのドラマではありますが

見所はダグや彼をとりまく仲間たちの荒れた生活実態の描写や犯罪襲撃シーンでしょう。

警察FBIとのドンパチも臨場感あってすごいです。

 

主人公のダグよりも逃れようもなくひたすら悪につきすすむ幼馴染のジェムのほうに感情移入してしまうのは

好演したジェレミー・レナーのすばらしさゆえ。

 

☆☆☆★


『ウォール・ストリート』(2010・米)

2011年02月18日 17時01分01秒 | 劇場鑑賞作品

好調な決算発表を追い風に日本株にもようやく買いがはいってきました。

でも、買っているのはおもに外国人とのこと。

機をみて敏なりといったところでしょうか。

 

さて、オリバー・ストーンが四半世紀近くたって続編で描いたテーマは

「“バブル”は決して終わることはない。」というもの。

先週の月曜日にみてきました。

 

ウォール街の“グリード”も現実世界で見飽きたせいでしょうか?

平行して描かれる家族の絆もこころに響くものがさほどなく

この巨匠の作品らしからぬ印象がのこりました。

 

☆☆★


『RED/レッド』(2010・米)

2011年02月04日 17時18分12秒 | 劇場鑑賞作品

同名のグラフィックノベルの映画化作品

さきほどみてきました。

 

タイトルのREDは、引退した超危険人物(Retired Extremely Dangerous

 

ブルース・ウィリス扮する主人公フランク・モーゼスという引退したCIAの敏腕エージェントがそのCIAから命を狙われるというおはなし。

 

モーガン・フリーマン、ジョン・マルコヴィッチ、ヘレン・ミレンといった豪華な顔ぶれが“RED”を競演します。

最も似あわなそうなヘレン・ミレンのマシンガンをぶっ放す姿が何故か一番きまっていました。

 

笑いあり、懐かしい往年の俳優アーネスト・ボーグナインも顔をみせるサービス満点の痛快作です。

 

☆☆☆★


『ばかもの』(2010・日)

2011年02月02日 17時19分55秒 | 劇場鑑賞作品

絲山秋子の原作小説の映画化作品

昨日、妻と見てきました。

 

観音様が見守る地元高崎で家族と暮す平凡な大学生の秀成(成宮寛貴)

年上の額子(内田有紀)との出会いとその後を描きます。

 

大学を留年するほど彼女との行為に溺れる日々を送る秀成を

或る夜突然結婚すると告げ、彼を公園の木に縛り置き去りする額子。

 

この日を境に何かがかわりはじめ、何もかも失うほど酒に溺れ落ちてゆく秀成。

小生、とても他人ごととは思えません。

 

深刻な話の展開にもかかわらず

終始穏やかな雰囲気に包みこまれるような演出に好感がもてました。

 

自分の気持ちと葛藤する額子のその後を内田有紀が好演しています。

 

☆☆☆☆


『グリーン・ホーネット』(2011・米)

2011年01月28日 15時49分34秒 | 劇場鑑賞作品

日本ではあのブルース・リーが出演したTVシリーズとして有名な“グリーン・ホーネット”。

さきほどみてきました。

 

不真面目で自己チューしかもKYの放蕩息子が

大金持ちの父亡き後、イケてる東洋人のKATOに助けられ

面白半分か自分探しのためか財力に任せヒーローになろうというおはなし。

 

性格破たん男が主人公のコメディ映画として

もっともっとハチャメチャの笑いを期待いたします。

 

☆☆★


『ソーシャル・ネットワーク』(2010・米)

2011年01月24日 11時14分37秒 | 劇場鑑賞作品

先日発表されたゴールデングローブ賞のドラマ部門作品、監督、脚本、作曲の各賞はじめ数多の受賞実績を有する話題作。

先週の金曜日、久々に妻とみてきました。

 

なぜか日本語吹き替え版。

最初こそとまどいましたが

主人公らの機関銃のような台詞の応酬にはちょうどよかったかもしれません。

逆にどうしたら字幕にできるのかと心配してしまうほどでした。

 

あのグーグルを抜いて益々勢力を拡大する実在SNS創業の実話をもとに

実名で彼らの学園生活での起業から草創期の成功と葛藤を描きます。

 

この成功物語とは比べるべくもありませんが

創業メンバーたちがたどるお馴染みの苦い経験には思い当たるところもあり何とも身につまされます。

そうしたリアルさが個人的にごく普通のことと感じたゆえでしょうか?

世評のような称賛とまではいきませんでした。

 

☆☆☆★


『アンストッパブル』(2010・米)

2011年01月11日 16時54分45秒 | 劇場鑑賞作品

 

今年初めての劇場映画鑑賞は、昨年の『サブウェイ123激突』につづく

トニー・スコット監督とデンゼル・ワシントンお馴染みのコンビによる活劇。

先週金曜日の封切りの日みてきました。

 

無人で暴走する貨物列車に立ち向かう主人公の機関士2人の活躍を描きます。

 

2001年オハイオ州で実際起きた事故に基づいているそうです。

かつて黒澤明も「暴走機関車」を映画化しようと自らシナリオを用意していたことは有名なおはなし(これをもとに1985年米で映画化)ですが

あの黒澤もいれこんだテーマだからというわけではありませんが

本作をみて実に映画的で魅力的な題材だと感心せずにはいられませんでした。

 

細かいズームやカットバックを多用するこの監督のスタイルはいつもながらですが

寸分も目の離せない畳かけるような展開は痛快至極!正月らしい娯楽作に満足です。

 

☆☆☆★