酔いどれ堕天使の映画日記

劇場やテレビでみた映画の鑑賞記。原則ネタばれなし!

『オーストラリア』(2008・豪=米)

2009年02月28日 16時05分51秒 | 劇場鑑賞作品
封切日の先ほどみてきました。
『ムーラン・ルージュ』(2001)以来久々のパズ・ラーマン監督作品です。

世界が大戦に突入しようとしていた1939年
夫の仕事を見届けるため英国からオーストラリア、ダーウィンの港に到着した貴族女性のサラ(ニコール・キッドマン)は
牛追い男の“ドローヴァー”(ヒュー・ジャックマン)に案内され牧場に向かいます。
そこで彼女は原住民アボリジニと白人男との混血児“失われた世代”の少年ナラと出会います。

やがて人種や身分を越えた愛と友情に発展するこの三人の物語を
広大な豪州の美しい自然と
やがて空襲にさらされるダーウィンのまちを織り交ぜて描きます。

映画の前半は“牛追い”(=ドローヴァー)のまさに西部劇!

かつてのハリウッド映画を彷彿させる勧善懲悪と予定調和の徹底ぶりは

パズ・ラーマンの愛国心溢れる明快な作劇を理屈ぬきに楽しめるかどうかで評価がわかれるところ。

もちろん、小生はたのしませていただきました・・・。

☆☆☆

ドラマ『ありふれた奇跡』

2009年02月27日 10時19分54秒 | TV鑑賞作品
普段は連続ドラマをみない小生が
めずらしく毎週楽しみにかかざずみているのが
フジテレビの木曜10時の『ありふれた奇跡』です。

脚本の山田太一の独特な台詞回しには好き嫌いがあるでしょうが
畳み込むようなおかしみのある会話のなかから
いきなり突きつけられるゾクッとするような“真理”
やはり秀逸です。

井川比佐志、風間 杜夫など演技陣も素晴らしい。
昨夜などあまりのうまさに大笑い?しながらみました。

お話はいよいよ佳境にはいりのこす回はあとわずか

年甲斐もなくちょっとさびしい気がします・・・。


アンプ復活!『プロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番』アルゲリッチ

2009年02月26日 17時00分22秒 | 名曲、名演奏
こんなどんよりと曇った天気の日
家族が出払って家に一人でいると無性に音楽が聴きたくなります。

でも、我が家のアンプは故障中?

これで音がでなかったら諦めて新しいのを買おうかと
物置からアンプとスピーカーをとりだしてきて再兆戦です。

どうもDVDからのインプット回路が故障らしい。
この前は光接続のまま試したのでわからなかったと言い訳けです。
それでは、とVIDEO端子のほうに接続し直して・・・。
いや~、音がでました!

昨年12月16日に「壊れた!?アンプ」という記事を書いていますので
約2ヶ月半ぶり。

やっぱ、パソコンで聴くのとは違います・・・。
特にクラッシックは。

いくつか取り出してきて懐かしく?聴いております。

今はプロコフィエフのピアノ協奏曲3番
よく聴くのはマルタ・アルゲリッチの若いときの盤。
いいです・・・。

夕食までにあと2、3枚は聴くつもりです。

再度、断酒宣言!?『失われた週末』からの脱出

2009年02月24日 13時42分31秒 | 飲酒or節酒
年末に復活した飲酒
この2ヶ月間、ほぼ毎日続いています。

そして日を追うごとに増えていく酒量
最近は750mlの焼酎を飲み始めるとボトルがあっという間に空になります。
その後口直しに赤ワインを1本空け
さらに・・・。

小生お気に入りの名作『失われた週末』(2008年7月9日、当ブログ掲載)
先週末、久々にDVDをとりだしてみてみると
何か“ひとごと”でない予感。

単純な性格ゆえ
一昨日みた『7つの贈り物』(同日掲載)からの影響も手伝い
自分の生活が飲酒でまわっているのを認識し嫌悪したからでしょうか?

昨日、一昨日と今まで経験がないようなひどい落ち込みでした。
いつもは飲酒をはじめると増える体重もなぜか痩せたまま。

そこで昨年100日を達成した“断酒”の復活を思い立ちました。

また“ボトル”に戻ってくる近い日を確信しながらも

前回同様、家族の誕生日などの記念日は除き?

再度がんばってみるつもりです・・・。


『おくりびと』『つみきのいえ』ダブル受賞!第81回米アカデミー賞

2009年02月23日 14時26分50秒 | 劇場鑑賞作品
先ほど授賞式が終わったばかりの米アカデミー賞

おおかたの予想通り『スラムドック$ミリオネア』が
作品、監督、脚色、撮影、編集、録音、作曲、主題歌と8冠ですか・・・。

以外?にもショーン・ペンの主演男優賞、ダスティン・ダンス・ブラックの脚本賞と
『ミルク』が健闘したのは“新しい風”または“チェンジ”の影響を感じます。

しかし何といってもうれしいのは

外国語映画『おくりびと』(2008年9月13日当ブログ掲載)

短編アニメーション『つみきのいえ』

のダブル受賞。

少しも大げさな表現でなく、まさに歴史的快挙!

本当におめでとうございます。

『7つの贈り物』(2008・米)

2009年02月22日 14時41分18秒 | 劇場鑑賞作品
昨日封切のウィル・スミス主演
『幸せのちから』(2006)と同じスタッフによるこの映画を先ほどみてきました。

贖罪のため“7つの贈り物”を計画実行する男のはなし。
あえて物語には触れません。
毎日の飲酒で自らの体を痛めつけている小生には耳が痛いです。

クローズアップの多用が目立つ本作。

作り手の意図とはちがうのでしょうが
前半までに大体のプロットが読めてしまうことで
当然ながらその後の展開は少し冗長に・・・。

「さあ、感動作だ。」とこちらが身構えてしまったぶん
分が悪かった?

☆☆

『チェンジリング』(2008・米)

2009年02月21日 17時04分40秒 | 劇場鑑賞作品
昨日公開したばかりのクリント・イーストウッド監督作品です。
先ほどみてきました。

1928年のロサンゼルス郊外。
電話会社に勤めるクリスティン・コリンズ(アンジョリーナ・ジョリー)は息子ウォルターとの2人暮らし
ある日愛する一人息子が忽然と失踪するという悲劇に見舞われます。
題名の“チェンジリング”(取替え子)のとおり
5ヵ月後、市警察が発見しウォルターだと押し付けたのはクリスティンには見覚えのない男の子だった。

警察の腐敗、やがて明らかになる猟奇事件そして法廷劇へと発展する“実話”の脚色
この映画でも職人肌ともいうべきイーストウッド演出にさらに磨きがかかります。

義憤あるいは子供たちや女性たちに注がれる慰藉の眼差しの一方で
2003年の同監督作品『ミステイック・リバー』を想起させるような
冷徹ともいえる毅然とした態度を発見してみるものを凛とさせます。

監督自身による切なくも美しいテーマ曲も胸にせまる。

明後日に授賞式を控えた米アカデミー賞では
主演女優、撮影、美術の3賞のノミネートにとどまった本作。

たぶん“死刑”の問題などもあるのでしょう。
政治的なことを持ち出す気はさらさらありませんが
“チェンジ”でさらに民主色が強くなった影響もあるのでしょうか?

『許されざるもの』(1992)そして『ミリオンダラー・ベイビー』(2004)
同監督の先のオスカー受賞作と比べても詮無いことですが

この“ユニヴァーサル”映画は断然小生の好み・・・。
まさに傑作だと思います。

☆☆☆☆



『ぐるりのこと。』一矢報いる!?―第32回日本アカデミー賞―

2009年02月20日 23時01分47秒 | My Favorite Movie
今日も早くから飲んで一眠りしたらテレビで日本アカデミー賞をやっていました。

主要部門を『おくりびと』が総なめするという予定通り?の結果。

そんななかで小生の2008年ベスト作である『ぐるりのこと。』
(2008年8月16日当ブログ掲載、関連記事12月15日)

孤軍奮闘。
木村多江が見事、“最優秀主演女優賞”の栄冠に輝き、一矢?報いてくれました。

ちなみに2月4日の「第63回毎日映画コンクール」では
橋口亮輔監督が脚本賞
本作『ぐるりのこと。』は大賞『おくりびと』の次点ということなのでしょうが
“日本映画優秀賞”を受賞しています。

さらに前日2月3日のブルーリボン賞では
木村多江が主演女優賞
小生絶賛のリリー・フランキー氏が“新人賞”を受賞!!!

ちょっと溜飲さげてます・・・。

アカデミー賞の憂鬱

2009年02月19日 21時51分36秒 | My Favorite Movie
今夜も飲んでます・・・。
体重も増えてます・・・。

週明け米アカデミー賞が控えていることもあって
この時期の恒例のアカデミー賞受賞作のTV放映
すでにみている作品が多いため酒を飲まざるを得ないというのは当然言い訳です。

さて、今年で81回目を数えるアカデミー賞ですが
過去の80にのぼる“作品賞”受賞作

もちろんその年のアカデミーが選ぶベストですから勿論名作なのでしょうが
意外にも“My Favorite”な作品がそんなに多くないのも事実です。

一番最近の受賞年でも『クレイマー・クレイマー』(1979)まで遡らねばなりません。
何と30年近く飛び越しちゃいました!

以下、アカデミー作品賞受賞作、年代順に“My Favorite”な作品は

アニーホール(1977)
ゴッドファーザーⅡ(1974)
ゴッドファーザー(1972)
真夜中のカーボーイ(1969)=2008.7.29当ブログ掲載
夜の大捜査線(1967)
失われた週末(1945)=2008.7.9同


今年は他賞を先行受賞の『スラムドック$ミリオネア』が本命ですが
アカデミー賞ならではの番狂わせがあるのかが注目です。

でも、どの作品が受賞しても10年後、20年後にはたして・・・・?



ファミレスで深酒!?侮れない“サイゼリア”ワイン

2009年02月18日 16時08分08秒 | 飲酒or節酒
ここのところ相変わらずの深酒が続いています。

昨日も家でまだ外が明るいうちから黒ホッピーなどをやっておりますと
娘から外食に連れて行けの催促

実はバレエの先生から「お父さんにコンクール入賞のお祝いをしてもらった?」の一言があったとのこと。
まったく余計なことを・・・。

黒ホッピーからソーダ割りとそろそろエンジンがかかってきた小生
大好きな焼き鳥で一杯いきたくなりました。

しかし、娘のリクエストはピザとハンバーグ
そこでお兄ちゃんが学校から帰ってくるまで小生だけ駅前の御馴染みの焼鳥屋で一杯やり
その後ファミレスにいこうという折衷?案

ちょうど焼き鳥でお銚子2本を空けた頃、家族5人集合です。

懐具合を計算して近くの「サイゼリア」へ
小生には縁遠い世界です。

しかし、うれしい計算違いはここのイタリアワインの美味しさ
“キャンティ”など良心的な価格でとてもいいです。
しかもおつまみも充実!

下手な居酒屋へ行くよりいいよね~、なんて
結局、3時間以上も飲み続けることに・・・。

そして気がつけば今日もまた焼酎、日本酒、生ビール、ワインと4種制覇の一日でした。
ホント、よく飲むよ・・・。

反省!?小杉産業破たん

2009年02月17日 12時50分20秒 | 資産運用
今日の朝刊で知ったのですが
昨日、小生の持ち株である小杉産業が破産申請しました。

“ゴールデンベア”ブランドでおなじみの老舗アパレルメーカーです。
同社の復活にかけこの2年ほど買い増していた銘柄だけにとても残念な結果です。

万年赤字の同社についてはある程度最悪のシナリオを覚悟の上での保有でしたが
昨年も安値で買い増していた不動産会社が民事再生法を適用したばかり。
正直へこみます。

過去にも鐘紡、赤井電機などの老舗企業をはじめ何度となく遭遇した保有株の破綻
超低位株投資には倒産リスクはつきものと割り切っていても
やはり気持ちのいいものではありません・・・。

しかしながら今回の損失は悪化の一途が明確なこの不況下で
無為をむさぼっていた小生自身に原因があるのだと素直に認めざるを得ません。

いまの相場環境を見越しつつ昨年末から“お休み”を決めこんでいた矢先
こんなきっかけで持ち株を手放さざるをえないとは
超楽観主義の小生もさすがにボヤキがはいるのでした。
いやはや・・・。

『鉄コン筋クリート』(2006・日)

2009年02月16日 19時28分33秒 | TV鑑賞作品
松本大洋の原作漫画のアニメ化作品です。

監督であるマイケル・アリアス氏の新作の宣伝なのだと思いますが
週末のフジTVで深夜放送していたのを録画して今日みました。

昭和の下町ともオリエンタルな未来都市ともとれる猥雑でどこか懐かしい街“宝町”
身寄りなく悪事で生活の糧を得ながら逞しく生きる兄弟のような少年“シロ”と“クロ”
この町を牛耳ろうとするヤクザや謎の組織と対峙しながら
まるで生きもののような摩訶不思議な街を疾走する2人を描きます。

原作キャラクターの素晴らしさそのままに
スピード感溢れる独特な表現力ある作風に
蒼井優らの魅力的な声の演技が加わり思わず引き込まれます。

やがてシロとクロの不思議な絆と精神世界へと発展していく物語に
驚きそして心を揺さぶられます。

ちなみに小生が幼少の大半を過ごしたのも同じ“宝”という名の町でした・・・。

☆☆☆☆


『出逢い』(1979・米)

2009年02月15日 13時55分01秒 | TV鑑賞作品

一昨日NHKハイヴィジョンでみました。

映画の原題は“THE ELECTRIC HORSEMAN”
原作小説をロバート・ガーランドが脚色した作品です。

ロバート・レッドフォード扮する元ロデオチャンピオンのサニー・スティール
5回の世界チャンピオンの栄光に輝くも今は引退し巨大企業グリープ“アコム”社のシリアル製品のCM専属スター
電飾を身にまとって馬にまたがる宣伝マンとしてお茶の間の人気者です。
高額なギャラにもかかわらずそんな生活にいまひとつ気が乗らないサニーは昼から酒びたりでイベントもすっぽかすありさま。

ある日、ラスベガスでのアコム社の巨大イベントにいつものように遅れて登場のサニーは
同社の看板ロゴでもある1200万ドルの名馬“ライジングスター”と出逢ったことから
やがてこの名馬とともに荒野をめざします。

これにジェーン・フォンダ演じる女性TVレポーターの“ハリー”がからむ展開
70年代アメリカのコマーシャリズムへの批判と自然回帰的なものが根底にあるのは
まさにあの時代に共通する空気ですし、懐かしささえ感じます。

監督は今は亡きシドニー・ポラック

ロバート・レッドフォードの好演もあいまって
首をかしげたくなるような当時の邦題からは想像もできないほど良くできた好きな作品です。

☆☆☆☆

『余命』(2009・日)

2009年02月14日 14時30分12秒 | 劇場鑑賞作品
先ほどみてきました。

谷村志穂の同名小説が原作です。

結婚10年目にしてやっと授かった命
しかし完治していたはずの病は再び彼女の体を蝕んでいた・・・。

松雪泰子が命にかかわる覚悟に揺れる妊婦という難役にいどんだ本作

興行的には決して恵まれているとはいえない重いテーマにあえて挑戦した
つくり手の静かな意気込みがつたわってくる作品です。

どこか頼りないけど優しい椎名桔平の夫
それぞれはいとも簡単に壊れてしまう人という存在も
支えあってこそ生きていけるんだと
今更ながら殊勝な気持ちにさせられました。

花粉症対策でもっていったポケットティッシュが活躍です。

☆☆☆