酔いどれ堕天使の映画日記

劇場やテレビでみた映画の鑑賞記。原則ネタばれなし!

『ツーリスト』(2010・米)

2011年03月30日 17時04分58秒 | 劇場鑑賞作品

のんきに映画もみていられない状況と言い訳しつつ

久々のブログ更新です。

 

ソフィー・マルソー主演のフランス映画をドイツ人監督でリメイクした作品。

このたびの震災の前にみていました。

 

ヴェネツィアへ傷心旅行に訪れたアメリカ人数学教師のフランク(ジョニー・デップ)。

列車で偶然出会った謎めいた魅惑的な女性エリーズ(アンジェリーナ・ジョリー)に惹かれるうちにやがて騒動に巻き込まれていきます。

 

知らぬ間に巻き込まれた男が列車で美女に出会い・・・。

ヒッチコックの名作『北北西に進路をとれ』のようにはじまるその後の展開はいかに。

 

ヴェネツィア、ゴンドラとくれば

思い出すのは007『ロシアより愛をこめて』のラスト。

あたらしいネタを考えるのはたいへんですね。

 

しかし、こうした映画でなければ

ごく普通の男を演じるジョニー・デップというのもめったにみられないかもしれません。

 

☆☆★

 

 


『ヒア アフター』(2010・米)

2011年03月01日 16時07分26秒 | 劇場鑑賞作品

巨匠、クリント・イーストウッドの最新作。

先週の木曜日、妻とみてきました。

 

津波の被害にあい臨死体験するフランス人ジャーナリストのマリー。

優秀な霊能者でありながら逃れるように引退し地味な生活を送る米国人ジェームズ。

イギリスの少年マーカスは双子の兄の突然の死から立ち直れずさまよいます。

 

国籍も性別も年代も違う三人の主人公が

人の死に臨むそれぞれの体験をとおして苦悩し

やがて不思議なめぐり合いをはたす物語。

 

時として衝撃的な場面を盛り込みながらも映画は実に静かな語り口で展開します。

 

毎夜、耽溺するチャールズ・ディケンズの朗読テープを聴きながらひとり眠りにつくジェームズを演じるマッド・デイモンがいい。

 

小生自身身近な死と向き合うことが近頃少なくないだけに自然と涙腺がゆるむ作品でしたが

主人公それぞれに対するイーストウッド監督のあたたかい眼差しが我がことのように感じられ、やがて不思議な幸福感に包まれました。

 

☆☆☆☆