松田優作
先月25日、BSJapanで放送の二十回忌特別番組をみながら
この不世出の俳優が旅立ってからそんなに月日がたっていたとは
にわかに信じられない感じがしました。
松田優作の主演する映画で一本を選べと言われたら
躊躇することなくこの村川透監督の名作を選びます。
そればかりか、小生にとっては
今村昌平監督の『復讐するは我にあり』(1979)に追随する
数少ないベスト作の一本です。
この作品も年に数回はDVDをとりだしてきてはみています。
松田優作のこの映画の主人公、伊達邦彦への役作りの執念は
巷に喧伝されるエピソードをあげるまでもなく画面に横溢しています。
本人が気に入るまで何度となく書きなおさせたであろう丸山昇一の脚本
伊達が一人部屋に帰って陶酔する大好きなショスタコーヴィチの5番
共演者もよかった。
凶暴性を発露するもやがて伊達の圧倒的な狂気の前に猫のように怯える加賀丈史
銃の売買の極短いやりとりながら強烈な印象を残す東北訛りの佐藤慶
そして白眉は“リップ・ヴァン・ウィンクル”!!!
室田日出男との鬼気迫る対峙は全編どのシーンをとっても痺れます。
角川映画というきわめて商業的な位置づけの作品でありながら
役者と作り手の稀有な才能が恐ろしいほどに結実した稀作であり
名テーマ曲とともに独特なアトモスフィアに覆われた
フィルムノワール屈指の傑作なのです。
☆☆☆☆☆
先月25日、BSJapanで放送の二十回忌特別番組をみながら
この不世出の俳優が旅立ってからそんなに月日がたっていたとは
にわかに信じられない感じがしました。
松田優作の主演する映画で一本を選べと言われたら
躊躇することなくこの村川透監督の名作を選びます。
そればかりか、小生にとっては
今村昌平監督の『復讐するは我にあり』(1979)に追随する
数少ないベスト作の一本です。
この作品も年に数回はDVDをとりだしてきてはみています。
松田優作のこの映画の主人公、伊達邦彦への役作りの執念は
巷に喧伝されるエピソードをあげるまでもなく画面に横溢しています。
本人が気に入るまで何度となく書きなおさせたであろう丸山昇一の脚本
伊達が一人部屋に帰って陶酔する大好きなショスタコーヴィチの5番
共演者もよかった。
凶暴性を発露するもやがて伊達の圧倒的な狂気の前に猫のように怯える加賀丈史
銃の売買の極短いやりとりながら強烈な印象を残す東北訛りの佐藤慶
そして白眉は“リップ・ヴァン・ウィンクル”!!!
室田日出男との鬼気迫る対峙は全編どのシーンをとっても痺れます。
角川映画というきわめて商業的な位置づけの作品でありながら
役者と作り手の稀有な才能が恐ろしいほどに結実した稀作であり
名テーマ曲とともに独特なアトモスフィアに覆われた
フィルムノワール屈指の傑作なのです。
☆☆☆☆☆